MZ-80 パソコン開発物語

今だから話せる、パソコン開発記録を連載します。 感想をコメントに残して頂けたら 嬉しい・・。

全体表示

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

イメージ 1

翌日、営業課長F君(仮名)と、札幌地区の主要な家電販売店 O店(仮名)を訪問した。
MZ80の販売実績は、ハドソンに比べ、桁外れの大差があり不振。   自己の無能力を 責任転嫁して、
メーカの支援・販売協力をしてもらえないから・・と、 ブツブツ・・不平・不満を・・を 並べ たてていた。
こんな相手をするのは、時間の無駄・・。俺は いい加減・・疲れて来た。 F君に 帰ろう・・と合図するが・・、
彼は 彼なりに努力して、店主の不平・不満の聞き役に回っている。 販売店回りって、大変な仕事だよね〜。

『 メーカが支援・販売協力をしてくれないから、売れない・・』と、店主の言った言葉に、俺は 反応した。
俺は、『それじゃ 販売を止めたら・・』と一言で言った。 俺の悪い癖(否 良い瞬間思考?) 結論が 早い。
その時 店主の顔が 引きつった。 同時に F君の顔面が 蒼白に・・。 俺って、間違ったこと 言った・・?。
まあ PC販売は、知識・技量・ノウハウが必要だよ。 無理しなくって良いよ、他に売り易い商品有るでしょう。

『責任者と共に、改めてお伺いし、販促について、ご相談に参ります・・』と、F君の言葉を、後にして店を出た。
外に出ると、蒼白だったF君は、わずかに笑みすら・・。日頃、店主との軋轢へ仕返し・・、気分を良くしたのかな。

今、組織は弱体化しているど、当時の家電小売店は商業組合を作り結束して、販売応援・販促品など人材・金・
なんでも オネダリの圧力団体みたいだった。その圧力は、かなり強く、営業部門も苦労していたと思うよ。

一般に、その体質が、パパママショップに受け継がれ、技術力の無さ・経営効率の悪さで、大型物流にやられ、
老齢化に伴い客が来るのをじっと待っているジジババ店、昔栄えたと言う商店街のナレの果て そのモノだね。
自助自立、得意とする分野・特長を打ち出し、時代の流れに乗らないと、自然消滅への道しか 残らないよね。

オーナ店主ば、思わぬ言葉・事態で・・、引きつった顔・・、ハト豆とも言える 混乱状態だろうね・・。
冷静になれば・・、バカにされたと思い、恨み辛みを、商業組合の組合長を通じて、本社へ タレ込むだろうね・・。 
いずれ 社長室から呼び出され、俺のどこが悪いんだ・・と口論の末 辞表を叩きつける・・ストーリーかも。 

この北海道 調査出張の後、暫くたっても、社長室・営業本部からも・・ 呼び出しも無く・・、何事も 無かった。 
その後、怒り狂う店主を 静めるのに、北海道営業の幹部が、何度も O店を訪問し、大変な事態だったらしい。
土下座もどきの謝罪・・の話を、後に聞いた。  北海道の営業幹部に迷惑をかけた件は、申し訳ない・・と思う。
しかし PCを扱う能力の無い店に 案内したF君も、責任の一端?・・、事態の収拾は、現地対応ということだね。

     < つづく >

 MZ−80開発記録は連載物です。 最初のページから ご覧下さい。
 最初のページ(1)は、↓をクリック。
 http://blogs.yahoo.co.jp/nagusa_kei/10285931.html?p=1&pm=c

イメージ 1

伊丹空港から千歳へ。 北の大地 北海道入りだ。季節は早春、黒ずんだ雪の名残が道路脇に積んであった。
先ず、千歳空港まで出迎えてくれた北海道地域担当の営業F課長(仮名)の案内で、札幌豊平のHuを訪問。
アマチュア無線機と共に、各社のPC・・が置いてあった。 Huの代表者 K社長は、かなりPCに詳しい模様・・。
Huは、有限会社だそうな・・、  彼は、日本で最大の有限会社にすると・・意気込みと夢を語ってくれた。
K社長は、カウボーイハット・ジーンズ・ブーツの似合う ベンチャー企業家だね。 いろいろ・・情報交換をする。

MSのBASICは、プリンタを接続せずPRINTを実行すると、プログラムは止まってしまい、電源を切る以外、
どうしようもないらしい。S−BASICは、タイマーを組み込んでいるから、一定時間後 エラー処理で復帰する。

その後、K社長は、出来そうも無い事 言い出した。 『 どうですか?』と質問を投げてきた。 試してるな・・?。
俺は、どう考えても出来ない事だから、『 そんな事、出来るはず無い・・』と 言い切った。
K社長は、ニタニタ・・と笑いながら・・、『 N社の技術者は検討しますと言って帰ったよ。』と言った。
また 付け加えて、 俺に、『 あなたは、絶対 サラリーマンは勤まらないよ・・』と、言い切った。

そうかも・・俺もそんな気がする。 ゴマすりはしない。白黒はっきり・・、一匹狼(犬?)的な面があるから・・。
さあ 俺が、サラリーマンとして定年まで勤め上げられるか・・?。   K社長の 予言が当たるか・・?。
俺は、意地でも、定年まで、S社に勤めてやろうと、変な決断をした。 これが 良かったのか、悪かったのか?
このオッズ、かなり K社長が 有利だったので、 配当がデカイ・・万馬券・・期待できるよね・・。
定年まで勤めたよ、でも 賭けの清算が終わっていないな〜。 待っているのだけど・・、あっはっハッハッ・・。

その日の夜、Huに出入りする 北大の学生等を混じえ、サッポロビアガーデンでの懇談会。 最高・・の夜だ。
学生の中に、北の大地でスクスク育ち、目を輝かせた大男 SN君が居た。 ビール・羊肉を 飲み食いしながら、
Z80、MS、アセンブラ、プログラミングの話を、他の学生そっちのけで・・、SN君との話しが 弾んでいた。
その後、SN君は、大学そっちのけで・・、プログラミングに没頭し・・、HuBASICを作ることになる。
北大のA教授はコンピュータ教育に力を注いでいた。  今後のPC世界を、切り開く若者達を頼もしく思った。

     < つづく >

 MZ−80開発記録は連載物です。 最初のページを見るには、↓をクリックして下さい。
 http://blogs.yahoo.co.jp/nagusa_kei/10285931.html?p=1&pm=c

イメージ 1

懇親会での、営業課長W君の話・・。   MZ80Kが、貨物船で活躍している話だよ。 
貨物船の積荷は、左・右・前・後の貨物室の一部に集中しないよう、重量を計算して積載する必要があるとの事。
船全体のバランスを取る為、荷物の重量の積算と貨物室指定を計算するのにMZ80Kを使っている。ところが、
航行時、エンジンの振動・数十サイクルの低周波振動で・・、MZ80Kのブラウン管モニタ部が、強烈にゆすられ、
千切れるほど揺れるらしい。  『 大丈夫でしょうか』と、W課長に問い合わせが有ったそうだ。
大丈夫なはずが無い・・!!。  ばね等のダンパー付き振動防止台に、置いて欲しい・・。と 連絡したそうだ。

万世橋近くのステーキ店の話で、ステーキの重さをピッタリ合わせる為、切る厚みの寸法を算出・修正するのに、
MZ80Kを使っいるとの事、前は1gでも少ないと欠品・不良品になるので、十数g多い目に切っていた。
ギリギリの数g多い目にする事で、大きな儲けが出るそうだ。 客にとっては、誤差が多い方が嬉しいけど・・ね〜。
次回、東京に出張した時、 ピッタリ200gのステーキ 食べたいものだ・・と思った。

パソコンって、潜在能力がすごいんだよね。 使われる用途が、想像を絶する・・、俺も話を聞いて嬉しかった

今回の出張時の状況では、幾つかの課題がある。 K部長と話し合って、対応策を決めた。
半田付けのキット 何とかならないか・・の要望に関しては、ヨーロッパ向け MZ−80Aで完成品とするので、
国内向け MZ−80Cの推進を決めた。   Aは、特に意味は無いが、Cはコンプリートを意味する。
また、会計・事務ソフトを作っているソフトハウスの要望は、今のBASICは、必然的にソース公開となるので、困る。 プログラムを隠したい・・。  彼等の事業を守る為、BASICコンパイラを、早急に開発しよう・・。

MZ80の次期商品など、企画・販売方針と戦略は・・何時も、K部長と話し合って決める事が多かった。 
結果的には、企画部門を無視し売上100億円近い事業の企画・方針を、K部長と二人で決めていた事になる。
しかし 上司のM事業部長は、『 コンピュータは、思想だ!、宗教みたいなモノだ』と、理解を示してくれていた。
俺達は、無謀・異端者・・言われてる事は知っていた。でも儲けているから、イチャモンが付け難いのでしょう・・。

しかし、考えてごらん・・。 コンピュータは、スイッチポンの電化製品とは違う。 家電企画では ダメでしょう。
ソロバン代替品の電卓 発想では、コンピュータの世界・発想は、理解できないでしょう・・ね。

PCは、使い方の知識、使う目的が なけりゃ、ただの箱。 目的がハッキリしない、箱モノ作りの公共事業と同じ。
『貴方の お国・地方の主な産業は・・?』と聞かれた ウマシカ議員は、『公共事業・・』と答えたそ〜な・・。
狐、狸、熊の けもの道を 舗装してガードレールとか・・?。田畑の 畦道の舗装・・とか。 そんな知恵なら、
都市と地方の格差は、もっともっと 広がるね・・。  いや、議員さん達の 頭脳の格差かも・・知れないね。

     < つづく >

 MZ−80開発記録は連載物です。 最初のページは、↓をクリック。
 http://blogs.yahoo.co.jp/nagusa_kei/10285931.html?p=1&pm=c

イメージ 1

MZ80Kの説明会のため、東京へ。東京はさすが人が多いね。 何しろ、人口の1割が、群れているのだから。
『 関西で、食えなくても・・、東京に行けば、需要が多いから、何か仕事があり、食えるよ。』と聞いた事がある。
人口過密・密集地域だから、何かを始める場合、宣伝・口コミで、知名度アップ・仕事の効率が良いという事だね。

MZ80Kは、一応部品扱いだから、電子部品関連の店頭展示が多かった。秋葉原電気街は重要な販売拠点だ。
MZ80Kは、キットなので、キイボードを半田付けし、組み立てる必要がある。大半の客は、半田付けが下手で、
イモ半田、接触不良が多く、店側がフォローで、かなり苦労している話が多かった。  完成品の要望が強い・・。
電子部品を販売している人達は、技術的な背景・理解力があり、説明するのが楽だった。 販売面でプラスだ。

説明会の後、 別室に呼ばれた。 机上に 分厚いファイルを置いて、大学生のマニア?2名が待ち構えていた。
販売店の人から、是非 BASICソフトで分からない所をあるので、教えてやって欲しいとの事・・。 
分厚い逆アセンブルリストで 所々、赤・青鉛筆でマークし、細かい字で、調べた機能の内容を書き込んでいた。
個々の ルーティンは、一応 理解している様子だが、全体像の把握・スタックの動作で、混乱している模様・・。
彼等は、ニューモニックをヘキサコードにすぐ変換、まさに、人間アセンブラ・・。 俺には出来ない・・事だ。
俺としては、彼等の質問に、隠さず 全て答えたつもり・・。 分ってくれたかな、若いから頑張れる〜。

当時 PC業界は、頭脳の柔軟さ・若さが必要との事で、雑巾(使い捨てるモノ)説・・の話題が囁かれていた。
30歳以上は、使いモノにならない・・らしい。 当時30歳半ばの、俺はどうなるの・・捨てられて化石化の始まり。
60歳半ばに近い今、化石と呼ばれても、やむを得ないな〜。化石でも保存は良いから、DNAは生きてるぜ!。
仕事の合間に、MZ−BASICライク・インタープリタ(H8版)を作ってみようかな?。完成は?出来上がった時。 
でも今 Cで、ライブラリ関数・・等が使えるから・・。当時の全アセンブラでの作業に比べ、半分の半分以下だな。

東京での説明会を、取り仕切ってくれた東京・営業課長のW君(仮名)が、夜の懇親会で、話し掛けてきた。
MZ80Kを、官公庁の研究・技術部門に貸し出している。データの集計等に使う為、予算を取り購入申請するが
『コンピュータはN社・H社だろう、何んでS社だ・・』と、調達部門で止って、なかなか 決裁が下りないらしい。
そのため、MZコンピュ−タを購入する理由、性能比較表、使用部門の見解・・など 準備する必要があるとの事。
そうだよね。家電メーカがコンピュータ?。伝統を重んじる官公庁の調達部門の方々には、なじみ薄い事だよね。
S社じゃなくて、 MZコンピュータ研究所とか、 アルゴ研究所と名乗った方が良いのかな?  

     < つづく >

 MZ−80開発記録は連載物です。 最初のページは、↓をクリック。
 http://blogs.yahoo.co.jp/nagusa_kei/10285931.html?p=1&pm=c

イメージ 1

アスキーのベンチマーク評価を上げる為、さらに高速化をしよう。
俺のBASICインタープリタは、根本的にMSとは違う。 仮に、前回のスキャンテストしても、一致する所はない。 
それは、コモドアPETパソコンで、初めてBASICを知り、恥ずかしい話だが、ストリングって何?から始めた。。
逆アセンブルもせず・・、どん構造なら動くか?。 “想像して創造”した。 おじんギャグ? あっはっハッハ・・。
BASIC開発は、俺なりに、かなり苦しかった。 しかし、何とか、できたから、MZ80が誕生・存続 出来た。
BASIC開発のことは、今後 改めて、取り上げる。  ご期待を乞う・・。

さて、ベンチマークのポイントは、プログラムの実行時間を計るため、1000回等の繰り返しのループ。
ポイントは   回数をカウントする FOR・・NEXT文の高速化・・、
         制御を移す、テキスト文の 行番号を効率的に見つける。

まず、FOR・NEXT文の高速化は、変数の加算・減算と大小判別。 浮動小数演算の高速化が 最重要だ。
当初の浮動小数演算は、指数・仮数部をメモリエリアに置き、教科書?通りチンタラチンタラ8ビット演算をしていた。

Z80は、インテル8080を基準に、レジスタを拡張したモノで、当初 どう使えば良いのか、迷っていた。
IC部門がZ80のライセンス契約した時、俺は『Z80はインテルの傘の下に咲いた アダ花』と発言し叱責された。
表裏のレジスタを増やし、インテルの電卓発想である8080を、更に 使い辛くするモノと思ったから・・。

でも、Z80は四則計算で電卓機能を最高に発揮した。 仮数部を、表裏のレジスタに全部 持ち込みレジスタ間で
16ビット加算・シフト命令を、実行させるとメチャクチャ早くなった。従来の計算の約3〜4倍のスピードアップ。

三角関数、対数、逆関数・・の高速化。 収斂関数で、近似値を求めるのだが、有効数字8桁以上となると、
何次まで掛け算やるのか?・・。以前は、ザツな計算法で、数学知識のレベルが乏しかった?。これ 反省。

再度、最適な収斂関数探し。数値の分割は多くても掛け算の回数が少ない方が有利。これは、大変な作業だ。
俺より数学に強いかな?〜と思われる W君(仮名)に、図書館通いをして、最適な収斂関数探しを命じた。

2週間後、W君(仮名)は、レポート用紙に、SIN、TAN,LOG・・各関数の、扱う数値範囲とその時の計算式が、ビッシリ書き込んでいた。 大体 4次以内の掛け算で、有効数字 9桁は取れる見込み。

テキスト文の行番号を早く見つける方法。 普通、GOTO、GOSUB文は、その行の以降に書く事が多いよね。
だから、行番号のサーチは、以降の行を、先ず調べる。無い時、最初の行から探す。これって、ズル・アイデア。
俺が小学生校の頃、知能IQテスト評価が有った。 俺って結構・・。  IQテストは 逆発想で、解くと早いよ。
問題のワナに引っかからないよう・・。  迷路問題など、出口から 逆に辿ると一発よ。 アイデア次第だね。

変数の使用時、変数エリア再配置と登録を行う。 よく使う単純名の変数、めったに使わない2次ストリングなど、
使用確率を考えて、再配置のメモリ転送作業が、より少なくなるよう、変数配置の順番・場所を考慮したことかな・・。

メインルーティン・サブルーティンで、かなりスタック処理をさわったかな・・。  ちょっと やりすぎたかな・・?。
スタックは、リカーシブな演算など、安全なデータエリアであり、また サブルーティンの帰り番地エリアでもある。
スタックの帰り番地を入れ替えると、RTNで、別の場所へ制御が移せる。(処理内容により、分岐命令として使う。)
また、 同じサブルーティンを、共用とスピードアップの為、前回、ハード?ソフト?で書いた様な方法、 即ち
プログラムは、RAM上で走っているのだから、前方の分岐条件JR命令、演算の為の定数を書き換えながら走るとか・・。
まあ、 逆アッセンブルして解析するには、かなり 苦労した人も、多かったと思う。

この 改良版BASICは、俺の出身地、和歌山県の主要な産物 有田ミカンに 因み・・。 
紀伊国屋文左衛門がミカン船で、関東に乗り込んだ・・事に因んで、『オレンジBASIC』と名付け、デビューさせた。  
他社の2倍以上のスピードアップが図れ、S−BASICは高速と評価されたのは、嬉しかった。

     < つづく >

 MZ−80開発記録は連載物です。 最初のページは、↓をクリック。
 http://blogs.yahoo.co.jp/nagusa_kei/10285931.html?p=1&pm=c

開く トラックバック(1)


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事