MZ-80 パソコン開発物語

今だから話せる、パソコン開発記録を連載します。 感想をコメントに残して頂けたら 嬉しい・・。

MZ80物語

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全7ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7]

[ 前のページ | 次のページ ]

イメージ 1

MZ80Kを、情報誌に取り上げてもらうのは、大いに結構なこと、歓迎すべきことです。
マイコンキットか?、パソコンか?、 テリトリ問題が、表面的には鎮静化している様子だが、
パソコンとして派手にアピールしたら・・、再び、商品テリトリの議論が再燃しかねない・・。
 
テリトリの議論で、部門間の争いになれば、再編を含め、我々の部門は、不利だろうな〜・・。
それが頭痛の種だった。 『 外に敵なし、内に 敵あり。』の心境か?。 寂しい 事だよな〜。
この件 M事業部長(仮名)とK部長(仮名)が最も気を使い、ピリピリしながら対応している事柄だった。

K部長(仮名)は、オーソドックスな思考で粘り強い。
俺は、むしろ 直感的な判断・行動をしがちなので、危機の場合、K部長(仮名)に助けられる事が多かった。
生まれ育ちが違うのだろうな〜・・、 俺自身、目先の現象に影響され易い、貧しい発想に悔いる事が多かった。

アスキーの取材には、K部長(仮名)と共に出席した。
K部長(仮名)は、開発の経緯 と MZ80Kは、技術者の為のマイコンキットである事・・、
ザイログと技術提携したZ80を、拡売に繋げる意味もある・・、と かなり慎重な話し振りだった。
取材記者に、見っともない内紛を察知されたく無い・・。コップの中の嵐を、刺激したくない・・の心境だった。

月刊アスキーは、技術面でベンチマークテストを行い、BASICの処理スピードを評価しようとしていた。
商品に同梱しているBASICは、何とかツジツマ合わせで作り上げたモノ, (ユーザには申し訳ないが・・)、
俺としては、かなり改善すべき課題を残していたので、ソロソロ本気で改良作業に掛からねば・・と思った。
又、技術者向けをアピールする為、アセンブリ言語ソフトの開発が・・必要。 
開発をしているTT君(仮名)、TJ君(仮名)らに、頑張ってもらおう・・。

I/O誌 及び マイコン誌は、アプリケーション・ソフトにて、MZ80Kの人気を支えてくれた。
月刊情報誌の記事、掲載ソフトの影響力は、絶大で、市場での人気を高めるのに、凄い効果があったと思う。 

後々に、月刊インターフェースの取材があった。
ハード面に重点を置いた取材で、MZ80Kの配線図の提供により、ハードの解説記事を掲載してくれた。
興味ある人は、自由に ドンドン やって下さい・・の感じ。

今後 パソコンが、普及し、PC技術者も増えてくる。 そしてPCが、色々な応用分野に広がっていくだろう・・。  
俺達の組織、限られた人員では限界がある。 興味ある人の参加を歓迎し、全員参加、共に伸びて行きたい・・、
その為に、資料、ノウハウを公にして行こう・・。 これが、K部長(仮名)との話し合いで決めた結論だった。

日経新聞 関口記者の『パソコン革命の旗手たち』 3章に、この考え方が明確に表現されている。
関口記者は、さすがプロ・・だね。 構成・取材・聞き取り・纏め・・。
聞き上手につられて(はめられて?)・・、余計な事まで、しゃべってしまった。 
プライベートな部分は、うまく繕ってくれているが・・ちょっと 恥ずかしいかな?。 

        < つづく >

イメージ 1

研修2日目、昨日の講習内容は、自主学習の結果か?、よく理解してくれていた。
昨夜遅くまで研修室に居残り、演習問題に取り組んでいた研修生は、管理長に、注意をされたらしいが、
居眠り兆候の者も居らず、目がとろんとした者もいない、かなり気合が入っている。
最終日の習熟度判定テストをほのめかしながら・・、講義を進めた。  これは 脅迫かな??。
講義終了時、自主学習は9時まで・・との管理長からの伝言と明日テストする件を伝えておいた。

研修の間、不思議なことに気が付いた。
講義の時は、質問も無く、どこに居るか分からないのに、 タバコ休憩の時に、目の前に現れる者がいる。 
北大の話、 PCを扱っているHu、 ビール園、 毛蟹・・ 等々 話題 豊富で話かけて来る。
結局 俺は、名前を覚えさせられてしまった・・F君(仮名)。  独特の才能を持っている・・と関心した。 
こういう芸当は、俺には無いな〜。 しかし、ビジネスマンとしては、大切な事。
俺も 今後、意識して彼の手法を学ぼう。 要は 『学ぶは、真似る』というから、彼の真似をしたら良いんだ。


翌日 3日目の研修最終日、習熟度テスト実施の日。 
研修生の顔は冴えない。なにしろ、成績が各自の上司に、送られるのだから・・。
俺は、おもむろに話しを始めた。 
   『研修は、よく頑張ってくれました。 2日間の研修、夕食後の自主学習を見ていると、
    テストはしなくても、みなさんの実力が分かります。 責任者には、良好ですと連絡します。  
    職場に帰っても、勉強を続けてください。 今日は研修の反省文を書いもらって、解散とします。』
と言った。  彼等からは、歓声が上がった。

反省文記入の後、彼等は、共に頑張ろうと誓い合い、北海道、沖縄、・・と各地の職場へ帰っていった。

イメージ 1

北海道から沖縄まで、各地から選抜された研修生が、集まった。
彼等は、昨日の夕 研修所に入り、前泊して、今日からの研修に備えていた。

習熟度判定テストをすると連絡していたので、かなり予習しているのが、感じられる。
講義中に、『おっ これは重要だな』、『これが出きれば、相当なもんだ。』、
   『これは、良い問題になるな〜、出るよ〜。』と連発しながら、講義を進めた。 
彼等の目は、輝いていた。 中には、俺を睨み付けるような鋭い目をして、聞いている者も居た。

ここ数ヶ月前まで、彼等は、修理工具バッグを持ち、テレビ、洗濯機、冷蔵庫 等々を修理に廻っていたのだ。
MZ80Kの販売は、商品の営業販売部門でなく、商品の修理サービス部門?、修理サービスがPC・・?。
やむを得ぬ理由、後に強力な販売戦力に・・。話せば、長くなるので、後日、開発段階で詳しく述べることにする。

修理サービスは、お客様に喜んで頂ける場合もあるが、 お客様にとって、嫌な気分になるのは当然でしょう。
彼等は、低身低頭で、『申し訳ございません。すぐ修理します。』と 淡々と業務をこなして来た。
故障の原因は、彼等の不始末・責任では無いが、 時には、お客様の、苦言・不満のターゲットになり易い。
ぶつけられる心無い言葉にも、仕事とはいえ、耐えねば・・、悔しい・辛い思いも有ったであろう・・。

でも 今回、MZ80Kの登場で、彼等の仕事が変わった。
サービス員としての修理対応から、パソコンのベテラン・エキスパートとかパソコン教室の講師・・と、
呼ばれるようになり、一目置かれる立場となって、生活に張り合いが生まれたようだ。
その為にも、技術レベルを、もっと上げたいという願望が、ヒシヒシと伝わってくる。
技量を吸収しようと飢えている研修生達だから、教える立場としては、非常に楽な気持ちで、講義が出来た。

彼等は、入浴、夕食の後、休憩することなく、再び、研修室に戻り演習問題をやっていた。
俺は、教室の後ろの隅に座り、彼等の自主学習を見ていた。 彼等は、ワイワイガヤガヤ楽しそうだった。
MZ80Kの販売力・・、市場への浸透力・・。 『君達の肩に掛かっている。 たのむぞ〜。』 と念を送った。

         < つづく >

(6) 0.007g

イメージ 1

胃がチクチクしたが、牛乳を飲めば楽になる、治るよ・・と仕事を続けて来た。
MZ80Kの売上も順調だし、一段落だな。  近くの内科・精神科のS病院へ行った。
胃カメラでの診断は、胃潰瘍との事、原因はストレスだって・・。
インタプリタ24Kバイトのアセンブラ・ソフト・・、組織上の・・、胃に負担だったのかな?。
院長先生は、投薬と患者の状態・行動の相関関係を集計する為に、MZ80Kを使っていた。
『この程度の潰瘍なら、飲み薬で治るでしょう。 一応 組織検査も・・』との診断だった。
その後、次の患者が待っているにも係わらず、MZ80Kの話で盛り上がってしまった。

その後10日ほどして、 院長先生がプロジェクタを持って、訪ねて来た。 
胃のスライド写真を映しながら、『ここが潰瘍・・。』  その後は、プログラム・PCの話・・。
突然 先生はニコニコしながら、『 臨終の時、0.007g軽くなるって・・。』と言った。
『 えっ、それって 魂が抜けるから・・。 霊魂の重さは0.007gってこと?。』と俺は言った。
相変わらず、先生は、笑っていた。
しかし、魂は活動するエネルギー・・。特殊相対性理論?で、質量とエネルギーの関係?。
まあ 良くわからないけど、質量が有っても、不思議ではないな〜?。
しかし 体重の1000万分の1だよ。  計量出来ないな〜。 0.1PPMの世界。
『 0.007g相当のエネルギー・・、 それじゃ、フアフア飛んで、パワーも有るよね〜・・?。』
先生と俺は、夢中になって話込んでいた。  横で聞いていた妻は、たわいない話・・?と呆れていた。

その後、数年して突然、院長先生は他界した。40数才の若さで、激務・・過労・・医者の不養生・・かな〜。
仕事は異なるが、共通の話題もあり、話の合う、楽しい・良き友人だった。
彼が、どこで数字を知ったのか、 信じていたのか?、 単に、冗談半分で質問を投げたのか、 
今は知るすべもない。  でも、不思議な会話の情景として、記憶に残っている。

俺は、紀州・高野山の西の方、空海伝承の残る所で、何か不可思議な念を感じながら育った。 
今は亡き、父の唱える般若心経を、意味も分からず・・、耳からの丸覚え・・
  仏様には、『 ありがとう』の一言、感謝を込めて、言うんだよ・・と教えられてきた。
仏様は、大勢の人達から、僅かな さい銭で、勝手気ままな願いを、頼まれたら、
  さぞ、忙しいことだろうね。    『いい加減にしろ・・』と言って無視しているかも?。
仏様は、こちらを向いて、又 綺麗な花筒を、こちら向きに置いて、
  『大丈夫だょ、お前なら出来る・・、幸せになるんだょ・・』と印を結び、手を合わせ祈ってくれている。
  それには、『 ありがとう。』と素直に応えたら、良いのだ、と思っている。

人は、摂取、運動、排泄・・、快楽、悩み、思考、瞑想・・して生きている。 
単なる物理現象とは言い難いよね。   肉体と霊魂とが、互いに絡み合って存在しているのでしょうか?。
死んだら 霊魂は消滅する、一過性のものか?。   次元を超えて、浮遊、輪廻するのか?。
   この事、 明白な答えが見つからない。     
       でも 俺は、永久不滅なモノ、至高なモノ、大切に生きようと思う。
 
    < 次回は 特訓研修 > 

イメージ 1

MZ80Kの売上は、順調に伸びてきた。  帆船アルゴは、順風・・の航海。

事業部門別に、一般家電、情報関連、部品・・など、扱う商品の枠(テリトリ)は、決まっている。
部品部門は、パーツ・電子部品関連で、家電のような一般消費者向け商品は,殆どない。
マイコンキット・MZ40Kは、組み立てて遊ぶ、玩具レベルで一般消費者向けでなかった。
たいして売れず、あまり注目もされなかった。 だから他部門からは、苦言も無かった。

MZ80Kは、ザイログと提携したマイコンZ80を採用した  マイコン・キット。
MZ80Kの評判が良く、売上が大きくなり、注目を浴びるに従って、疑問視する人が多くなった。
『 組み立てれば、パソコンだ・・』と言う人がいた。 パソコンは、情報部門の商品テリトリだ。
上層部で、K部長(仮名)と俺を,『 なにを考えているのか?異端児・・』と、噂になっているようだ。
技術者向けキットだから、他部門のテリトリを荒らしていない。  それが我々の主張だった。

情報部門のトップと電卓を開発したナンバー2の両名は、大学の先輩・・  尊敬する大先輩だ。
不肖の後輩と怒り・・心頭だろうな。  会いにも行けない関係になってしまった。
まあ、いいか・・、部品部門の経営危機を救うには、新規特長商品の開発、これしかなかったのだ・・。

俺達は、自分が欲しいモノを作っている。 お客様も、それが欲しいと言ってくれる。
とに角、 お客に会おう、夢・要望を聞こう。 市場の流れを掴もう。
その為にも、販売の先頭に立っている各地の担当者にパワーを付けよう・・。      
全国各地から、大阪に呼び寄せ、特訓の研修をする事になった。

『研修は3泊3日の特訓研修とします。 最終日に、習熟度判定テストを行い、
  テスト結果を、責任者宛てに送付しますので、業務運営上の参考にして下さい』
と、各地の責任者に連絡を出した。
『えっ、テストして、それを業務評価に使うの?・・』と、評判が悪い。 
俺のこと、冷酷な輩とか・・言われてるみたい。
事業の為、特に研修生自身の励みになるから良いのでは・・ と説き伏せた。  
だけど 俺としては、研修生の為に、逃げ道を準備しておいてやろうと思った。
      < 続く >

全7ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7]

[ 前のページ | 次のページ ]

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事