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2014年夏に、旦那の姪の結婚式のために着て以降、2〜3度ゆかたを着ただけで、私のきもの歴は断絶したままだ。
成人式の帰りだろうか、昨日駅で見かけた女性の後ろ姿(勝手に撮っちゃってゴメンナサイ)。
帯の結び方って本当に多彩なんだなあ。私など、お太鼓を結ぶだけでも苦労したけど、プロは、1本の帯で、様々な変わり結びもつくってみせる。この写真の場合、後ろの帯の中心と、リボンのような左右2か所に、「鶴」の顔がぴったり表れている。お見事。この帯は、長さ的に、この女性用に特別にしつらえたものだろうか。
帯の柄、で思い出した。
私が着付けを習っていたころ、林真理子の「着物の悦び」という本を読んだ。着物素人から始まり、仲の良い同業者の中野翠さんや経済同友会の奥谷禮子さん、あの池田理代子さんなどの着物友達とともに、着物の世界にはまっていく彼女の30代の体験記である。あれほど書いて書いて稼いでいる人だから、いくらでも着物道楽になれる世界なのだが、いかんせん彼女は、体形が横にありすぎるし、容姿もお世辞にも良いとは言えない。
しかししかし、私は結構彼女のエッセイを読んできたから多少はわかっているが、彼女は自分で「太い」ということは表向き認めていても、他人から「デブ」とか「ブス」とか言われると、すさまじい勢いでその人を攻撃する人である。つまり、内心では自分のことをそれほどデブだともブスだとも思っていないのである。単行本などの「著者近影」も、「どれほど直しているんだろう」という写真を、厳重な検閲ののち決めている。
「1回につき10万円ダイエットトレーニングにも通っている」と何かで書いていたが、ちっとも効果があるように見えない。よほど太りやすい体質で、それにもかかわらず太りそうなものを(たぶん立場や付き合い上)食べまくっているのであろうなあ。
この「着物の悦び」には、人間国宝の手になる着物や、高級な訪問着、小物のいくつかの写真も出ている。本に載せるくらいだから、半端な金額ではないだろう。そして、本の最後の方には、「まだしつけ糸がついたままの着物が何十枚もあるが、手持ちが120枚になろうとしている。ここで打ち止め」とあった。
2012年から2013年にかけての半年間だが、低視聴率に悩む不治テレビが、「料理の鉄人」を復活させたことがある。そこに、林真理子氏は審査員として非常によく出演していた。私が見た限り、必ず着物姿であった。が、悪いのだけど、米俵に布を巻きつけているみたいで、全然高そうにも、もちろん美しそうにも見えなかった。彼女のことだから、出演するたびに着てくる数々の着物を、スタッフに見せびらかし、彼らから、無理してでも「きれいですね」という言葉を引き出していたと想像される。しかし、どんなに豪華な着物でも、着る側の体形って、響くなあ、と思ってその番組を見ていた。高価そうな着物が痛々しかった。
自分で書くぶんには「デブ」を認める林氏だが、書中、着付けを習ったときの話が面白い。彼女よりは多少やせているけど、大柄な女性の先生に着付けを習って、ためになったという話だ。
横に大きいだけに、林氏は、人に着付けを頼むと、
「帯が足りない」
「柄が出ない」
と文句を言われ、内心舌打ちしたい気分だったと書いているが、これは要するに彼女がデブなので、細い人も太い人も長さは変わらない帯だから、太い人は、ちょうど来るべきところに帯のメインの柄が来なくて当たり前だ、という話である。この先生も、それでいやな思いをしてきた同類なので、いろいろと研究し、特殊な道具を使って、きちんと柄を出すような手法を会得し、それを林氏に教えていた。
写真の女性の帯の鶴が3か所ともきれいに配置されているのを見て、林氏のこの本のことを思い出した次第。
最後にひとこと。デブはやっぱり痩せたほうがいい。
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