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たまたま、「パリ仕込みお料理ノート」という古い文庫本を手にした。著者は、すでに亡くなったが、シャンソン歌手の石井好子さん(1922−2010)。留学や音楽活動等でパリに縁が深く、また、グルメでもあり、料理に関する著書も何冊も著している。この文庫本も、原文は、昭和45年(1970年)に書かれたものだ。
彼女が、「パリに住んでいたときのこと」としか書いていないけど、Wikiで彼女の履歴を見ると、おそらく1950年代のことだろう。遠路はるばる日本から来るお客さんを高級フランス料理店に招いても、あまりありがたがられなかったという。そして彼らは、石井さんが手料理でもてなそうと、親切に彼女のアパートに招待すると、
「本当にお茶漬けだけでいいのです」
と言ったのだそうだ。
こういうセリフには、同じ女性として、カチンとくる。まず、料理をしない男性が言うセリフだろう。「石井さんの手を煩わせないよう」、「簡単な料理を頼んでいる」「謙虚だなあ」と思い込んでいるのである。私はパリに行ったことはないけれど、1950年代のパリに、日本食の材料である米、お茶、漬物など普通に入手できるわけがなかろう。事実、石井さんは、
「お茶は日本から送られてきた香りも失せたもの」
「パリに漬物なんかない」
と書いていた。それでも彼女はキャベツを塩もみしたり、フランスのまずいキュウリを酢漬けして胡麻化していた、という。うう、すごい。
料理に限らないが、
「〇〇でいいです」
という言葉を、相手をおもんばかり、遠慮した発言だと思っている人は、もっと注意をした方がいいなあ、と思う。自分では簡単にできると思いこんでいるものが、実際はそうでもないことは、しばしばある。自分に知識のないことは、知ったかぶって発言しない方がいいんだよなあ。
ついでだが、今日、元野村証券の社員2名が、女性に酒を飲ませて性的暴行の疑いで逮捕されたというニュースが流れた。合コンで初対面した女性に強い酒を飲ませたそうである。
これは、被害者である女性も十分悪い、と言わざるを得ない。
この著書の中でも、石井さんは、おいしいカクテルを「あら、おいしい、おいしい」と思って、つい杯を重ねると、それだけで一生をあやまることがある、とりわけ男性が女性に熱心にカクテルを勧めるときは要注意だ、と書いていた。
かくいう私も、外での飲み方は、ひどい失敗を経て身に付けてきたので、偉そうなことは言えないのだけど。
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