桃実 says

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言葉狩り、障害、差別、変な日本語

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「あげる」と言うな

最近は、やたらに、というか、当たり前に「あげる」と言う。子供におやつを「あげる犬にご飯を「あげる」等々。親から見れば子供はいとおしく、家族から見ればペットも家族同様な心情は理解できるけれど、身内の外へ、そのまま言葉として発するのは、どうしても抵抗と違和感を感じる。

ペットフードの袋の裏面を見ると、さすがにこの点はわきまえられており、
「1日に1〜3枚与えてください」
と、「あげる」ではなく「与える」という動詞を使っている。文法的には「やる」でも良いのだが、「やる」だといささか乱暴な語感があるせいか、これは使われていないようだ。いずれにしても、「与える」とあるペットフードの裏面を見ると、ほっとする。
菅伸子夫人が
「あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの」
というすごい題の本を出版するそうだ。夫である菅直人との出会いから(←「出会い」と言ったって、元々いとこ同士でしょ?)首相就任までを描いたという、いかにもゴーストが書いたっぽい促成の本だが、新聞によると、
「(6月の所信表明演説には)身内でも合格点あげられなかった
と書いたそうである。
私だったら「合格点はやれなかった」ないし「出せなかった」と書くけどなあ。女房が亭主に対して「あげられない」と書くのは、どう聞いてもおかしい。
それとも、私の文法感覚の方がおかしいの?
ある方のブログを訪問したら、コメント欄に
「谷垣では役不足だ」
とあるのを見た。まことに誤解しやすい言葉である。「役不足」とは、本来、ほめことばである。
百の力を持っている人に、十の力しか要らないような簡単な仕事を頼むような場合、
「お役不足とは思いますが」
と添えて、相手をたてる。
しかし、昨今はすっかり「力(力量)(手腕)不足」の意味に使われているようである。
 
誤用も、誤読も、沢山の人が長年使っていれば、それが通るようになってしまう。
たとえば、誤読で行くと、「秋葉原」はもともと「あきはら」であった。「新しい」はもともと「あらたしい」であった。
どちらも、そういわれてみれば、なるほどと思う。特に、後者など、「新」は「あらた」と読むことからもわかる。
また、「とても」は「very」の意味でポジティブに使われているが、これは、もともと、
「とても(ではないが)許せない」
のように、否定形につなげる副詞であったのだと人から聞いたことがある。驚いた。
 
真の意味を知らない人に、
「あなたには役不足だと思いますが、引き受けてくださいますか」
と言ったら、言った当人はおもいきり謙遜しているつもりなのに、言われた方はむっとするに違いない。
だんだん、こんな言葉は、すたれていくであろう。
かく言う私も、こんなネタを書いていながら、実は、生まれてこの方、役不足なんて言葉、口に出して使ったことはないのだから。
 
そのうち、身の毛がよだつほど嫌いな
「全然OK」
「全然大丈夫」
「全然おいしい」
も、正当な用語として認められてしまうのであろう。だとしたら、私は、その前に死にたい。
 
 
 
イメージ 1
今日、郵便局から、1万円を宮崎県の共同募金会に振りこんできた。
Yahooからもネット募金できるというキャンペーンが行われているのは知っていたが、今月から、誰も希望しないようなひどい仕様にブログを変更してしまったYahooがいまひとつ信用できなくなってしまったので、ネットで同募金会のゆうちょの口座番号を調べ、直接振り込んできた。
ATMの方が手数料お安いですよ」
と窓口の女性は言ったが、振込用紙だと、通信欄に
「口蹄疫のために使ってください」
とメッセージが書けるので、振込用紙を使った。手数料、プラス120円なり。
氷山の一角ではあっても、自分の収入を裂いて、宮崎の方々に協力できればと思った。
 
さて、NHKでは、口蹄疫のことを「口てい疫」と、漢字かな混ぜ書きにしている。
これを醜悪だと思うのは私だけだろうか。
「常用漢字」というしばりに従順にしているのではあろうが、「口蹄疫」と漢字で書き、上に「こうていえき」とふりがなを振る民放各局の方がよほど良い。「てい」だけでは、読めても意味がわからないではないか。「蹄」を漢和辞典で引けば、意味は①ひづめ ②足 ③うさぎをとるわな ④ふむ、ける とある。この場合の意味は勿論①だが、漢字1文字でこれほど勉強のできる言葉は日本と支那だけだ。アルファベット1文字からこんなに勉強できる国がどこにあるのだ 。それをみすみすこんな間抜けな記載にして欲しくは無い。
 
常用漢字といえば、先日、その見直しが行われ、これまで当然常用だと思っていた「岡」「阪」「尻」などをふくめた191字が常用漢字の仲間入りを果たしたらしい。しかし、「鷹」が入らなかったことに、 三鷹市 の市長はおかんむりだとか。
 
ところで、鷹というか鳥で思い出した。ある幼稚園で、「九」「鳥」「鳩」という3つの漢字を園児たちに示し、読ませてみた。すると、みんなでああだこうだ言いながら、ついに「鳩」という字を読んだのだそうだ。大人の感覚で行くと、「九」「鳥」「鳩」の順に各数が多くなって難しくなる、という考えにより、学校で教えるときも、1年生はまだ「九」だけ、2年生になったら「鳥」、などと教えているはずだ。しかし、これは全く大人の思い込みで、子供たちにとっては、具体的にイメージできるもののほうが読みやすく、つまり、「鳩」「鳥」「九」の順でわかりやすいのだそうだ。ちょっといい意味で驚いた話だったので、蛇足で書いた。

「言葉狩り」の続き

昨年620日に、行きすぎた差別用語狩りに対する反論を書いた↓。その続きになる。
 
 
先日、書店で、「ベルサイユのばら」の文庫本版を見つけたので、手にとって開いてみた。私などが言うまでも無いが、この漫画(いや、劇画というべきか)は、少女漫画の歴史を塗り替えた超大作であり、私の世代ならほぼ必読の書であった。
この作品の登場人物の中では、衛兵の一人、アラン・ド・ソワソンがダントツに好きである。貴族でありながら平民以下の貧しい生まれを恨み、女の隊長の下でなんぞ働けるものかと、強姦未遂を含めたあらゆる嫌がらせをしてオスカルを追い出そうとしたものの、結局、隊長として認めるばかりでなく、女性として、彼女に恋心を抱くまでになる、なかなか魅力的な人物なのである。
このアランが、アンドレとのすれ違いざまに、
「よっ、めっかち!」
と声をかけるシーンがあった。
このセリフ、今はどうなっているかな・・・・と、おそるおそるそのページを見たら、案の定、
「よっ、片目の従卒さんよ」
というセリフに書き換えられていた。やっぱり・・・・
 
アランの性格を考えれば、この言葉でも確かに悪くはないのだが、言葉狩りの好きな筋から、
「めっかちは、差別用語だ。池田理代子は差別主義者だ」
などという抗議が入ったのかもしれない。池田氏も、あれほどの歴史的大作に、事後的にセリフの変更を加えるのも、かなりくやしかったかもしれない。
設定は18世紀である。舞台はフランスとはいえ、めっかちでもめくらでも、そういった言葉に目くじらを立てる時代ではなかったはずだ。
 
515日、ハナビさんのブログで、井上ひさし氏が劇中「めくら」という言葉を使ったとして訴えられた、という話を聞いて、唖然茫然とした。この劇も、時代の設定は明治、大正である。その時代の人が、「目の不自由な方」「視覚障害者」などという言葉を口にするわけがない。こういう人権屋は、芸術の価値など微塵もわからない無粋なやつで、重箱の隅をつつくことにまい進し、言葉を狩っては「自分はなんて良いことをしているんだろう」と溜飲を下げている「ダニ」のような輩である。
 
断っておくが、私は差別用語の乱用を勧めているわけでも、身体障害者をいじめているわけでもない。「おし」「めくら」「つんぼ」「びっこ」「かたわ」「ちんば」などの言葉が使われていた時代が過去に実際にあるので、それを後天的に、現代の尺度をふりかざして狩り取るのはおかしい、と言っているのである。文学作品を含めた昔の芸術作品に、こういった言葉が出てきているのなら、「ママ」などという注意書きをつけたままにしておき、間違ってもその言葉があるゆえに、絶版などの過度な措置に出ないでいただきたい。どういう言葉を使おうと、障害者を差別している人の気持ちが改まるわけではない。表記より、心の中の問題である。まったく、言葉狩り屋の視野の狭隘なこと。
私は右目がめくらに近い近視だが、片めくらと言われたって何とも思わない。「そうです」と言う。
上に示したブログに、作家の曽野綾子さんのすぐれた文章を転載させていただいたが、ここに改めて書こうと思う。
 
このごろのジャーナリズムは、「ビッコ」「チンバ」という言葉さえ使ってはいけない、というような的外れを言う。しかしこの世には、ビッコもチンバもいるのである。私はメクラに近い近眼の上に、白内障まで加わり、夫は、幼児の時の病気の結果、片耳ツンボである。ビッコもチンバもメクラもツンボも、承知の上で、その個人の一人ひとりに、さん然として輝くような部分が必ずどこかにあることを思えば、それらは大したことではない。

私の人生において、「養生する」という日本語は、治療につとめて病気を回復させる、という意味でしか使ったことはない。

しかし、今を去ること10年ほど前、当時勤務していた会社で、こんなメールが出た。
「明日は、オフィスのダニ駆除があります。駆除剤を散布しますので、机の上の本や書類、カップなどは養生しておいてください」
文脈からいくと、ダニの駆除剤がかからないよう、新聞紙などをかぶせてください、という意味であることは何となくわかったのだが、カップを養生っていうのが、どうもしっくりこなかった。

その後、引越しをしたり、家のペンキ塗りを頼んだりすると、業者の方は、最初に「養生をしておきますね」と言って厚紙や新聞で壁や床を保護をしてから作業にかかることも知った。

これって、運送とか塗装とかの業界用語なのであろうか?Yahooで辞書を引いてもこの意味では出てこないのだが、私が単に無知なのかしらん?


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