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宮城県亘理郡亘理町(わたりぐん わたりちょう)のこの時期限定の地元グルメと言えば
は ら こ め し!
というのを最近知ったので、と言うよりは以前からはらこめしはコンビニで売られていたり、どこかに行った際に食べた記憶があったのでそれほど心躍るものではなかったのですが、何とはなしに最近検索してみたところ、どうやら宮城県南部の郷土料理だったということが判明したのでした。
そして、どうやらそれは亘理町が本拠地らしいということで嫁に話をしたところぜひ食べたいと。
それではということで、今日行ってきました、亘理町に。
とりあえずあまり高いのは嫌だとの嫁のリクエストにお応えして、最も安いはらこめしを探したところ、海沿いにできた復興商店街にあるお弁当屋さんが最安値ということが分かりました。
680円・840円・1050円という3種類があるそうで、検索して分かった平均価格1400円程度よりはだいぶんお安い価格設定でした。
売り切れたら嫌だからということで、10時前に家を出発して、11時半には目的地に到着の予定でした。
しかし、そちらの方面に行ったことが一度もなかったため、福島市から伊達市の保原を通り、宮城県の丸森町へ抜ける国道を通るのがいちばん近いということでそれを信じて馬鹿正直に進んだところ、伊達市内は不安定な都市開発のせいでどういう訳か国道が右へ左へ折れ、ナビで国道と表示されているとおりに進むと細い道に出てしまったりと、大幅に時間をロスしてしまいました。
更にその国道は途中から阿武隈川沿いを進むのですが、その道が何キロにもわたり、対向車にトラックが来たらすれ違えないような狭さの道幅しかない上にかなりのワインディングが何か所もあるために、慎重に慎重を重ねた運転をしなければならず、ここでも大幅に時間をロス。
結局目的のお弁当屋さん『フラミンゴ』に着いたのが12時5分前でした。
既に店の前には何人もの人が並んでいて、とんでもなく不機嫌そうな顔で踵を返す人もいたりしました。
もしかして、と嫌な予感をかき消すように店の人に注文してもいいですかと聞いたところ、はらこめしはとうの昔に売り切れて、今は出来上がるのを待っている人たちが店の前にいるだけなので、出来上がるまであと1時間ほど待てますか? とのこと。
じゃあ待ちますと言ったところ、もう注文は受け付けられません、やっぱりお客さんの分は作れませんのでお断りします、また来てくださいねと。
意味がわかりませんでした。
注文は受け付けていただけますかと聞き、それに対して1時間待てと言われ、いいですよと言ったら、今度はあんたの分はない、注文の受け付けは終了しました、残念でした。
だったら最初から、はらこめしは売り切れましたと表示しとけば何も問題ないだろうに。
そういった基本的なことを怠るから、客との間に軋轢が生まれるのだろうなと思うと同時に、11時半の時点で売り切れる程度の量しか商品を用意できない店って何なんだろうと、サービス業に7年以上籍を置いた私はつくづく残念に思い、その場を後にしました。
嫁は仕方ないよねなどと言っていましたが、予定よりも遅くなったことは仕方ないが、その考えが行き過ぎると店側がやるべきことをやらないまま完全に優位に立つのが当たり前で、客は常識的なサービスや気遣いすら求めてはいけなくなってしまうのだということを教えました。
分かったような分かっていないような顔をしていましたが、普通の経営者は出来ないことは出来ないとちゃんと事前に伝えることでお客さんからのクレームを最小限に抑える努力をするのだと私は思うのです。
まあ、そんなこんなで車内のムードは険悪そのもの。
国道に向けて車を走らせていると、一軒の食堂の前に、はらこめし、と書かれたのぼりを発見。
正直、まったくもって捨て鉢な気持ちでここでいい、と決めて入ったのがこちらの『だいもん』さん。
問題は値段を見ずに入ってしまった事でしたが、なんとお値段は1100円。
少なくとも私が調べたなかには載っていなかった、店舗で食べるはらこめしの最安値でした。
嫌なことがあった後はいい事があるものだとうきうきしながら待つこと15分、出てきましたよ、はらこめしちゃん!
鮭を醤油ベースで煮つけ、その煮汁でご飯を炊き、ご飯の上に煮付けた鮭とイクラを乗せた、海の親子丼。
それがこちら!
どうです? 旨そうでしょ?
っていうか、旨いんですよ、これが!
薄めの味付けになっているご飯は炊き加減が絶妙で、それよりも少しだけ濃い味付けの鮭と一緒に口に入れると、ほくほくと身がほぐれて口の中でご飯と混ざり合います。
そして、時折染み出るイクラの濃厚なうまみがそれらと絡まり合い、口の中が旨さで満たされるのです。
今までコンビニで食べたはらこめしと比べたら失礼なほどに、やはり地元の料理は格段に美味しいのだと実感させられる一品でした。
そして一緒に付いてきたお吸い物がこれまた計ったようにちょうどよい味付けで、はらこめし本体を飲みこんだ後の口の中をダシの清涼さで洗い流してリセットしてくれるため、どんどんと箸が進みます。
気がつけば二人とも10分と経たずに食べ終わっていました。
亘理町では来月からは地元で獲れた鮭を使用し、ちょうど脂が乗る時期とも重なるそうなので、また機会があったら来ようと思いつつ、店を後にしました。
車の中で宮城のラジオを聞きながら移動したのですが、中継のコーナーで偶然にも先ほど訪れたフラミンゴが紹介されていました。
店主と思われる男性が、はらこめしが売れて売れて…みたいなことを言っていましたが、早めに来て下さいとか、何時頃には売り切れる可能性がありますよといった重要な情報には一切触れておらず、おそらく今回の放送を聞いたリスナーが来週あたりに大挙して押し寄せ、きっと私と同じような思いをして帰る人が沢山増えるだけなんだろうなと、とても納得のいかないまま聞いていました。
ま、そんな不快な話は置いておいて。
私は、亘理に行ったらぜひ見ておきたい建物がありました。
それがこちら。
何だか不思議な建物だと思いませんか?
城のような建物と現代的な建物が一体化しているような、なんだかよくわからない建物ですよね。
で、この建物は何かと言いますと、次の写真の右下にある文字を見て下さい。
亘理駅。
そう、JR常磐線の駅なんです。
っていうか、常磐線が本来仙台駅まで走っていることは意外と知られていないんでしょうね。
まあ、この建物は正確には駅と連結している資料館や図書館なのだそうですが、近くで見ると結構な威容を放つ建物ですよ。
私たちが駅に着いたとき、ちょうど電車が到着していました。
そして、駅から出てきた人たちがどやどやと駅前のロータリーに停められたバスに乗り込んでいきます。
その人たちや車などを手際よく案内するおじいさんたちの動きが実に見事でした。
でも、なぜにバス? と思った所へ、嫁の一言。
「この先、電車が不通になってるからバスで代替輸送してるんじゃない?」
なるほど、と思いました。
そして調べてみたところ、亘理駅のひとつ南の浜吉田駅から福島県の相馬駅まで、震災の影響で線路が使えなくなっているようでした。
駅を出て代替バスに乗るという光景は当たり前のことになっているのかもしれないのですが、それでも私は一日でも早く復旧計画がまとまり、以前の便利さを取り戻せるようになってほしいと願わずにはいられませんでした。
今回、亘理町にほんの僅かでもお金を渡してこられたことは、少しは何かの助けになったのかなと思っています。
食事処 だいもん
〒989-2351
宮城県亘理郡亘理町字東郷213 0223-34-5582
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