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民主に注文(3)読売新聞 9月8日(火曜)朝刊 (武村正義氏 元蔵相 1993年に自民党を離党して鳩山由紀夫氏らと新党さきがけを結党し、代表 細川政権では官房長官を務めた。75歳) 政権選択をかけた衆院選は、民主党の圧勝に終わった。ただ。現時点での国民の判断は「いまの自民党 政治ではだめだ。一度、民主党に政権をまかせてみようか」でしかない。歴史的勝利となるかどうかは これからの民主党政権の仕事次第で決まる。 ここ十数年、日本の政治にはポピュリズム(大衆迎合)やバラマキ政策がはびこってきたように 思う。その結果が「巨大な借金の山」だ。国と地方を合わせて長期債券残高(㊟1.参照)は 2009年度末で816兆円に達する見通しだ。持てる能力を超えて歳出拡大を続けてきたために ほかならない。 各党の政権公約(マニフェスト)は、またしてもバラマキの競演であった。とくに民主党には 「子ども手当」や「高速道路の無料化」などひときわ金のかかる公約が並べられていた。 実現に向け、工程表を示しているが、どう財源を確保するのか。「国の予算の総組み替えや」 「無駄遣いの排除」などを挙げていたが、それだけでは、説得力があるとは思えない。 これまでの政府は莫大な借金の上に、さらに毎年の予算編成で借金を積み重ねてきていた。 民主党も同じ道をいくのだろうか、問いたい。 民主党はこの国の財政の危機的な状況を率直に認識することから仕事を始めてほしい。 国の台所=財政を総ざらいし、どれぐらいの危機的状況なのか、国民の前に明らかにすること を望む、そのうえで、マニフェストには、一挙にとりかかるのではなく、財源を踏まえて精査し 再点検することを提案したい。優先順位をつけて年度をずらすなどして重点的に取り組むことだ 見直しは許されることだと思う。政府と与党の関係についても、きちんとしたルールが必要だ。 特定の人やグループだけで物事を決めると政治がゆがんでしまう。 16年間の細川非自民連立政権は準備不足で発足したため、政府と与党の間がギクシャクした。 私は当時、官房長官を務めていたが、苦い思い出がある。予算編成時期や国民福祉税構想を巡って 政府、与党の間で意思の疎通が十分ではなく、対話が不足していた。 新政権では、政府首脳と与党幹部は2日に1度くらい顔を合わせるなど煩雑に対話することを 勧めたい。 官僚との関係も、批判や排除だけでは仕事は進まない。政治家には官僚をよく使いこなすことが 求められる。権威や形ではなく、実力で政治主導を実現して欲しい。 ㊟1.長期債券残高816兆円 対国内総生産では(GDP)比では、168.5%に達する見通し(2009年度末) 経済協力開発機構(OECD)によると、主要先進国で最悪の水準。 (聞き手 政治部次長 吉田清久)
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民主に注文(1)読売新聞(9月6日日曜日) |
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