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 相変わらず気ままな抜き読みで真面目な読者の方々には会わす顔が無いけれども、高見順の『敗戦日記』(文春文庫)を読んでいる。

 読むにつれて面白いと思えてくる。高見は戦前・戦中の日本と日本人について批判している。しかし同時に占領下の、軽薄な日本人やアメリカの政策についても厳しいことを言っている。戦中の言論弾圧について憤る反面、米軍の報道統制についても冷徹に把握している。戦中も戦後も一緒に批判している点が何とも大した物だと思う。
 
 余談だが一つ読み返して気付いたのは、高見が1945年に『カラマーゾフの兄弟』を読んでいたこと。米川正夫訳の河出書房版と書かれているから、今の岩波文庫に収録されている訳だろうか。

 高見順の『敗戦日記』(文春文庫)をパラパラと少しずつ読んでいる。
 永井荷風と並ぶ日記作家として知られる高見順が記した昭和20年の日記(但し抜粋で、高見が挿入していた新聞スクラップ等は多くを省略している)を収録した物。

 高見の日記を読んでいると、戦前・戦中の日本に自由があったなどという安易な意見には首をかしげざるをえない。特に言論関係については現代とは比較にならなかったのだと思えてくる。

 少し敗戦直後の物から抜粋してみる。

『前田文部大臣の少国民に対する放送中にこういう言葉がある。「同時に自分の国ばかりが特別に偉くて、他の国はみんな駄目だと言ったような誤った自慢はいけません」こうした当たり前の言葉が要路の人から発せられるのが、思えばおそかった! もとは、こんなことは言ったら非国民扱いされた。売国奴呼ばわりさえ受けたものだ。所詮その愚かしい慢心が敗戦をもたらしたのだ』(8月28日)

『言論出版集会結社等がだんだん自由になってくるようだ。心が明るくなる。思えば中世だった。暗黒政治だった。恐怖政治だった。 しかし真の自由はやはり与えられないだろう。日本がもっともっと「大人」にならなくては…。』(8月29日)

 たまたま講談社文芸文庫が復刊アンケートをしていることを知って、行きがけの駄賃なので投票してみた。

 数十点程度の候補作品の中からリクエストの多かった20点を復刊し、同時に20点の特装版をリクエストした人20人ずつにプレゼントする、というのが今回の企画。締め切りは12月までで、文芸文庫の新刊に綴じ込まれたはがきか通常のはがきで投票が可能。

 詳しく知りたい方は『月刊現代』11月号の73ページに要綱と候補作のリストが載っているのでそちらを御参照下さい。

 一応永井龍男『わが切抜き・昔の東京』に投票したのだけれども、どうも復刊されずに(従ってプレゼントの抽選も無く)終わってしまいそうな気がする。

訃報

 児玉幸多氏が死去とのこと。小さい頃読んだ漫画版日本の歴史の監修は同氏だったような。かなりのお年だとは思っていましたが97歳とのこと。皇室の教育に携わり、皇太子にも大学で講義したとのこと(皇太子はたしか学習院大の大学院修士課程修了で歴史学専攻)。
 そういえばこの間は古代史の門脇禎二さんも亡くなりましたねえ。

古本屋で『土佐日記』(岩波文庫)を買ったのだが、岩波文庫版の『土佐日記』は『土左日記』と表記されている。一見誤植と思えるし、古文の試験でこう答えると間違いにされてしまうだろうが、同書の解説によればもともとはこちらの表記だったらしい。それを今でも引き継いでいる訳だが、『土左日記』と表記されているのに気付くのはなかなか難しいのではないだろうか。

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