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あれはまだ僕が鼻水垂らしたクソガキだった頃・・・ ある日、自宅に小包が送られてきました。宛名には僕の名前。なんだろう?誰かからプレゼントかな? ワクワクしながら開けてみると、中にはカセットテープと教本が・・・なになに?タイトルが書いてある。 『家出のドリッピー』 こ、これは!そう、雑誌の通販広告ページでよく見る「聴くだけで英語をマスター出来る」というアレだ! たしかオーソン・ウェルズとかいう、やたら胡散臭いヒゲデブのオッサンが朗読してるんだっけな。 いかにラクして勉強するかを常日頃から考えていた当時の僕(今も基本的に変わってない)にとって、 この『家出のドリッピー』は『睡眠学習機』と並んで、とても気になる「夢のアイテム」だったのですよ! しかし料金の振込用紙も同梱されてるけど・・・全く身に憶えがないぞ?イタズラ?一体誰が?何のために? ・・・これがオーソン・ウェルズとの不条理な出会いでした。実は凄い人なんだと知ったのは何年も後のことです。 <あらすじ>
ある朝、銀行員のヨーゼフ・Kが目覚めると部屋に刑事が立っていた。彼はいきなり逮捕されてしまう。 全く身に憶えがないぞ?容疑も教えてもらえないし。しかも拘留されるでもなく、出勤も許されるという。 夜、観劇をしていたKに裁判所からの出頭命令が届く。法廷では大観衆がKを待ち構えていた。 しかし、まったくデタラメな裁判に業を煮やしたKは法廷を飛び出してしまう。 ある日、銀行へ伯父が訪ねてきて弁護士を紹介すると言う。しかし弁護士は寝たきりで、 裁判はいつまで経っても進展する気配が無い。オマケに彼の愛人がKを誘惑しようとする。 開かない法の扉。堂々巡り。いつしかKは精神的に追い詰められていくのだった・・・ 不条理文学の代表格フランツ・カフカの『審判』は面白くて、異常なほど興奮しながら読み耽ったものですが、 その傑作を映像化したのが『家出のドリッピー』・・・じゃなくて『市民ケーン』のオーソン・ウェルズ。 カフカのあの迷宮の悪夢(そういやそんなタイトルの映画もあったな)的世界をどう表現するのか・・・ 気になりましたが、いやコレは凄い!!! 光と影を強調したモノクロの映像、不自然なまでに奥行きを深くとったセットや画面構成、 法廷を出ると銀行につながっていたり、登場人物の部屋の扉を開くとそこは法廷だったり・・・どこでもドアかっ! 空間が歪みまくり!不安も煽りまくり!凄いぞオーソン・ウェルズ! 映像作家としてのウェルズの才能をまざまざと見せ付けられます。ホント、この人は天才ですね。 Kを演じるのは『サイコ』のアンソニー・パーキンス。神経質そうで良いですな。 その他ジャンヌ・モローやロミー・シュナイダーなど錚々たるキャスト。ウェルズ本人も出てます。 ストーリーは原作にほぼ忠実・・・不条理です。ワケがわからないかもしれないけど、まあいいじゃないですか。 ちなみに『家出のドリッピー』は親が速攻で返品してしまいました。おかげで僕の英語力はいまだに×です。
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オーソン・ウェルズのイメージってやっぱり新聞の『家出のドリッピー』です。映画は『市民ケーン』しか見たことないっす。
あ「トランスフォーマー」は観ましたね。このアニメ映画で声優をしてました。ユニクロンって星がトランスフォームする反則キャラです。でもよく考えてみたら吹き替えだったので、オマケのアメリカ版CMでしか声は聞けませんでした。
2007/11/9(金) 午後 7:31 [ リコ ]
『家出のドリッピー』の広告にデカデカと載っていたオーソン・ウェルズの顔はかなりのインパクトでした。何故にそこまで読者を威圧する?
正直彼の顔は好きではないので、僕も他には『市民ケーン』と『フェイク』くらいしか観てないです。あ、『乙女の祈り』とか『エド・ウッド』にも出てた・・・そっくりさんが。
『トランスフォーマー』って最近ハリウッドでリメイクされたやつの元ネタっすね。あれの吹き替えもやってたのか〜ホント多才ですな。
2007/11/10(土) 午前 2:18
これ、面白そうですね〜。キャストも豪華。
オーソン・ウェルズって考えたら、監督作は「市民ケーン」しか観てないです。
やっぱり印象強いのは「第三の男」のハリー・ライムかなぁ。
赤狩りの時代に、ウェルズがプロレタリアートの演劇を上演しようとした事実を
映画化した、ティム・ロビンス監督の「クレイドル・ウィル・ロック」は面白かったです。
2007/11/10(土) 午前 2:22
何気にオールスターキャストですね。ちなみにカイル・マクラクランやアンソニー・ホプキンスが出演したリメイク版も昔観たんですけど、あんまり記憶に残ってません。
『市民ケーン』もそうだけど、ウェルズって映像センスはズバ抜けたものを持ってますね。『審判』なんて21世紀の今観てもゾクゾクするほどカッコいいです。
でも顔はカッコよくないので『第三の男』は観ていないのですが・・・。
へえ〜『クレイドル〜』ってそういう話だったのか。ウェルズってハリウッドでは異端児ですもんね。『審判』もフランス資本だし。しかしティム・ロビンスも監督として良いトコロを突いてきますなあ。
2007/11/10(土) 午前 2:37
オーソン・ウェルズのそのCD「家出のドリッピー」じゃないやつだったけど、数回(多分6回分くらい)視聴しました(笑)あまり喋りが奇麗すぎて、つまんなくて止めましたw
でもあのおじさんはタダものじゃないんですね。かの有名な「市民ケーン」録画したままです。これから観るべきでしょうか。私には固そうなんですが^^>"
「審判」面白そうですね〜。入りやすいお薦めのってありますか?
2007/11/10(土) 午前 5:39
家出のドリッピーの広告見ながらデッサンした事あります。
つーかコレめちゃめちゃオモシロそ〜
いやぁ〜ん!不条理☆好き☆
最近、不条理でないと「けっ」なんて言ってしまう身体になってしまいました。
2007/11/10(土) 午後 10:46
pu-koさん、へえ〜『家出のドリッピー』じゃないヤツもあったんだ!pu-koさんの現在の英語力はそれを数回聴いたおかげですよ!きっと!
あ、つまんないのか・・・。
あのオッサンはタダものじゃないです。『審判』は面白いけど妙な映画です。『市民ケーン』のほうが判りやすいので入りやすいかと。
あと、俳優としてならやはり『第三の男』が有名ですね。観てないけど。
2007/11/11(日) 午前 2:48
ミヤコさん、広告見ながらデッサンて・・・ウェルズのヒゲ面でも描いてたんですか?あ、お花?
『審判』は正直言うとカフカの原作のほうが数段面白いです。先に映画を観るとどういう印象になるのかわかんないけど。映画版は映像がカッコいい!
僕も最近、不条理でないと「別に」なんて言ってしまう諸悪の根源です。微妙に古いネタ。
2007/11/11(日) 午前 3:08