大分県現代俳句協会(ブログ版)

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H30.6.10長崎市で開催された「九州俳句」の九州俳句大会において、田口辰郎さんが九州俳句賞を受賞しました。
おめでとうございます。
あわせて、九州俳句大会の県関係の入賞作品を掲載します。



★第50回九州俳句賞受賞作品

篝火     田口辰郎

「けんけん」をぱっと跳んだら春が来る
ランドセルに平和を詰めて入学す
あしたへの花束として赤子抱く
余生ばかり数えてるから温もらぬ
畑を打つ言葉戻らぬ村に住み
これ以上漕いだら春を飛び越える
ものの芽の悲しいところを切ってやる
三・一一ペンの震えが止まらない
本音など言えぬ戦争が芽吹いてる
メーデーの背負われる子にも眉力
助手席は若葉の風を乗せて行く
初蝉の還る樹のない仮設村
だんだんと金魚が僕を好きになる
黄昏のこころに少しオーデコロン
世界図のどこを切ってもテロの紙魚
いま母は銀河の父に辿り着く
夕焼けこやけ誰も通らぬ村が増え
根底にまだ埋火を抱いている
後書もないまま枯れてゆくのかな
篝火の消えた母郷の海に冬



★第59回九州俳句大会入賞作品(県関係者)

九州俳句作家協会賞(第2席)
春愁を入れる隙間を空けておく   足立町子

優秀賞
春菊の春のところを摘みにゆく  田口辰郎
誰もいない春昼の不安さくら散る  成清正之

優良賞
にんげんの哀しみも巻く春キャベツ  谷川彰啓

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