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映画「ゴジラ キング オブ ザ モンスターズ」 ちょっと前に観てきました。
平日の午後9時からのレイトショーで、会場内は男性ばかり10名程度でした。平均年齢は50歳くらい。 ゴジラ作品はこれまでボチボチしか観ておりませんので偉そうに語る資格はないのですが、言いたいことがたくさんあるので長文&駄文にお付き合いくださいm(。。)m 最初から最後までひたすらネタバレ一色ですが、逆にゴジラ映画と馴染みが少ない人たちにとっては、観劇前の事前情報として使えるかも。 エンターテインメントならびに芸術作品という、2つの観点からお話させていただきます。 まずは【エンターテインメントとして】。 最初にお伝えしたいことは、怪獣映画にストーリーの整合性を求めたり展開の矛盾をつつくことは、まったく無意味です。 そもそも怪獣が出てきた段階で空想・妄想の世界に入っているので、子供の想像力と同じなので整合性が無く矛盾だらけが通常なんです。 エンターテインメントの怪獣映画は、子供がおもちゃ箱からおもちゃを出して遊ぶ、の延長だと思いますので、 おもちゃでの遊びは基本的に無秩序が自然のカタチです。(整理整頓が得意な子供さんは除いて) 今回の「ゴジラ キング オブ ザ モンスターズ」は、まさしくおもちゃ箱から、遊びたいおもちゃを取り出して空想・妄想の世界に入っていく感じでした。 怪獣同士の格闘シーンも街を破壊するシーンも凄くて迫力満点でたっぷりありますし、男の子ごころの欲求に対する満足度高いです。 ネットの評判で「画面が暗い」との意見がとても多かったのですが、怪獣たちが熱線を放射するシーンが見せ場ですから暗いほうが好都合ですし、 CG制作は明るいシーンをつくるのは手間と時間が倍増しますので、質にこだわらず量を増やすことを取ったと考えてください。 渡辺謙が演じる芹沢博士が自爆するシーンについてもネットで賛否両論が渦巻いていますが、マイケル・ドハティ監督は「初代で芹沢大介博士がゴジラを殺したのは神殺しの業であり、彼が己の命をかけてゴジラを救う事はその贖罪である」としている。 んだそうです。 私個人としては、原爆・水爆などの大量殺戮兵器を日本人が使う時は、人類を救う目的で使う!!!と勝手に解釈しました。・・・もちろん核兵器保有国の、核兵器を肯定する意図を知ったうえで・・・ でも今後の作品で「さぁゴジラちゃん元気出してねぇ、は〜いラブ注入♪ 水爆どぉぉぉーーーん」のシーン乱用は絶対にしないでください。 あとひとつ、ゴジラが熱線を放射する直前に、尻尾の先端の背びれから上の背びれへと順番に光輝く演出は、「欽ちゃんの仮装大賞」の採点ボードを連想してしまうので、 緊張感が違う方向へ行きそうで。やめたほうが無難じゃないかと。 ゴジラ作品を多く観てきた人たちにとって最も盛り上がったのは、もしかしたら本編以上にエンドロールかと思います。 私が映画を観に行ったときはエンドロールが始まったら、ほとんどの人が帰ってしまいました。もったいない、、、、、。 エンドロールが始まる瞬間に画面いっぱいに「Godzilla」と出ますが、「Godzilla」の文字の後ろ側に縦書きでカタカナで「ゴジラ」と出たり、 (劇中にも海底にある古代遺跡の壁画にもカタカナで「ゴジラ」と。) 出演者の欄に、 ゴジラ:彼自身 ギドラ:彼自身 モスラ:彼女自身 ラドン:彼自身 と表記されたり、 怪獣が隔離されている施設の番号は各々の怪獣が初登場した映画の公開年に対応していたり、(ゴジラが54、ラドンが56、モスラが61) 劇中にも使われた、ゴジラとモスラの東宝映画でのテーマ曲が使われたり、最後の最後に初期のゴジラの中に入っていたスーツアクター中島春雄さんへのオマージュが記載されたり。 もうひとりの日本人の名前、坂野義光さんは前作『GODZILLA ゴジラ』(2014年)のプロデューサーで、東宝作品「ゴジラ対ヘドラ」の監督さんで、やはり中島春雄と同じく2017年に亡くなりました。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B3%B6%E6%98%A5%E9%9B%84 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9D%82%E9%87%8E%E7%BE%A9%E5%85%89 今回の作品は、東宝のバックアップが実現したからなのか、「ゴジラ」第一作で使われた兵器「オキシジェン・デストロイヤー」が出てきたり、ゴジラの咆哮がオリジナルぽかったり、(泣き声の版権は東宝が所有) モスラ・ラドン・キングギドラが出まくったり、キングギドラが「宇宙怪獣モンスター・ゼロ」で扱われたり、キングギドラの3つの首(顔)に異なるキャラクターを演出したり、 とにかくとにかく東宝ゴジラシリーズのあらゆるシーンや設定のオマージュがてんこ盛りで、製作者側のゴジラ作品に対する敬愛を感じます。 ちなみに大映のガメラシリーズ&大魔神シリーズのオマージュも入っています。 次に【芸術作品として】の観点ですが、これも都合により、特撮とストーリー展開の2つに分けさせてください。 まず特殊撮影、特撮です。今回の場合はVFX、いわゆるCGです。 先ほど、CG制作は明るいシーンをつくるのは手間と時間が倍増しますので、質を上げず量を取ったと考えてください。と書きましたが、 ここからはCGの活用方についてです。 ストーリー展開とも連動する事柄ですが、おもちゃ箱をひっくり返しまくりで、前作から引き続いてゴジラの世界観だけじゃなくガメラの世界観も入れ込んでいて、 登場する怪獣達が、ガメラの世界観である守護神というポジションとゴジラの世界観である恐怖の破壊王というポジションの両方の設定がごちゃ混ぜになった結果、 CGで描く怪獣達の姿も戦い方も表情も、「美しい」「カッコイイ」「怖い」「かわいい」の演出がいまいち中途半端な状態になっています。 マイケル・ドハティ監督はCGの苦手なところも、あえて使っているような感じがあり、 きっとCGではない実写による特殊撮影の効果をしっかりと認めているのではないかなと思います。 なんにしても130分の映画で、これだけCGシーンが多いのは凄いことですよ。 昨今のハリウッド映画の中でも巨額な製作費だそうですが、セットはかなり安価で作っているように見えたので、 出演者のギャラは知りませんが、ほとんどがCGに使われたような気配。 世界公開とはいえ収益は心配で続編の予算に影響が出ないことを祈ります。 ストーリー展開ですが、アメリカ映画の必須項目?である家族愛のシーンが、日本では話題に上がっています。 「いらない」とか「お母さん役が滅茶苦茶」とか厳しいコメントが多いですけど、私は不可欠だったと思います。 映画の中では母と娘が暴れまくりますが、この設定は東宝ゴジラシリーズのオマージュのひとつでもあるでしょうし、日常どこにでも起きる「狂気」の表現なのかなと。 「狂気」はどこにでも起き得る。欲という礎の上であればどこでも。 ネットの評価の多くがストーリー展開に対する矛盾や不満を書き込まれている人がいましたけれど、指摘されている事柄はどれも「ごもっとも」だと思います。 でもドキュメンタリー作品ではなく怪獣映画ですから、作品を楽しむスタンスを入れ替えましょうよ。 映画も芸術作品として、作り手から観客に対しての提案や主張などが含まれて、そのメッセージに基づいて作品の評価が生まれてきます。 はたして今回の作品が伝えたかった事柄はなんなのか? 私は、今回の作品には伝えたいメッセージはほとんど含まれていないと考えています。 ゴジラ作品はアニメを含めて30超ありますが、ゴジラ作品の一番の特徴は「全作品でゴジラは違う」ことだと思います。 身長・体重・顔・尾の長さ・身体の色といった外見とか、人類の敵だったり味方だったり、シリアスだったりコミカルだったり、とにかく作品毎に違います。 劇中に2度「人間がモンスター」的な発言が出てきますが、これも十分なメッセージだと思いますが、 冒頭の会議のシーンで、 議長:「ゴジラを我々のペットにするのね(えへらえへら)」 渡辺謙:「我々が彼のペットになるのだ(にやり)」 終盤のシーンで、 「ゴジラが我々の味方で良かった(ふぅ)」 チャン・トィイー:「今はね(きっぱり)」 この2つのシーンが次回作へつながるキーワードでしょうし、今回の作品はまだ前哨戦ということですから、 伝えたいメッセージは、たぶんどんでん返しのある次回作以降になるのではないでしょうか。 次回作に、私の強い要望があります。 キングギドラファンの私は、ぜひ見たいシーンがありまして、キングギドラが登場する際に、輪郭が炎で示されてから本体が映るシーンと、飛行しながら3つの首がランダムに動きつつ光線を乱れ撃ちするシーンです。 この2つでキングギドラファンになってしまったので、関係者の皆さんがこのブログを読んで、賛同してくれないかな。 キングギドラ登場シーン https://www.youtube.com/watch?v=BLDUr6oQ1Go キングギドラ飛行シーン https://www.youtube.com/watch?v=8TYkCw5-BMA 参考資料動画でございます。 歴代ゴジラ比較 https://www.youtube.com/watch?v=DbFILj44OX0 ゴジラとゴジラに出演する怪獣比較 https://www.youtube.com/watch?v=VY2mgK-1U9o 夢のある映画の旅をお楽しみくださいませ。 |

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