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最近、中央官庁が、障碍者の雇用率を水増ししていたことが発覚し、たたかれている。
私は、かつて勤めていた米国企業の人事部で、障害者雇用関係の仕事をしていたことがある。なので、この話は他人事とは思えない。
雇用率は、法律で定められている。以下はこの4月からの数字だが、
民間企業 2.2% (私がやっていたころは1.8%だった)
国、地方公共団体等 2.5%
教育委員会 2.4%
しっかし、正直言って、こちらが雇いたくなるような障害者なんてまず存在しないのだ。頭がちゃんとしていて、後は、例えば、車いすに乗っているとか義足だとかいう障碍者がいたら、争奪戦になる。頭の不自由な障害者を雇えるほど懐の深い民間企業など滅多にない。そして、私は外資系企業にいたから、Job CategoryはすべてUS本社で決められ、障碍者枠なんてなかった、「ない」と役所に言うと「だったら作ってください」と言い返された。なので、官庁が必死に水増しする気持ちは、不正ではあっても、わかるのである。
私が人事部でしていた仕事の一つは、この障害者雇用率を年1回集計し、1.8%に満たない分の懲罰金を支払うことだった。この懲罰金は、たとえば、障害者が働きやすいように、入り口に手すりや車いすのスロープを付けたり、駐車場費用や障害者用に設計された住宅の賃貸料の補助に(おもてむきは)回されていた。私が勤めていた当時もいくつかそれを使わせていただいたことがある。
しっかし、しかし、私が一番腹が立っていたことは、その、障碍者の雇用を促進する役所(私の当時は名称は違っていたと思うが、今は「独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構」)で働く人たちが、まあ、天下りと思われる爺さんばっかり!!だったのである。いつ報告や相談に行っても、見渡す限り爺さん、爺さん、爺さんで、私は思わず窓口で、
「こういう組織だからこそ、障害者をメインに雇わないんですか?」
と聞いてやったことがある。そうしたら、窓口の人は、何人かいますよ、みたいな返事をしたが、どう見渡しても、健常な爺さんしかいなかった。
年に1回開かれる、報告書の書き方の説明会の時だって、壇上に上がるのは爺さんばっかだったし、書類の説明の担当者なのに、やたら、
「字が細かい、字が細かい」
って、老眼じじいが壇上でぼやき続けるのを、出席者(ほとんど若手人事担当者ばかり)は、しらぁ〜〜っと聞いていた。
障害者を雇用する義務を民間企業に課すのは、社会保障費を減らすのと、企業の公的責任を果たすのと、さまざまな目的があることはわかる。
しかしだね、こういう窓口の役所に、天下りの爺さんばかりかかえていて、そりゃ説得力はないでしょう、いったい収めた懲罰金は、余ったら何に使っているんですか?と突っ込みたかったのを覚えている。
役所が雇うのは、まずもう、身内とその関係者からだということを、強く学んだ。
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2018年08月25日
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