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私は生来非社交的な性格で、見知らぬ人に話しかけるのを苦痛とするタチだ。しかし、可愛い動物、とりわけ柴犬を連れて散歩をしている人については例外で、根っから柴犬好きな私は、「あら〜〜、可愛いワンちゃんですね」「なでてもいいですか」などと言って話しかけることが多い。
しかし、この前のある教訓で、今後、これも慎もうと思った。
よく行くスーパーの前で、以前会ったことのある柴犬のモモちゃんと、その飼い主さんに会った。モモちゃんは大層な美女犬で、今回も前回同様、なでさせてもらうことにした。
ところが、モモちゃん、何を思ったのか、私の右手袋の先っぽにかみつき、そのままビーっと伸ばし放題引っ張ったので、最後は私もあきらめ、モモちゃんに略奪させてしまった。
「モモちゃん、手袋なんておいしくないよ」
私は何度もそういってモモちゃんに説得を試み、飼い主の男性も、
「モモ、離しなさい」
と命じていたが、モモちゃんは、その口の奥深く、私の右手袋をくわえこみ、「ドヤ顔」で座りこんでいた。人間の言うことなど、全く聞いていない。
「どうしましょう」
と飼い主さんに尋ねられたので、私は自宅の住所をメモ用紙に書き、
「明日以降、ここに入れておいてください」
と言って渡した。
今思うと、こんな判断をしたことに、自分で自分の頭をぼこぼこに殴りたくなるほどだ。
その手袋は、気に入っていたものとはいえ、100円ショップで買ったものだから、左手の手袋ともども、モモちゃんに渡してしまえばよかったのである。
その次の日、郵便受けに、その右手袋と、新しい一組の手袋と、丁寧な文字で書かれたお詫びのメモが入っていた。
メモを見たら、モモちゃんが噛んだところを縫った、とある。モモちゃんは手袋が大好きで、どうしても持って帰ってきてしまうので、済みません、と書かれていた。
たかが100円の手袋の片一方のために、縫いものまでさせ、新しい一組の手袋まで買わせてしまって、私はなんて大馬鹿だったんだろう、と自分に腹が立つ。
この次、いつモモちゃんの飼い主さんに会うかわからないけど、会ったときのために、ちょっと高価なドッグフード缶を持ち歩いて、会ったときにぱっと渡せるようにしようか、どうしようかと、あれこれ悩んでいる。
モモちゃんの飼い主さん、本当にごめんなさい。
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