MZ-80 パソコン開発物語

今だから話せる、パソコン開発記録を連載します。 感想をコメントに残して頂けたら 嬉しい・・。

MZ80物語

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当時 アップルPCは、カラフルなリンゴのマークが付いていた。  何か自由奔放で活発なベンチャーの息吹を感じた。 『パソコンはアップルだ・・』と輝いている。 ニクイほどの演出と思えた。

 国内のコンピュータメーカとして、NやHは、よく知られており、NやHのロゴのついたPCは、お客に対して安心感を与える。   一方、家電・非コンピュータメーカと思われている状況下で、パソコン市場に参入すること事態、これはかなり厳しいと予想された。 商品にとって、ブランドは、プラスとなる場合と、イメージ的に、大丈夫?と疑わせるマイナス要因となる場合がある。  俺は、プラスになリ得ないな〜・・と感じた。  全く、新しく誕生したパソコンベンチャーのイメージで、市場に受け入れてもらう戦略で行こう・・と思った。 

その為にも、アップルマーク以上のシンボルを、前面に押し出すしかない。 工業デザイナーも参画して、シンボル絵を探した。 サクランボは可愛いが、かたち的には、小さなリンゴだから駄目だ。 俺の田舎の農産物ミカン、色は悪くはないが、なにか ダサい。 技術者は宇宙・星の話が好きな人は多いと思う・・。 また「あ」などの母音と、「m・n」の子音が入った単語が、ヒット商品に多い・・と聞いた記憶があったので、幾つかの候補から、『アルゴ星座』が最有力候補となった。

星座表を見ると、古臭っさい船が描かれている、このままじゃ駄目だ。 可愛いく綺麗で、印象に残るモノ・・。  デザイナー A君(仮名)の頑張りで、納得できるモノが仕上がった。 A君(仮名)は、MZ40K、MZ80KからMZ80B、一貫したトータル・デザインを担当した良いセンスの持ち主だ。 やはり デザイナーは、センスが大事、それが命!。 

余談になるが、技術と芸術の違い?。 俺は、技術と芸術に関し次のように思っている。
技術は、練習と努力で習得でき、世代を超えて伝承し更に進歩する。   芸術は、個人の持って生まれた天性で その人、一代限りのもの。残念ながら、人に教えたり、伝えたり出来ない。  世の中には、芸術家と称する者多い。 楽器・絵筆などの扱いが卓越して上手なだけの技術者が芸術家のフリをしている・化身。  卓越した表現技術の上にプラスして、ハットする天性が光っている真の芸術家 よーく 見極めよう。

MZ80シリーズのPC、マニュアル、周辺機器、メディア(テープ、FD)等に、アルゴマークを付けて行こう・・。 これは、新星の如く誕生したベンチャー・技術集団が作ったMZ80だと認めて欲しい・・、コンピュータ市場に堂々と参入して、俺達のPCの考え方を聞いて欲しい・・それが技術者達の願いだった。 
        <続く>

(3) 打ちでの小槌

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正月 初出勤。 昨年末にMZ80K、初出荷したので、爽やかな気分・・。

出勤早々、すぐ来いと呼び出された。 事業所の会議室には、トップを初め、製造、資材、経理・・の幹部連中が集まっていた。  80Kは市場で火が付いたようだ、続々と追加注文が飛び込み、増産をどのように進めるかの緊急会議・・。  大幅に生産台数を拡大する事になり、管理部門は、増産のための人員応援をする事になった。  

今期、ギリギリの収支が、大幅に黒字転換・・。  トップを初め、幹部連中は、厳しい顔にも笑みを含め、和気アイアイ。 宝船に乗っている七福人等のように、“アルゴ船”に乗って、MZコヅチを振っている。
そうだ、十日恵比寿には、金色に輝く打ちでの小槌を、賜わろう。

今まで、この事業所は、長年に渡り冴えなかった。 K部長(仮名)と共に、何か新規な商品、利益を生む品物を探し回り、辿り着いたパソコンの企画・推進。  開発が、成功するかどうか 分からないのに、俺を信じて待ってくれた・・。  K部長(仮名)の先見性・信じて待つ度量と管理力はすごいと思った。 俺としても、信頼に報い得た喜びが大きかった。

ビジネスは、お金の世界。 結果が全て。 寝ずに仕事をし、汗水流して頑張っても、結果に結び着かなくては、なんの意味も無い。 世の中、失敗すると、いろいろ理屈を言う人も多いけれど、 どうして欲しいのか?。 『努力したね、頑張ったね・・、結果が良くなかったのは、貴方の所為じゃないよ・・』と 慰めて欲しいの?、同情して欲しいのか?。  敗軍の将、兵を語らず。 黙って 次への挑戦しかないでしょう・・。

そうそう、この間 TVインタビューで『お金 儲けて悪いんですか』と言った人が居ったよね。 逆質問を投げかけられた記者からは、答えが無かったよな〜。  ビジネスは、儲けて当たり前だ。 ビジネスには、浮き沈みがあるから、儲かる時は、一機に、限度なしでやって良い。   しかし、決められたルールが有るなら、その線を超えたらまずいよね・・。 でも、大儲けした事に対して、ヤッカミで騒ぐことは、止めた方が 良いと思う。

アルゴは、星座 アルゴ座をシンボル化したもので、MZ80全商品にアルゴマークを付けて出荷した。
アルゴに託された悲願とは・・、 それが誕生した秘話を、次回お話しよう。

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さて、いろいろお話をしていきたいと思いますが、先ずは楽しかった事を先行させましょう。

MZ80シリーズの起点は、MZ80Kのデビューした量産試作の初出荷でしょうね。

年の瀬も迫る仕事納めの日、製造ラインで、出荷検査に立会い最終確認をして、82台(俺の記憶では・・)のMZ80Kをトラックに積み込んだ。 

年内の出荷は、事業部方針だった。 日程面で、かなり不安があったが、とに角 辿りついた。 
今年の、やるべき事は無事に終わった〜って感じ。
後で気が付いたが、製造番号1は記念に残すべきだったと思う。 
製造番号1は九州方面、製造番号2は北海道ハドソンに行ったらしい。

振り返れば、この日まで多くの事があった。 挫折し、辞表を出そうと思ったことも・・。 
共に頑張ってくれた部下と、儲かる商品を作れと叱咤激励(?)する上司・・また、『仕事の事は、あなたの好きなようにしたら良いのよ』と言ってくれた妻に、 唯 感謝・感謝・・だった。
予約してくれるた お客様に届き・・きっと満足してくれるだろう・・と、祈る気持ち。
   
お客様に、感謝しよう。
会社の仲間に 礼を言おう。
家族を 大切にしよう。
・ ・今日の俺は、『花の係長!』だな。   久々に休みが取れる。 最高の正月だ!。

      <  続く > 

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 MZ80Kが、市場にデビューして、再来年で30年を迎えることになります。

 MZ80を愛しみ育ててくれた方々も、40・50・60歳代になり、現役で多忙な毎日、或いは悠々自適な生活と・・様々でしょうが、お互いに、年を重ねましたね。

 今まで、MZが取り持つ縁・・。いろいろな方々とお話合いする機会があり、PC関連の仕事に就くキッカケがMZ80とか・・人生を変えたMZ80・・とか、多くの方々が言って下さいます。

 70・80年代の当時を思い出し、電子業界で共に生きた人生を語り合えたら・・と意を決して投稿しました。
改めて MZ80を育み、育ててくれた皆様に感謝致します。

 MZの開発を率いた若き(?)エンジニアであった俺と、その背景・会社組織での苦悩、勝手気ままな俺を支えてくれた優秀な技術者達の葛藤・喜び・悩み・今だから話せる事を、綴っていきたいと思う。

 パソコンの黎明期であった、あの頃、果敢にチャレンジされていた貴方がたと、親交を分かち合う場、あるいは更なる発展への糧となれば・・と願っています。

         <  続く > 

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