昨夜、仕事の帰りに、旦那ちゃんと銀座で落ち合った。せっかく銀座で落ち合うのだから、あの白い店の前へ行ってみることにした。案の定、店の前には、花束、Tシャツ、りんご、りんごジュースのミニペットボトルなどがびっしりと手向けられていた。警備員が2名立っており、時折、「立ち止まると、通行のじゃまですから、立ち止まらないでください」と叫んでいた。しかし、それら立ち止まっている人たちと同様、私は、その、手向けられたものの写真を撮った。デジカメをもっていなかったので、iPhoneで撮影した。
旦那は、昔から、根っからのMac派である。私が「会社のPCとの互換性がないから」と言っていつもWindowsのPCを買うたび、「次はMacを買え」「互換性の問題なら大丈夫だ」と言い、私のWindowsのPCが固まるたび、「やっぱり、Windowsはバカ」とののしったが、正直、会社で毎日使っているWindowsと違うPCを使いこなせる自信もなく、またその必然性も感じなかった。
Steve Jobsという巨星が墜ちた。すい臓がんをわずらっており、うちの夫は、彼がCEOを辞任したとき「もう、死ぬなあ」と言っていたが、辞任後、こんなにあっさり逝ってしまうとは、Mac派ではない私でも、かなりショックである。
彼の有名な演説をYou Tubeで探した。下に和文もついているので、皆さんにお勧めしたい。彼の英語もわかりやすくて好きだ。
自分で立ち上げた会社から追い出される経験をした人など、極めて珍しいであろう。
この演説では、末尾の「Stay hungry, stay foolish」という言葉がよく知られているが、私はむしろ「Keep looking, don't settle」という言葉の方が、いろんな意味で心にグサっときている。
私は、子供を持とうという本能が備わっていなかったせいもあり、若いころから、せいぜい仕事に燃えようと思っていた。
新婚時代を過ごした京都は、本当に仕事のないところだった。私も激しく無知で、京都の職安で希望職種を聞かれたとき、
「外資系企業がいいです」
と答えたら、職安の人があきれたように、
「京都にそんなものあるわけないでしょう!京都は田舎なんですから!」
と私を罵倒し、それまで京都のことを都会だと勘違いしていた私の両目から、うろこがぽろっと取れた。
専業主婦を許さない、つまり、家計費は絶対に夫婦で折半するものという主義の夫と一緒になった私は、東京では絶対にするはずもない、低レベルのパート職や派遣の仕事をこまごまと繰り返し、家計費を払った。幸い、4年後に横浜に戻ることができ、無事東京の外資系に勤めることができた。そして、その後いくつか転職し、今はそこそこの給与を得ている。
そうなのだ。私と言う人間は、つい、もっとほかに自分に向いているところがあるんじゃないか、この会社はもう限界じゃないか、と思う癖が数年おきに発生し、それこそ「keep looking, don't settle」のとおり、転職を実行してしまうのである。が、Jobsのような超人的な才人とは、到底似ても似つかぬ人生である。今の勤務先だって、全然好きだと思ったことはない。登録していたjob agencyはウソばっかりこいて私を入社させ、手数料を取った。Jobsは、このスピーチのなかで、自分の直感を信じることの大切さも説いているが、確かに今の会社に入ったときも、私の直感は、入社を拒否していた。人間は、頭で色々考えるよりも、直感の方が正確にものを測れる生き物らしい。しかし、凡人の私は、これ以上転職する意欲も能力も無く、そのままずるずると今日に至っている。
Apple Storeの前で撮影した花束などの写真計6枚をPCにUPしようと悪戦苦闘したが、どう頑張ってもできなかった。仕方ないので、メールに添付して送ろうとしたが、何回試しても駄目だった。iPhoneは、PCに接続すると、自動的にカメラのウイザードが立ち上がるので、本来だったら、その手順に従えば、PCの「マイピクチャ」に移動的に保存されるはずなのに、それもどう頑張ってもできず、何度PCに読み込ませようとも、そのたびにPCが固まり(←マウスがどこかに行ってしまうのだ)、ついには、「iPhoneを工場から出荷したときの状態に初期化してください」というメッセージまで出て、泣く泣く初期化した。これをすると、昨夜撮影した写真やメールを含め、保存しておいたデータが全部吹っ飛んだ。
まさか、Apple Storeの前で撮った写真をJobs様が転送させまいとしていた・・・・・のようなことはあるまい。私のようなアリンコにも満たぬ人間の写真をJobs様がどうこう思うわけも無い。ではあるのだが、全く説明のつかぬ、不思議な現象であった。
Jobs様の冥福をお祈りしたい。時代の求めにより産まれたカリスマでした。