桃実 says

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母、親戚、近所

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老女6人部屋

母の容体は、ちっともよくならない。
その上、お父上を入院の末看取った友人から「入院していると呆けるよ」と聞いていたが、まさにその通りで、唖然呆然としている。「退院したらまた戻るよ」ともその友人から聞いていたが、このありさまで、それは果たしてどうだろう。
 
最初、ある検査の結果が出るまで隔離病棟の一人部屋にいた母だが、その結果がOKだったので、一般病棟に移った。1部屋6人、という大きな部屋である。しかし、それら老女の名札を見たら、担当科目が整形外科ばかりで、なるほど、じろじろ見たわけではないが、骨折して入院しているような様子である。みなさん身動きが取れないみたいなので、私が母を見舞うと、それら老女の代わりに床に落としたものを拾ってやったり、電気をつけてやったりしている。「お姉さん、お姉さん」と呼ばれたが、まさかのこのオバサンの私じゃないだろうと思って返事をしないでいたら、ふと目をやると私を見ていたので、あ〜そうか、ワタシのことを呼んでいたのか、と悟った。病院の食事は味がしないので、私が母に持ってきた醤油の小さいボトルを貸してあげたら、喜ばれた。
 
母の向かいには、100歳近いような老女が寝ている。こんな高齢でも立派な患者。この老女もどうやら整形外科で入院しているようだ。私が行くと、眠っているか、食事をしているかのどちらからだ。夕飯の時間は18時なのに、この老女にだけは1時間ほど早く出される。なんでだろうと思っているが、これまでの推察では、食事をとるのが異常に遅いため、片付けの時間を考えて、そうしているように見える。事実、眠りながら、とろとろ、たらたら、食べている。それに、食事中のあの不思議と言うか異様な音は何なんだろう?
 
カポ、カポッ、カポッ、
くちゃ、くちゃ、ぴち、くにゅ、
カポ、カポ、カポ。
 
この「カポ、カポッ」と言う音は何なのだろう。入れ歯が外れてはくっつく音か?
老人の食事の風景は、決してきれいなものではない、と思う。こぼしたり、たらしたり、入れ歯が合わなかったり。
子供のときから家にじじばばがいて、見慣れている人ならいいけど、私自身を含め、いまは核家族で育った者の方が多い。老人の食事光景って、子供に見せて育てた方がいいのだろうか。
たくさんの量をがっついて、あっという間に胃袋に収める、というあの光景は、若者にのみ許される特権なのだと知った。人間、きれいに食べられる内が花。
 
看護師さんって本当によく働く。ありがとう。そして、男看護師さんも普通に見かけるようになった。が、いくら老女とはいえ、男看護師に体を拭かれることに、抵抗を感じるかもしれない。偏見かもしれないが、看護のスキルも手際もきめ細やかさも、どうも女性看護師さんの方が上のような気がする。
 
母があれこれ苦痛を訴える割には、看護師さんはそこまで気にしていない様子だ。忙しいからかまっちゃいられないのだろうか。
しかし、今日、母の隣に寝ている老女が、ごほごほ咳をしているのを聞いた。咳だけでなく、鼻もかんでいる。これはちょっと、と思い、看護師さんに「隣の人風邪みたいですが、大丈夫なんですか」と聞いてしまった。
ただでさえ弱っている母に、隣の人の風邪が移ったら、どうするつもりなのだろう。
 

鬼のように片づける

あ〜疲れた、なんて言っていられない。へたばるわけにはいかない。
幸い、病室の母に会いに行くと「あんた、元気だね」と言う。
病人に比べたら、健常者は誰でも元気に見えるだろうけど。
 
昔ながらの日本の女性は、年末には一日中働きまくって正月の準備をしなければならないような固定(強迫)観念がある。私自身は、12月から1月に代わるからと言ってもバタバタしたくないのだが、母が入院中のこの機会に、目いっぱい片づけをしている。
長年専業主婦をやって来た割に、母は、娘の私の目から見ると、あまり片づけが上手ではないと今更悟った。
私は、モノの数は必要最小限しか持たないし、使わないと見ると、住居スペースが勿体無いから、思い切って捨てる。しかし、母は、「昔の人間だから」と言って、使わなくても延々保管している。母の場合、「保管、保存」は、とりあえず、視界から抹消することであるが、一度抹消したモノが、再び母の指にふれることは、断じてない。
視界から抹消する先も、まあ、あきれるほどまちまちで、年金、金融機関、介護、保険、その他の通知の葉書や書類が、箪笥や押し入れや引き出しのあちこちから、出てくる、出てくる。こういうのを見ると私は、地を這うほど低い血圧がぐわーっと上がり、鬼のようにバシバシ片づける。私が菓子の空き箱を利用して作った整理箱もちゃんと使えておらず、結局私が全部整理するのだ。過去2年分くらいを残して、あとは全部シュレッダーだ。
1度くらいしか使わなかった健康食品や通販のカタログなども後生大事にとってある。なんでこうも律儀なのか分からない。私はそれらの封筒に書いてあるフリーダイヤルにかけて、もう送付を止めてくれと片っ端から頼む。
腐るほど出てきたのが、「肩パッド」。一昔までは、洋服に必ずと言っていいほど入っていたのだが、今、肩パッドなんざ見ると笑ってしまう。とにかく、服から外したと見られるそれが、あちこちからぞろぞろ出てきた。これも「あとで必要かと思って」と言って保存していたに違いないのだが、必要ないから外したものなんて、箪笥の肥やしにもならない。「昔の人間だから、捨てられない」のだろう。
しかし、それと矛盾するのが、あまたのミニ手帳。かつて「手帳を買ってきて」とたびたび頼まれたが、山のように出て来た。しかも、どれひとつとして、きちんと使い倒していない。最初の1〜2ページに、婆仲間の名前と電話番号とか、血圧とか、体温が書いてあって、いきなり真ん中くらいに飛んで何やら書付け、最後のページを、わざわざ縦書きにして(母は縦書き世代)、何やらメモしている。とにかく、全体の9割が白いままで、そんなふうに虫食い状態に使っただけの手帳が、いくつもいくつも出てきた。物を粗末にしてはならない世代のはずなのに、こういうところはあきれる。おまけに、ページが破られているものもいくつもある。
「なんでこういうノートのページを破るの?ノートはページを破って使うものではないんだよ。破ったら形が崩れるよ」
と言っても、
「でも、書いたのが汚なかったから」
などと言う。とにかく、文房具の使い方が全体によくわかっていないし、在庫を確認しないで次から次にモノを買ってくるので、同じものが5個も10個も出てくる。こういうのを見るとまた、頭から湯気が出る。シャツも、長袖半袖、これでもかと買ってある。スカーフや襟巻も店ができるくらい死蔵しているが、常時使っているのは、2本くらいだ。
 
サラダ油や醤油のボトルも何本も出てきた。一体何人家族だと思っているんだ?原則「買い置き」というものをしない私にはイラつく。賞味期限の新しいものを数本、近所にあげてしまった。
 
今日が今年最後のゴミの収集日。かくして、てんこ盛りで出した。
もう疲れたし、年内の片づけはこのくらいにしておこう。
あんまり片づけてしまうと「遺品整理」みたいかな。母はまだ生きているが、もしかしたら、家に戻ってくることはないかもしれない。
 
 
 
 
 
母が入院した。
 
地域包括センターのケアマネージャーさんは「お母さんまだまだ大丈夫ですよ」と言って特に介護の状態に変更を加えることもなかったが、私の目からは、日々衰える落差がはっきりしていた。
11月下旬ころから、37〜38度の微熱を発するようになった母。
37はともかく38は病気である。しかし、長年のかかりつけ医師は、何度も血液検査も尿検査もしてくれたが、それらにも、内臓にもレントゲン写真にも異常はなかったので、
「微熱の原因は特定するのがすごく難しいんですよ。で、あれこれ調べているうちに、あ、治っちゃった、という例がほとんどなんです」
と言い、「元気の出る漢方薬」というのを処方した。あやしげなので、あまり飲ませずに捨てた。
次の診療日が来ても、熱は相変わらずだった。
「じゃ、大病院に紹介しましょうか」
とおだやかに言って紹介状を書いてくれた。医師は、母の肝臓にある「のう胞」を疑っていた。しかし、心配している風が無い表情であった。それはある意味、患者にとってはありがたいことなのだが。
ほどなく、腰の激痛が始まった、近所に、ごく最近腰痛でのたうちまわった経験のあるおばさんがいて、母の枕元に乗り込んできて、腰痛マッサージをしてくれた。これは多少効いたらしい。「うつぶせで寝なさい。うつぶせで寝るとまだましでしょう?」と言って母をそのように寝かせた。
しかし激痛は収まらず、そのおばさんお勧めの鍼灸師を呼んだ。すごくいい鍼灸師だったが、痛みは多少緩和されたものの相変わらずだった。鍼灸師は「うつぶせでは絶対に寝かせないでください」と厳命した。
ひとさまのサポートを借りて、なんとか外に出し、整形外科に連れていったが、レントゲンを撮っても、圧迫骨折だと断定できるほどの所見が無かった。それで、痛み止め(トラムセットと座薬)をもらって帰ってきた。それでしばらく様子を見るように、と。あまり効かなかったが。
 
腰が痛いので、外出を渋っていたが、胃カメラはキャンセルしても何とかCTだけは受けてほしいと説得し、CT検査を受けさせたら、腰痛と熱の原因が判明した。詳しい説明は省くが、聞いたこともない筋肉に、聞いたこともない症状が発生していた。
「これは開業医のレントゲンではわからないですよ」
と医師。CTさまさまであった。しかも、CTを受けても、その原因が、CTに映るくらいの大きさに最低限育っていないと、CTを撮ったにしても「異常ありません」で帰される場合もあるのだという。だから、CTにひっかかったのも、ある意味、タイミング的には運が良かったのかもしれない。すぐ、入院が決まった。夜になっていたが、私から頼んでその場で入院させてもらった。来月までの入院だ。
 
いろいろなことを思った。
「かかりつけ医」を持つのは大切だが、かかりつけ医も人の子。慣れと、長年見ていることから生ずる「思い込み」というものがあり、それが判断を遅らせることはないだろうか。知人にも、長年のかかりつけ医に癌を見逃され、命を落とした人が複数いる。
整形外科医も、圧迫骨折の所見が無いのにあれほど痛がっているのなら、すぐ大病院に紹介してくれないものだろうか。もう高齢者だとそこまでの優先度はなくなるのだろうか。
ちまたに多くいる鍼灸師、柔整、マッサージ師、等々。あの人らは医者でも医術者でも医学関係者でも何でもない、ということ。根本原因が全然違うのに、腰の骨か筋肉が悪いと思う素人考えで鍼灸師やど素人のおばさんを呼んでしまって、母にはひどく可哀想なことをしてしまった。
 
 
 
 
 
 
 

ちいさなしあわせ

自分で言うのもなんだが、毎日本当によく働いている。
「介護保険」という制度を日本に導入した役人や立法者たちは、先々を予見して実に良い仕事をした。
しかし、介護の根本はいつでも家族にかかってくる。
友人に、両親を介護するため、会社を辞めた人がいる。
この年で辞めたら、まともな職には二度とありつけないだろう。
そこまでの決心に追い込まれた彼女。
 
そんなふうに気が滅入っているさなか、おちゃめなはがきが舞い込んだ。
 
イメージ 1
 
10月19日に書いたけどhttp://blogs.yahoo.co.jp/mymomomi/41215469.html)、鎌倉の豊島屋の「鳩サブレー」のこわれたのを、往復はがきで応募し当選すれば買える、というサービスの、当選葉書が来ていたのだ。これで4通目の正直である。
今月末到着分の往復はがきまでで、このサービスは終わる。ぎりぎりに当選してよかった。
横浜ー鎌倉間は往復680円。わざわざこわれたのを2袋(計40枚)買うために、割の合う出費なのかどうかわからないけど、最初で最後のこわれ鳩サブレ。壊れていようがいまいが、味は変わらない。
買ってきたらまたそれだけは記事UPします。
 

死ぬのは難しい

動物は、高等になるほど死ぬのは簡単ではないようだ。
魚は水から引き揚げたらすぐ死ぬ。あれでも、それなりに苦しんでいるのだろうか。
鳥はエサを2、3日食べないとすぐ死ぬ。
人間は、死ぬ前に、なぜゆるゆるとした長い老化の期間と、それに続く、あるいは重なる、長患いをしなければならないのだろう。死への序章があまりにも長いし、当人だけではなく家族も苦しむ。
 
会社の同僚のお父さんが最近亡くなった。
カラオケ仲間と歌ったり食べたり飲んだりしている最中、脳の血管が切れて、ほどなく死んだのだという。
なんという幸せな死に方だろう。こういう死に方ばかりだったらいい、と切に思う。
 
母がそろそろ死にかけてきた。生物としては、半分以上死んでいる。
あの、東日本大震災で亡くなった方々の中には、寝たきりとか病弱なため逃げられずに命を落とした人が多数いたはずだ、と、母を見て今頃悟った。
介護の重圧が私の心身共にのしかかってきた。自分の長い老後を考えると、まだ仕事を辞めるわけにはいかない。私も病気や怪我ができない。
 
しばらくブログは休眠状態か、更新するにしても稀になります。
少し早いですが、良いお年を。
 

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