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もう一本頼まれていた包丁があったのを思い出しました。
実際は頼まれていたというのと少し異なり、刃が割れていたので使用を止めてくださいと取り上げてきたものです。二カ所に亀裂が入っているのを見つけました。どうして割れたかはわかりません。結構荒い縦傷がはいっていて、それが製造時のものなのか、どこかに研ぎにだしたときについたものか分かりません。それにそって割れているようにも見えるので無関係ということもなさそうです。きっかけは冷凍物でもきったのかもしれません。
5mmほどは割れていたので、これを落とさないといけないのですが、結構大変でした。縦回転の水研ぎ器でやるのがよかったかもしれませんが、夜の作業ができないとか飛び散るという理由で使用を控え横回転を使ってみましたが、峰厚1mm程度のペラペラの包丁を研ぎ落とそうと思ってもあまりうまくいきませんでした。試行錯誤して使いましたが、結局はC120がメインです。お試し的にあらと君220やWZ400もつかいましたが、C120は強力です。薄いとはいえ5mmほど手で落とすのもなかなか骨が折れます。あとから振り返っておもったのは、どこまで落とすかを最初に決めておけばよかったと思いました。亀裂の位置はわかるのですが、どこまで亀裂が入っているかの見極めが難しく、結局顕微鏡で確認しながらの作業でした。それもC120をかけてしまうと亀裂が見えなくなり1000番程度の中砥をかけてからでないと正確に亀裂が無くなっているか分かりませんでした。
割れていなければ10分もあれば研げそうな包丁ですが、10倍はかかったと思います。気持ち10本分ぐらい研いだ感じです。
最終段階に近づいたとき、またいつもの悪夢が訪れました。カエリです。分かっていますが、仕上げ砥をあてたとたん刃先に小さなカエリ(というか巻き込み)が生じきれなくなります。これをきらって巷では、ステンの包丁に2000番以上かけてはいけないという話もあったりするのですが、なんとか克服できないかと試行錯誤しました。以前みつけた表1000、裏4000で表にでたカエリをメラミンスポンジで除去という方法もあるのですが、この方法は食いつきやよいもののやはり刃先の粗さが少し気になります。なんとか高番手でカエリをとる方法を模索しました。今回はガラスウロコとり(シート状のダイヤモンド砥石をスポンジに貼ったもの)を使ってみました。メラミンスポンジだと高番手で生じた小さすぎるカエリはとれにくいのですが、ウロコとりでこすると除去することができました。ただし刃先をこするので若干鈍角化されます。使用するのは片面だけです。これで仕上げると、滑らかさもあり梱包材スポンジを切ることもできました。
このあたりは、好みもあるとおもいますが、ざくっとした仕上げが好みならメラミン除去で滑らか仕上げがおこのみならうろことりも有るかと思いました。いろいろテストしなければわかりませんが、これで使ってもらおうと思います。
使用砥石
C120
あらと君220
GC240
WZ400
C700 (ノーブランド)
剛研玄人1000
極妙面2000
極妙面6000
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