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「健康食品」のことがよくわかる本 
 畝山智香子 日本評論社¥1,600税別


以前から疑問を抱きつつも、いわゆる「健康食品」の類と永い付き合いをしてきたのですが、このたび
国の研究機関の職員である畝山氏の著作を知り、読んでみました。

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日本評論社の紹介文
従来の特定保健用食品(トクホ)と異なる機能性表示食品が登場した。
巷に氾濫する「いわゆる健康食品」とともに、その真実を暴く。


一部ですが自分が気になったのは・・・
・同じ物質であっても「食品添加物」と表示されれば微量でも恐ろしいものとみなし、「サプリメント」と表示すればたくさん使った報がいいような気がする、という直感的行動では安全性は守れない。

・食品の安全という観点から、有機栽培(オーガニック)が優れているという事はない。
 
・農地にある程度の雑草や虫がいたりすることはむしろ好ましいと見なされているが、慣行栽培よりもカビ毒汚染が多く、有毒物質の混入がしばしば報告されている。

・鶏をケージから出して放し飼いすることで鉛やダイオキシンなどの有害物質の濃度が高くなることが報告されている。

・これまで問題なかったという「食経験」では安全性は担保できない。
 単に健康被害に気付かなかっただけ、という事もある。
 *スギヒラタケ=急性脳症
 *スターフルーツ=神経症状や腎不全での死亡。
 *アマメシバ=肺機能障害(台湾で8人が肺移植、9人死亡)。
  日本で主婦の友「健康」に「末期がんから回復」「ダイエットに有効」
  と掲載、体験談がデタラメとの判決。
 *ウコン=日本では肝臓に良いと宣伝されているが、海外では見かけない。
  人間の肝障害予防に有効との根拠はなく、日本では健康食品として大量に  輸入されているが肝毒性があるとの報告あり。
 *昆布=ほぼ日本でのみ報告されているのが甲状腺機能障害。
  食品のなかで例外的にヨウ素の含有量が多く、日本は世界でも珍しいヨウ  素過剰摂取の国。

・過去の研究の亡霊:一時は有力と見なされたがその後の研究で支持されず。 日本で代表的なのが「フード・ピラミッド」
【デザイナーズ・フード・ピラミッド】とは
1990年代に米国国立がん研究所(NCI)が、がん予防効果の高いと思われる食品を多く食べれば予防に寄与するであろうと作成したリストが「フード・ピラミッド」。しかしサプリメントによるがん予防大規模臨床研究が次々と失敗したのを受け下火に。やがてデザイナー・フード計画は終わり、これと言った提言もないまま忘れられた。ところが日本ではこれが生き続け・・・
ニンニクを良く食べる韓国やイタリアなどで特にがんが少ないというデータはありません。

もうひとつは、「抗酸化」物質を採れば病気予防になる、という説。
酸化が体内で悪影響をもたらすことはあるが、酸化還元反応は生体の機能にとって必須の反応であり、それをすべて抑制することは出来ない。たとえば「呼吸」は酸化反応。「抗酸化」が良い、と言っていること自体、科学ではないと白状しているようなもの。

感 想
TV・ラジオはもちろん、あらゆる印刷媒体で見かける健康食品の宣伝。
苛烈な競争の中で少しでも消費者へのアピールを強めようと、許される表現ギリギリのところで勝負するメーカーは莫大な宣伝費を投入しています。
当然それを回収しつつ利益を出さねばならないわけで、行政から改善指導を受けるケースもしばしば。

たしかにサプリは身体に良いことしかないイメージが・・・たとえばある栄養素について検索しても広告ばかりがヒットする。
メーカーや流通のバイアスがかかっていない本当の情報はどうなのか、いつも頭の片隅に引っかかっていました。今回の本は検査機関の立場で書かれたものということで期待しながら読みました。

オーガニック が良いとは限らない・・・ 知りませんでした。
鶏は放し飼いがいい  と思い込んでいたんですがこんな事もあるとは。
ウコン.根拠が無いんだそうで・・もう何をかいわんや。
身体に良いと信じて飲み会の時にコンビニで調達してるおじさん達はコケちゃいそうです。プラセボ効果じゃ・・・
昆布.これは以前、家族の健康状態が悪くていろいろ調べた際、甲状腺機能の情報を集めたときに出てきたので知っていました。調理法にもよりますが、ケタ違いのヨウ素(ヨード)を含んでいるので要注意ということ。少しくらい大丈夫だろう・・・と思ったら本当にケタ違の含有量なんですね怖いくらい。
そういえばヨード卵の宣伝、最近見ませんね。
デザイナーズ・フード・ピラミッド.
これ、ちょっと信じていました。
「がんの予防に良いとされる食品」で検索すると、いろんなサイトがこの図を掲げていますが説明の内容はどれも同じで、ピラミッドの頂点にはニンニク。

しかし、「ニンニクを良く食べる韓国やイタリアなどで特にがんが少ないというデータはありません」という事なので・・・

悪意のウソなのか、ウワサなのか、希望的な考えに尾ひれがついてしまったたのか、本当のところは判りませんがいろんな形で根拠の無い言説が流布されているのが実情のようです。
私達の身体は日々取り込んでいる食べ物・飲み物から出来ている以上、疑問に感じたら調べてみたほうが良さそうですね。
水の常識ウソホント77 平凡社新書 \770税別 佐巻健男


先日ラジオに出演なさっていた佐巻さん、とても興味深いお話だったので著書を読みました。

自分が漠然と思い込んでいた事の不正確さ、エセ科学に影響されないためにも参考になった点をメモしておきます。


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平凡社の紹介文
人間は水を飲まないと生きていけない。しかし、あまりにも身近であるがゆえにわれわれは水について知らなさすぎるのではないか──。
「これからは水をめぐ る 戦争が起きる」とも言われる21世紀。
水を知ることは現代人の必修科目だ。水道水とミネラルウォーターはどちらが安全?

なぜ氷は水に浮く? 硬水と軟 水って何? 水がなくても生きられる生物はいる? 水の科学的秘密から、怪しげな水ビジネスのウソまで、理科教育の第一人者が一問一答形式で徹底解説。



・水の摂り過ぎについて

米国の水飲み大会で7.6L 飲んだ28歳女性が死亡。
飲みすぎは水中毒の危険 があるとのこと。


・日本人に合わない水とは?

外国旅行でお腹をこわす原因や、いわゆる軟水、硬水の話など


・水道水でガンが増える説 

塩素処理でトリハロメタンが発生するも基準値以下であり、危険度は人生で1回飛行機に乗り事故に遭う程度のレベル とのこと


・井戸水はなぜ美味しい?

井戸水は10〜15度の低温が多い。水道水も同程度に冷せば塩素臭を感じにくくなり、すっきり感が出て美味しくなる。要は温度の問題である。


・農水省ガイドライン(1990発表)による水の分類は
①ナチュラルウォーター
②ナチュラルミネラルウォーター
③ミネラルウォーター
④ボトルドウォーター  


・日本のミネラルウォーター事情
1983ハウス食品「六甲のおいしい水」でブームとなり右肩上がり。しかし国産水には 水源、採取日時、水質、品質管理の明確な基準や規制が無い。

*ミネラルウォーターは清涼飲料水に分類され、水道水に比べて水質基準項目がずっと少なく、基準値も甘い。
例えばヒ素の基準は水道水の5倍(1リットル当たり0.05ミリグラム以内)。


2004年4月以降、日本の水道水基準はWHOガイドラインと同等以上の厳しいものであり、ミネラルウォーターよりも水道水のほうが法的に規制されていて安心といわれる。しかし価格は水道水の1000倍する。
 


感 想
以前TVを観ていたら、ある女性芸能人が「私は毎日2リットル以上の水を飲んでいます」と誇らしげに話していました。しかし普通の食事からも水分は得ているし、意識的にガブガブ飲む必要はあるんだろうか? と少々ギモンに思っていたものです。
あえて「水を2リットル」と言うのだから食事の水分とは別に飲んでいるはずです。暑い時期や大量の発汗など事情があれば別でしょうが、この本を読んで、やはり飲みすぎは良くないと判って溜飲が下がりました。
水は身体にいいものとばかり美容効果やデトックス、ダイエットを意識して身体が要求する以上に飲むのは健康を害するのだと。
それにしても7.6Lで死亡という件は意外。内臓に大きな負担をかけるんですね。

水道水の有害性について、ひところトリハロメタンに注意すべし・・・という論が何度もTVで放送されていました。家庭用浄水器が大宣伝を行なっていたのと同時期です。
その後、浄水場の設備などが改良されたなど状況が変わったのかもしれませんが、本書を読んでみると水道水の有害性について問題にする必要はなさそうですね。もちろん古い給水管によるサビや貯水タンクの汚れなど送水経路に問題があれば別ですが・・。

ミネラルウォーターのこと。 水道管から出てくる水は飲む気になれない。
だからペットボトルやサーバーから・・・ 自分はかなり気分的なものに支配されていままで暮らしてきました。水道水を飲まないことが「意識の高さ」みたいな風潮も確かにあった。
周囲を見てもそういう人は多いのですが、読後は前述の送水中に生じる問題が無ければ水道水で充分なのかも、と思いはじめました。
きっとカルキ臭が強かった昔の記憶が脳にこびりついてるせいでしょう。

ミネラルウォーターに定められている水質基準が、水道よりも遥かにゆるいものと今さら知るに及んで恥じ入るばかりです。

井戸や湧き水が美味しいと感じるのは、温度による部分が大きいというのもうなずける。それと「喉が渇いている」というシチュエーションによる影響も美味しく感じさせる要因でしょう。当たり前ですが、水道水と井戸水・湧き水を同じ温度にして検証/飲み比べないと正しい評価なんてできるはずがありませんね。

日常の中でなんとなく判断している事柄は意外に多いかもしれません。
自分の価値観が正しい根拠に基づいているのかどうか、ちょっと考えてみたくなりました。

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