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母は、まだ火葬場待ち。明日まで、ドライアイスで保存してもらっている。
葬儀当日、どうしても出席できない近所の人が、母にお別れを言いたいというので、そこへ連れて行った。
母の顔を見ながら、生前に母と話をしたことを、あれこれ語ってくれたが、亡父が、この人に、
「うちの母ちゃんは、世界一の女房だ」
と、のろけていたそうなのだ。へえ〜〜〜〜、意外。私が記憶している限り、1年のうち300日くらい喧嘩しているイメージしかなかったからだ。
しかし、母のような古い女でなければ、あの頑固ジジイとは一緒にいられなかったであろう。
父と母は、まさに「縁」としか言いようがない経緯で結婚した。
二人とも、貧乏、片親、学歴なしであり、日本海側育ちで塩分の濃いものをおかずとして食べるという食習慣も一致していた。
昔びとの母は、料理上手で、ひたすら父の好む料理を作り続けた。激しい喧嘩も繰り返したが、基本的に、あるいは、あきらめきっていたせいか、父の言うことに従って生きてきた。そして、さまざまな苦労を、学や経験が無いなりに、父と乗り越えてきた。
母でなければ、できないことだった。
しかし、父は、生きているうちに、そのことを母にちゃんと言ったのだろうか。
世の殿方は、他人には言うけれど、当の女房殿にははっきり言わない、という不思議なところがある。
いまさら照れ臭い、とか言わず、せめて、結婚記念日か何かで、「お前ほどの女房はいない」とか、「お前には感謝している」「お前と結婚出来て俺は幸せ者だ」とか、勇気をもって言ってほしい、と思う。
母が亡くなってしまった今、悲しいけれど、でも、いまごろ空の上で父と再会を喜び合っているだろう。そう思えば、悲しみも薄れる。私もそのうち行くし。
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