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事務局長です。
昨日は2018年第2回勉強会でした。
区役所の1〜3年目の若手社会福祉士がたくさんと、繋がりのある隣県の男女共同参画センターの方がいらしてくださり、総勢21名の参加者でした。
本当は昨年の刑法改正について、法制審議会に意見を届けてくださったお二人の講師をお願いしていましたが、ご都合が悪くなったので、予定を変更し急遽「架空事例」の検討を行いました。
ある県で、夜10時に会社帰りの男性会社員Aさん(30歳)が、酔っていたXから言いがかりをつけられ何発も殴られた。その衝撃で転倒し頭部を打ちつけた。近くを歩いていた女性会社員Eさんが止めに入ったが、殴られて強く押されたことによって転倒し、頭を強打した。
救急搬送されたAさんは急性クモ膜下血腫で死亡が確認された。Eさんは一週間意識不明が続いたが、その後意識が回復、リハビリが始まった。身体に麻痺は残らなかったが記憶力注意力の低下、怒りっぽいなどの症状が残った。医師からは高次脳機能障害の疑いと言われている。
Aさんには28歳の専業主婦の妻Bさんと8ヶ月の長女Cちゃんの家族がいる。
Eさんには一人暮らしで北海道に50代の両親がいる。
時間がなくて、Eさんの検討は出来ませんでしたが、Aさんのことをじっくり検討。
以下、グループで出た意見。(順不同)
○Bさんが一人で子育てして行くための支援が必要。
○もし仕事を探しに行くならCちゃんの保育園が必要
○葬儀、病院に駆けつける為のタクシー代など様々な出費がある。経済的に大丈夫なのか。
○メディアの取材などが押しかけたりする可能性
○夜10時の事件で、もう寝ていたかもしれない。Bさんはショックが強かったのでは。
○Aさんの会社との交渉は誰が?
○Cちゃんのママ友はどういう関わりをしてくれるか
○近所の野次馬の噂話などで傷つく。
○犯罪に遭うと思ってない人は犯罪被害者等相談支援窓口を知らない
○持ち家なのか借家か、社宅なら出て行かないといけないかも
○家事育児の支援が必要。普通の生活を続けることが大変。
○会社の健保だったら切り替えが必要。
これについて事務局から伝えたこと。
■家事育児など、これまで当たり前に出来ていたことができなくなる。出来ていたのに出来ないというのは大変なストレス。
■調理、洗濯、掃除などいわゆる一般的な家事だけでなく、ペットの世話や子どもの習い事の送り迎えなど、これまでの生活の中でやっていたことが継続出来るように手伝う。犬の散歩なんてどうでもいい、習い事なんてこんな時に休ませればいい、など周りが決めない。その家族が大事にしていることは大事にする。
■ママ友が必ずしもいい影響を与えるとは限らない。近所も同じ。近くで支えてくれるかもしれないが、関係性が変わって陰口を叩かれたりするかもしれない。
■近所の方から、親切のつもりで庭の手入れをしているところに「随分元気になったわね」など、声を掛けられることがある。全然元気ではなくても、元気なふりをしないとならなかったりするのは辛い。また、「いつまでもくよくよしてると成仏出来ない」などと、2次被害と言える言葉を掛けられたりする。事件事故をきっかけに引っ越しを考える方は多い
■労災になるかどうかなど会社との折衝が必要な場合もある。健保から国保への切り替えが必要かもしれない。亡くなったということを期限付きで認めて、手続きを迫られる辛さもある。
■これから生きていく中で例えばお父さんのいない入学式、お父さんのいないクリスマス、お父さんのいないお正月など、たくさんの落とし穴があって、その度に苦しむことになる。
■加害者には、裁判が終わる、刑期が終わるなど事件の終わりがあるが、被害者には終わりはない。だからこそ、自治体窓口が途切れない支援を行う必要がある。
■例えばどこかにつなげるといった時、ただこういうところがありますというだけでなく、日頃から顔の見える関係を作り、○○さんがいますので、行ってみてくださいと言いたい。
最後に参加された隣県の方から感想をいただきました。
▲普段は電話相談を受けている。顔の見える関係が必要と思った。
▲10年弱相談員をやっている。こんなに真剣に事例検討を行う場に人が集まってることに感動。
▲事業担当と相談担当で顔が見えて来たら繋げられるようになってきた。
▲制度だけでなく、その方の生活が困るということを認識したい。
▲10年、この勉強会を続けて来られたことに敬意を表する。
充実の勉強会でした。
10年前に、私の区に犯罪被害者等相談支援窓口が出来た時、自治体の窓口って何をやるのかな、全然分からなくて、先行く先輩だった隣の区の職員と同年7月に出来た市の職員で、頭を寄せて自治体のやるべきことを考えた会が最初です。
途中、「被害者ノート」の検討を2年ほど行ったり、性暴力について当事者から学ぶ会も持ったり、東日本大震災の際は避難所での性暴力について考えたりしてきました。
2年前に方向転換をして、メンバーが持つ知恵を出し合う会になりました。
「生活困窮者支援法」を学んだり、地域包括ケアについて学んだり、「絵本セラピーとお菓子の家作り」というものもありました。
一方的に聞くだけでなく、自分の持てる力が発揮出来る場でありたい。それに、なにより安心で安全な場でありたいと思っています。支援に関わるひとがバーンアウトしないように、セルフケア出来る場でもありたいと思っています。
もし興味のある方がいらしたら、誰でも参加出来ます。場所は基本的に中野区役所で、第1金曜日午後7時からです。
参加されたい方は以下の勉強会のメールアドレスまでメッセージを下さい。よろしくお願いいたします。
nakanobenkyokai@yahoo.co.jp
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2018年05月12日
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