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顕微鏡スケール

顕微鏡スケール


10x スケール1目盛り100μm撮影視野いっぱいでよこ約2.3mm
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10x 縦方向は少し切れて約1.65mm
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60x スケール1目盛り10μm 横 約380μm 縦 約275μm
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20x 横約1.1mm 縦 約780μm
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100x 横約225μm 縦約150μm
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丸い視野で写っているものはこのスケールです。四角い視野のスケールは以前に投稿済み。

包丁研ぎ依頼

友人家族の包丁研ぎ依頼がありました。(時間が無くて写真がありません。)
木屋の菜切りとステンの三徳でした。木屋のほうは、販売時のものとおもわれる切刃の傷が残った状態でしたが、さすがにしっかりしています。切刃も含めてぴしっと研ぎたかったのですが、なかなか手強そうなので刃先中心の研ぎにしました。元は鍛接痕がどこだか見えない状態でしたが、それらは見える形に研ぎました。

ステンの三徳はご自身でとがれていて、刃線が歪みまな板にあたらないくぼみができていたので、刃線を整えるところからです。
使用/試用砥石
C120、GC240、C700 ベスター1200、焼結ダイヤ1000、スエヒロデバド龍極妙面2000、6000

柔らかい鋼材なのでぴしっと研ぐのが難しいです。仕上げ砥で刃先がまるまるので、表1200裏6000というのを試したのですが、今ひとつすっきりしませんでした。メラミンでのカエリ除去もしましたが、まだとり切れていないところがあります。そこで、表をダイヤ1000でとぎ、裏を平行研ぎに近い形で6000で研ぎそのカエリをメラミンでとって対処しました。顕微鏡で見ると刃先にカエリの微妙なちぎれ痕が見られますが、これで使ってもらいます。梱包材が切れるのは確認しました。

やはり柔らかいステン素材は研ぎにくいです。

試し研ぎを終えて

仁淀の小鮎さんから沢山砥石をおかりして、感じたこと等を書いてみます。

天然砥石もいろいろ触ってみるとある程度の特徴的な傾向が見えてきます。

天然砥石は研磨剤としての素材はケイ素(実際にはSiO2)が基本となると思います。ですので、残る
砥石の要素としては、砥粒のサイズ、砥石の硬さが大きなものになるでしょう。一般的に仕上げ砥石に分類されるものであれば、砥粒のサイズは極端に異なるものではないと思います。幅はあると思いますが、人造砥石でいえば4000から6000番程度かと思います。ならばみな同じかというとそうでもなく、仕上がりには幅があります。

硬さが大きな要素ではありますが、硬さとはなにかというと、粒の硬さというよりは砥粒がどの程度脱落しやすいか(しにくいか)という意味が強いでしょう。硬いものはなかなか砥粒が脱落しない、つまり泥がでないということになり、脱落しやすいものはよく泥がでるので遊離砥粒も十分に供給されるので研ぎやすく、研ぐスピードも高い。しかしながら、つねに砥粒が供給される状況なので研がれている面の傷の大きさはもともとの砥粒サイズに近いものになります。

硬い砥石は、なかなか砥粒が脱落しないので、生じた泥を保ちながら研ぐ場合は遊離砥粒が破砕していきどんどん細かくなっていき、結果的に高い番手で研いだのとにたような効果が生まれます。ただ細かくなるのは遊離砥粒成分と考えられ、もともと細かい砥粒を固めた人造砥石とは特性が異なります。

また硬い砥石で脱落が少ない場合で表面を別の砥石(人造/天然)ですりあわせると、砥粒の角が研磨され結果的に平面度の高い状態が出来ます。これを定盤として、別の細かい砥粒を組み合わせて研げば鏡面度の高い状態が作れます。

一方で、名倉を用いて粗めの砥粒を付加して研げばミクロには梨子地の様子になり見た目には曇った状態になります。

砥石によってこの硬さのバランスがあり、研ぎかたもあわせて仕上がりが変わってきます。同じ天然砥石をつかっても研ぎかたや刃物の違いによって仕上がりがかわってくるのは上記のことをベースに考察できるとおもいます。

また、砥石によってはベースの砥粒いがいにも別の粒がまざっていることもあり、それが研ぎ味にも影響してくるようです。顕微鏡で見ると少し大きめの黒い粒や鉄?の茶色い成分などもあります。
これらが泥(研磨剤)のなかに混ざり込むことによって仕上がりに影響します。

曇るか傷がつくか鏡面になるかというのは研ぐ面積の違いによって研磨面にかかる圧力が極端にかわることも影響します。剃刀なのか、包丁なのか、鉋なのかでも随分と印象はかわります。

もちろん細かくいえば沢山の傾向はあり、たとえば研ぎ汁が少ない割に黒い研ぎ汁でよく研げるものもあったり、妙に突っ張るものがあったりします。

いろいろ試してみた結果、研ぎ面の仕上がりの傾向はつかめてきましたが、実際刃物を研ぐというかんてんからいうと重要なところの考察が必要です。それは刃先の挙動です。

本当に知りたいのは、化粧研ぎを目標としているなら上記のことで良いのかもしれませんが、切れ味に着目するなら、刃先の挙動が気になります。これについてはこれまでの観察で見えてきていることはありますがまだ整理が不十分です。

要素としては、鋼の種類、熱処理の違い、刃角の違い、研ぎかた(表と裏の割合)、研ぐ方向、圧力などかなりパラメータが多く、個別の要素の違いを議論するだけの材料が足りていません。

鋼の種類によって特性が異なるのは当然ですが、熱処理によってもかなり幅があるので、手元にある刃物がどのような熱処理で作られたものなのかは決定的なことがわかりません。組織を観察することでみえることもありますがそれ以外にも見えない要素は多いです。

単純に分類すれば、刃先がこぼれるパターンとカエリになるパターンがあります。ほどよくカエリがおちて研ぎやすいのもあれば、細かい砥石でとぐと刃先にカエリがまとわりつくようなものもあります。

また刃先の挙動として、刃線が揺れやすいもの、ぎざぎざになるもの、上下に暴れるもの(のこのアサリのようなイメージ)などあります。これらの挙動も研ぎかたで調整できるものもありますが、鋼/熱処理由来でなかなか克服できないものもあります。刃物の種類によっていろいろなフィードバックをうけて使い方にあわせた特性が実現されていると思います。これらのことは引き続き調べていこうと思います。

改めて、貴重な砥石を貸していただいた仁淀の小鮎さんに感謝したいと思います。

若狭砥

若狭砥石 (仁淀さんより)


仁淀の小鮎さんよりおかりしている砥石。

使用鉋 小の鶴

リセット 思うようにリセットできていません。直前にといだのが泥をだして研いだダメージが深いのかなかかな傷が消せませんでした。消えないもう一つの理由は精度にかんすることで、面が崩れて刃先にあたりにくくなっていると思います。一度中砥で形状リセットが必要でしょう。
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田村山浅黄 しっかりした硬め。傷のつきかたも大突の浅黄と似ているようにみえる。
つまり、ベースの傷はほとんどそのままで、そこに浅い傷がついている。簡単にいえば単独ではあまりとげない。
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田村山浅黄+0.3ミクロン研磨剤。鏡面化がすすんでいる。脱落砥粒がすくなく定盤効果が高いと思う。
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田村山(薄いほう) うすい緑。これは硬めですが、先の浅黄よりは研げる。全般的に浅い傷がつきつつ鏡面化。
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田村山 薄緑+0.3ミクロン。浅い傷はつき続ける。これは砥石からの砥粒の脱落があるためと思う。
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若狭砥石 中井 巣板
田村山薄緑より研ぎやすい。名倉も必要なし。
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若狭砥石 中井 合さ
さらに研ぎやすい。(泥が出る)名倉必要なし。
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若狭砥まとめ

硬いほうから順番に研いだが、いずれも深い傷が入ることが少なく、使いやすい。
硬い砥石は定盤効果(勝手に作った言葉)が高く、人工の細かい研磨剤等も有効。
一方、中井のほうは程よく砥粒が脱落し泥がでるため名倉なしでも研ぎやすい。

大平巣板 硬口


リセット 傷は残っていますが、ここからスタート
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大平巣板 角度を変えておし研ぎ 急角度が大平の傷
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大平巣板 往復研ぎ 少し泥がでかかると梨子地気味に
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大平巣板 共名倉使用 往復研ぎ 梨子地が進行 傷はまだ残っている
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サンヨー4000でベースピッチを変更
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大平巣板 共名倉 4000のピッチからはじめたほうが傷が見えにくい
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奥殿 共名倉 やはりいい砥石 若干の研ぎ感あり
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60x 筋は浅くなっている
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大平蓮華 共名倉 さらに研ぎ感あり。ただし砥面に凹みあり。
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60x 筋は増えている 
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マルカ2 共名倉 少し突っ張り
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60x 筋は浅くなっている
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菖蒲谷
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60x 筋は細かい
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これのまとめ

鏡面化した面に天然砥石で傷をつけると、あら探しをしている気分になるが、梨子地で研ぐと地金とのコントラストもでてきれいに研げる。何らかの泥をだして研いだほうが見かけはきれい。突っ張りも押さえられて研ぎやすい。名倉はコマ名倉だと早く梨子地が形成されるが仕上げ砥よりはピッチが粗い。共名倉のほうが細かい梨子地になる。
またベースピッチのつくりかたで若干仕上げがかわる。一般に研ぎ感のあるタイプは研削力もある。突っ張るタイプは鏡面化傾向がつよい。鏡面化すると傷は目立ってくる。

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