校長日記

子ども第一主義の学校を!

バックアップセンター

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親の目

4時間目のはじめ、保健室からS.O.Sが入った。

行ってみると、高山君が大暴れしていた。
机や掃除道具入れを足で蹴っていた。
ぶつぶつ言っている。
組体操の練習のとき、
「わざと上の人をおっことしてやる」と言ったらしい。
担任に
「そういう危険な考えを持っている人は練習に参加させられない。」と
とがめられたのが原因だ。

見ると足を怪我するほどのけりではないので
ひとしきり発散させた後で
話をした。

組体操は下が大切なことは分かっているだろうけど
上の人を支えなければならないので痛いんだよね。
その上、上の人からしっかりささえろと文句をいわれたらたまらないよね。

でもあと二日だよ。
がんばれないかなあ。
ここで放り出したら
これまでがんばっていたことがぱあになっちゃうよ。
おとうさんやおかあさんにがんばってるところ見せようよ。

てなことを言った。

がんばっている姿を親に見せたいという気持ちはあるらしく
最後の言葉で心が動いたらしい。

タイミングよく担任が迎えに来たので、
さっさと準備を始めて外へ出て行った。

よかった。
親の目というのも大きいなあと思った。

バックアップセンター

きょうは、朝から
高山君(仮名)が校長室の前を行ったり来たりしていた。
担任が移動教室の下見で出張中だからかなと思った。
心のよりどころがないのだろうか。
荷物をいっぱい持っていたので
「校長室を開けてくれる?」というと
黙って開けてくれた。
そのまま中へ入るのかなと思ったが
さっと上に上がって行った。

沙耶さんは、
風邪もひいており
不調のようで今日はお休みだった。
きょうは、
沙耶さんのバックアップセンターは機能しなかった。

給食の時間、
高山君が興奮状態で校長室に来た。
教室の友達と何かトラブッたらしい。
「あいつをハサミで刺してやる。」とか「殺してやる。」などと喚いていた。
「思うのは自由だけど、人に言ったり、行動したりしたら自分が駄目になっちゃうよ。」
「ぶんなぐってやる。」
「成長したよなあ。相手にぶつけないでここへ来るんだもの。
去年の今ごろは、爆発して、友達にあたったの覚えてる?」
「………。」
「今年は、4月からよくがんばってたよなあ。がまん強くなったと思うよ。」
「もう、あいつは、がまんできない。」
「よくがまんできるようになったよ。
保健室にも校長室にもぜんぜん来なくなったものねえ。」
「…………。」
「おとうさんやおかあさん、喜んでいるでしょう。成長したねって言うでしょう?」
「うん。」
「クラスの友達とけんかになるのは、それだけ成長したからじゃないかな。
頼りにされてるんだよ。」
「ほうって置かれるよりいいと思うよ。」
「あれこれ、言われてうるさいと思うけど。」
「うるさい。うざったい。」
「それだけ君の事を認めてるんだよ。みんなの期待も高まっているんだよ。」
「…………。」

結局、給食は校長室で食べた。

クールダウンしたところに、
クラスの友達が迎えに来た。

その途端、
「ご迷惑をおかけしました。ありがとうございました。」と
ぺこりとお辞儀をした。
「もう、明日から来ません。」と宣言したので、
「無理しなくていいよ。がんばりすぎるとたまっちゃうよ。
きょうみたいに、みんなに当たるのではなく私にぶつけなさい。
そのほうがうまくいくよ。」
高山君は「はい。」と言って帰って行った。

高山君にとっては、バックアップセンターが機能したようでよかった。

教室との連絡、給食の用意など
何も指示しなくても動いてくれた2人の教諭の動きは
ありがたいと思った。

私は、職員に恵まれていると今日も思った。

エス・オー・エス

職員室で昼休みに
ホームページをアップしていると
高山君(仮名)の担任が来て、
「きょうは、調子悪いみたいです。5時間目、行くかもしれません。」
と、情報をくれた。
「誰かとトラブッたの?」
と、聞くと、
「4時間目、順番で発表しなければならない場面があって
途中までがんばったけどその後、固まってしまったんです。」
「給食もぶつぶつ言いながら食べていたので危ないなって思ったんです。」
私は、
「分かった。来たらこっちで対応するから大丈夫だよ。」
と応じた。
高山君は、ちょっとつまずくと自分に×をつけ
前に進めない傾向が強い。
5時間目、校長室で待機していると、
高山君がふらっとやってきた。
絶不調の顔だ。
自分を許せないのだろう。
大好きな担任によく思われなかったのではという不安からかもしれない。
私は、
「4月から一度も保健室にも校長室にも来ないでがんばったから
疲れたんだよ。」と言うと、
黙って作業をしていた。
絶滅寸前のタマガワメダカ?をもらって飼いはじめたので
鳥から守るよしずを木枠にとりつける作業だ。
「暇なら手伝ってよ。」と促したが
それどころではないらしい。
連休の疲れもあるのだろう。
ソファーで座ったまま動かなかったので放っておいた。
居心地が良くて住みつかれても困る。
ご機嫌をとる必要はない。

ちょうど作業が終わったら、
高山君の休息も終わったらしく、
「ありがとうございました。」と
言って帰って行った。

担任の「見取り」の正確さ
エス・オー・エスを出すタイミング
素晴らしいなと思った。

今週は危ないかもしれないと
思っていた高山君が、
きょうも、教室でがんばっていた。

担任との会話
「校長先生、今週あぶないと思っていたらもってますよ。」
「クラスの雰囲気がいいからじゃない。」
「今日の理科の時間なんか面白かったですよ。
となりの子にちゃんとしないとだめじゃないと注意したんですよ。」
「エー、あの高山君が…。」
「だから、となりの子がびっくりしちゃって。
でも、できた子だから、その後すぐ分かりましたと言ってくれて…」
「去年なら、ケンカになったね。お前なんかに注意されたくないとか言われて。」
「周りの子がいいんですよ。」
「いやいや、担任が明るいことと、子ども一人一人を大切にしていることが大きいと思うよ。
みんなに満足感がある。だから高山君もがまんができるんですよ。」
「よく学び ささえあって いきいきとですか?まだそうなっていませんよ。」
「いやいや、かなりいい線いってますよ。
子ども達に安心感がある。それが一番です。」

そのあと、教室に見に行ったら、
グループ学習をしていた。
高山君もノートにちゃんとなにやら記入をしていた。

変われば変わるものだなあ。

きょうは、具合が悪い子どもが保健室にあふれていた。
1年が急に昨日から欠席が増え、
昨日の時点で、保護者に学級閉鎖の可能性があることを連絡した。
急だとお勤めの家庭は困るだろうと考えてだ。

その連絡で無理して登校させる場合と
無理させないで休ませる場合があるが、
今回は、インフルエンザが多く、欠席は減少しなかった。
というより増えた。
登校している児童も風邪の症状が出ている子どもが多い。
校医に相談し、学級閉鎖の措置をとった。

高山君は、復調ムードのようで、
校長室にも保健室にも現れなかった。

教室を回っていったとき、机に座り勉強していた。
ちょっとしたことで気持ちが切り替わるようだ。

昨日の体育。その後の下校。
友達の影響が大きいと思った。
きのう、下校時のパトロールしていたとき、高山君が帰るところを見たのだ。
友達と楽しそうに話しながら帰っていた。

「人は、ひとりでも心が通じる友達がいればやっていけるんだなあ。」と思った。
私にも、心が通じる友達がいる。
それが支えだ。

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