サーモスの真空耐熱タンブラー。
このサーモスくん、すごいんです。
今更だけど、この凄さに感動してるんです。
大袈裟でなく、氷を入れて、5〜6時間放置してても、まだ氷が残ってるほど、保温性が優れてるのです。
しかも、タンブラーの周りにも水滴がつかないので、テーブルが水滴でビショビショになることもないし、コースターもいらない。
少しさみしいのは、持ったときに何も温度を感じない事くらい……
冷たい飲み物は、やっぱり持った時に、おっ!冷たいなって感じたい。
でも、このサーモスくんは、全然それを表に出さない。
常に冷たい状態にしようとがんばってるのに、汗一つかかず、顔色変えず、常に無表情で中の飲み物の温度を保ってる。
そんなサーモスくんを、この前、中国語の授業の時、東野さんに誕生日プレゼントとして渡したんです。
高価なものではないけど、ビールや水割りなどを家で飲む時、すごく便利だし、あっても困るもんじゃないしと、2つ差し上げたんです。
しかし!しかしなんです!
東野さんにサーモスくんを2つ渡すと……
渡すと……涙……ごめんなさい!
あまりにショックな光景を目にしたので、まだその後遺症が……
そのショックな光景とは……
東野さんに渡すと、「ありがとう」と言いながら、一つは、東野さんの手元に……
そして、もうひとつサーモスくんを中国語の先生に渡したんです!
僕は、目の前で起こったことが、あまりにも衝撃的すぎて、言葉も出ずに、あわあわしてました。
心の中では、信じられない!信じられない!信じられない!信じられない!信じられない!信じられなーーい!
シンジラレナーーイ!と、日ハムが優勝した時、ヒルマン監督いってなぁ……
あれ何年前だっけなぁ……と現実逃避してしまうくらい……
僕には理解できない。
プレゼントを使うかどうかはどうだっていい。
問題は、そのプレゼントをあげた本人の目の前で、違う人にあげることだ!
僕は、その時「ちょっと!何であげちゃうんですかぁ〜!」とも言わず……
半笑いで、そうなると思ったんですよ〜と言っていた。
なんで?なんで言わないの?と思う方もいると思いますが……
プレゼントした本人の目の前で渡すような人ですよ。
そんな正論が通用するとは思えないんです。
言ったところで、目をちょっと大きくし、真顔でこっちを見て、おちょぼ口で……
「えっ!なんで?」
「なんでアカンの?」
「俺がもらったもんやから、ええやろ。」
そうですけど、本人の前でやるのは、ちょっと……
「あっ!それは、ごめんなさい!プレゼントありがとう!」
「はい、先生!」と、すぐに渡すに違いない。
きっとこうなるに違いないので、半笑いで、そうなると思ったんですよぉ〜と言うしかなかったんです。
というか、中国語の先生も先生だ!
渡された時に断ればいいのに、ありがとう!と両手あげて喜んでる。
本来なら、東野さんにありがとう!で、僕にもありがとう!と言うべきじゃないのか!
先生のために持ってきたサーモスくんじゃねーんだ!
なにっ!両手あげて喜んでんだ!
日本に来て3年。日本語もすごく上手で頭もよくて、何カ国語も話せて、日本の文化も勉強してるのに……
謙虚な気持ちや礼儀までは、覚えてないようですねぇ〜〜
先生、学問の勉強だけが、勉強じゃありませんよ!まったく!もうっ!
………あっ!ごめんなさい!だいぶヒートアップしてしまいました。
ちょっと、サーモスくんに入ったお水を飲みます。
やっぱりサーモスくん、こんな時も冷静だね。冷たいお水だよ。ありがとう。
それにしても、東野さんがプレゼントを渡してからの、一連の流れがスムーズでびっくりした。
もらう。見る。人にあげる。
もらう。見る。人にあげる。
もらう。見る。人にあげる。
ものの3秒で人の手に……
少しも躊躇することなく、迷いのない一連の流れ、常習性を感じました。
そして、こんな事を考える僕は、どうかしてるのかもしれませんが……
もしかしたら、東野さんにあげたサーモスくんは、東野さんのマネージャーの手に渡ってるかもしれません。
「ナベくんからもらったけど、あげるわ!」と……
そして、マネージャーは、そのサーモスくんを現場の業界関係者にこれよかったらとあげ……
サーモスくんは、どんどんたらい回しにされてるかも……
サーモスくん……ごめんね!
そんな時でもきっと君は冷静なんだろうね………
いつか……僕がバイトしてる中華料理店で「これ、もらったんだけどいいよ〜!サーモスのタンブラー!」と、まさかの再会できたらいいね………
サーモスくん……ごめんなさい。
また会う日まで……。