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今年の初仕事は、1月5日でした。
場所は、私がまだ音楽療法士の資格を取得する前、
それでもいいから、と、音楽療法の実践と勉強をさせて下さった老人保健施設『S苑』。
もっとも恩義を感じている、大切な現場です。
毎年、年の初めには、
♪年の初めのためしとて 終わりなき世の目出たさを〜♪
『元旦』という、歌を歌います。
懐かしい歌を歌うことにより、脳を刺激し、
さまざまな感情を喚起し、多くの言葉を誘発することを目的としています。
これを、馴染みの音楽による『回想法』と言い、
認知症高齢者への音楽療法としては、もっとも効果的な方法です。
注意深く敏感に選曲された曲を使う、と、短期記憶の機能が損なわれている認知症患者さんでも、
活発な発語があったり、身体でリズムを刻んだり、と何らかの反応が見られる場合が多いでのす。
しかし、音楽だけでは、思うような反応が引き出せない場合や、
かなり重度な方の場合には、音楽に加えて、懐かしい小物を用いることにより、
効果を期待出来る場合もあります。
この日、この曲のために用意した小物が、写真の羽子板。
この羽子板は、私が生まれた時にお祝いとして祖父から贈られたもので、
かなり古い(泣)ものです。
高齢者の皆さんは、手に取って眺めながら、
「かわいいね〜!」「これは古いものなのでしょう?」「大切にしなさいよ〜!」
などなど、多くの言葉を口にされていました。
このように音楽を用いた聴覚刺激だけでなく、合わせて、視覚、触覚など
多感覚を刺激することも、とても重要なことなのです。
私が認知症高齢者になったとしたら、
どんな曲や小物を使ってもらいたいかな?と考えることがあります。
中学生の頃、大好きだった郷ひろみの『よろしく哀愁』や『哀愁のカサブランカ』
(哀愁ばっかり・・・)、
山口百恵の『いい日旅立ち』『秋桜』、荒井由実(現、松任谷由実)の『卒業写真』など・・・
小物はカサブランカ(この花には深い思い出があります)、やコスモスの花、
そして卒業アルバムでしょうか。
クラシックの中からは、
シューマンのピアノ協奏曲、歌曲、シューベルトのピアノ・ソナタなど、
モーツァルトやベートーヴェンの室内楽曲などなど・・・
小物は、お気に入りのCDやアーティストの写真、演奏会のチケットの半券やプログラムかな・・・
あぁ〜、書ききれません。
私への音楽療法はかなり難しそう・・・(笑)。
音楽療法士泣かせになりそうです。
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音楽の記憶は、その頃の出来事や味わった感情とともに保存されていて、その音楽を聴くというきっかけを与えられることによって、その時間や状況が一気に甦ってきますね。私の場合は、高校の卒業式で歌った「春なのに」が、いまだに弱いです(泣)。他は、花も音楽も、ミルテンさんとほとんど同じです。
代名詞ばかりでしゃべるようになり、そろそろ認知症の気配もありますので、その節はどうぞよろしくお願いいたします。
2008/1/11(金) 午前 1:55
書き忘れました。誕生のお祝いの羽子板、見事な物ですね。大事にされていますね。
2008/1/11(金) 午前 1:56
音楽はしっかりと記憶と結びついていることが多く、より多くの人の記憶に結びついているのが、童謡や唱歌、当時のヒット曲、ということになるんですね。
復活さんは、春なのに〜♪がうるうるの曲なのですね。了解いたしました!しかし、私の方もかなりキテおりますので、どうなりますことか(泣)。
羽子板のこと、ありがとうございます。一昨年、母のところから発掘されました(笑)。
2008/1/11(金) 午前 8:11
いいお話を、そして大切な羽子板を、有難うございました。母は一人暮らしが不安になったため、一年あまり前から老人ホームに入居しているのですが、その生活を見る中で色々思い当たることの多い内容でなるほど、とうなずきながら読ませていただきました。 音楽では月に二度、牧師さんがいらして希望者(50人中10人くらい)が集い、讃美歌に加えて季節の歌を一緒に歌っています。今月は何を歌ったのか、聞き漏らしましたが…。またホームの中にはお正月のお飾り、お重箱、お屠蘇など、季節の品々がさりげなく置かれています。 もちろんお雑煮、おせち料理もいただいたようです。今ではすっかりなじんで和やかに過ごさせていただいているかげに、色々な配慮をいただいていることに、あらためて感謝です。
2008/1/11(金) 午後 11:01 [ - ]
bachseefk7iさん♪長いコメント、ありがとうございます。今回は、bachseefk7iさんにも読んでいただけるよう、ファン限定にはしませんでした。
丁度、お母様と同じ頃、私の母もケアマンションに入所しました。私がこのような仕事をしておりますので、月に一度、母の所へも音楽療法に行っています。参加者は、50人中20人前後、母は娘の音楽療法に、なんだか居心地が悪そうです(笑)。
お母様の施設は、ずいぶん行き届いているようですね、細やかな心遣いが伝わってきます。ご安心ですね♪
2008/1/12(土) 午前 0:35
もう少しお近くなら色々お話させていただきたいところですのに。入居までにも色々ありましたし…今もまだまだ…。数箇所かの施設を体験し、多くのスタッフの方にもお世話になってきました。現在のホームにめぐり合えてやっと母自身も家族も入居の決心がつきました。でもこの母とは22歳からの親娘なのですが、母が歌が好きだということは、施設を転々とする中で、初めて知ったのです。カラオケを薦められたことがあり、それまでなかなか何もする気持がわいてこなかった母が、小さな声ではあったのですが、他の方もおられる前で歌いだした時には、最初は目を疑い、驚き、とても感動しました。以後機会があるごとに一緒に歌ったり、簡単に伴奏したりしているのです。
2008/1/13(日) 午後 10:27 [ - ]
上記2伸とも最初のご挨拶が頭の中だけで通り過ぎてしまっていて、ごめんなさい。おー、恥ずかし。
ファン限定をはずしてくださった音楽療法の記事、心待ちにしていた読者の一人です。ありがとうございます。お母様のお話を聞かせて頂き、ますますミルテンさんを身近に感じております。”居心地が悪そうな”、でもやはり嬉しいお母様のお顔を、お気持ちを想像しております。
2008/1/14(月) 午前 8:10 [ - ]
ミルテンさん、今年ももうお仕事始められているのですね、ご苦労様です。
私も、元旦の歌そらで歌えます、いいうたですね。
2008/1/14(月) 午前 10:31 [ - ]
bachseefk7iさん♪お母様のこと、そうだったのですね。カラオケは、もちろん健常な私達のストレス発散にも役立つものですが、お母様の場合は、まさに音楽が勇気と力を与えた、という好例だと思います。これからも音楽をコミュニケーションのツールとして、一緒に楽しんでいただきたい、と思います。
母の施設での音楽療法のことなど、またお伝えしますね。どんな曲がウケがいいのかも♪
2008/1/14(月) 午後 9:09
どくだみさん♪元旦の歌、明治27年に作られた歌なのですよ!!でもちっとも古くさくなくて、いい歌ですね。
今年もいい仕事が出来るように、頑張ろうと思います。ありがとうございます♪
2008/1/14(月) 午後 9:21