ここで、あの人と書いている男性。
あの人は現在のわたしにとってなくてはならない存在です。
と、同時にここで明らかにしておかなくてはならない
満のことを記しておく必要があります。
満とわたしは疑似的なものであるとはいえ、男同士の夫婦生活を送りました。
わたしの透けブラ姿に刺激をうけたことが原因で、
アブノーマルな男同士の世界にのめり込んでしまった満。
わたしにとって、忘れられない存在です。
満の妻としてなら、ずっとやっていけるかもしれない・・・
そう思ってもいました。
満は女性を知りません。
女性とセックスをしたことがないというだけではなく、
手をつないだこともないというのが事実です。
わたしとの変態行為で快楽だけは知ってしまったけれど、
女性の柔らかな肌を知らぬまま、生涯を終えることになる。
不憫なものを感じていました。
わたしは満に風俗店をすすめました。
満は自然のごとく興味を示し、そこで初めて女性の肌を知ったのです。
風俗といってもさまざまなものがあります。
わたしがすすめたのは、合法的なお店です。
性交はありません。
満は女性の指で、射精を経験しました。
もともと、満は極めてノーマルな性です。
男同士の倒錯的快楽を知ってしまったものの、それは不自然なことであったのです。
風俗を経験してからもわたしは満に抱かれました。
抱かれながらわたしは聞きました。
「わたしとどっちがいい?」
満は答えません。
わたしは涙が出そうになりました。
女性の肌を知った満にとって、わたしなどただの変態男にすぎないのです。
確かに、わたしとの行為で倒錯的快楽を得ることはできますが、快
楽を与えてもらっているのはわたしのほうです。
満にとって、もはや倒錯的快楽など魅力が減じていることは明らかです。
満には風俗に溺れないようにとアドバイスしました。
極端に内向的ではありますが、同時に慎重すぎる満ですから案ずることはないでしょう。
先のことはわかりませんが、満はいま幸せであることに間違いありません。
ひとつだけ、中出真樹という存在が、満にとって役立ったことがあるといえるかもしれません。
以前の満であれば、風俗に行くことすら不可能でした。
わたしを抱いたことで、わたしの主人であったことで、度胸がついたのです。
誇れることではありませんが、満を男同士の変態世界に引きずり込んだわたし。
つぐないとなれば幸いです。
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