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ペストといえば古くはローマ帝国の時代から何度となくヨーロッパ全土で流行し「黒死病」と恐れられた疫病で、 14世紀の大流行では全世界で実に7000万人、ヨーロッパだけで3500万人もの死者が出たそうです。 ペスト大流行の時ばかりは、英仏100年戦争も休戦状態になったんだとか。まさに歴史を動かす災厄!! そして減少した人口が元通りになるまで、なんと2世紀もかかったんだそうで…凄すぎる。 当時はこの恐ろしい疫病を「神の怒り」「神の審判」だと考えた人々もいたんだそうな。 十字架を背負い、自らに鞭打ちながら行進する「鞭打ち苦行」なるものも流行ったのだとか。 そういえば異様なこの「鞭打ち苦行」はベルイマンの『第七の封印』に登場しますな。 有名な「ハーメルンの笛吹き男」の伝説も、実はペストと関連があるのでは?という説もあるそうで。 他にもペストをモチーフにして語り継がれてきた怖い伝説やら物語はいろいろとありそうですね。 まあこれだけ甚大な被害を受けたら、人々の深層心理の中に「疫病の恐怖」が潜んでいるのも当然か。 (参考文献 岡田春恵『感染症は世界史を動かす』) <あらすじ>
ドイツ・ブレーメンに住む不動産屋のヨナスンは、ルーマニアはトランシルヴァニアに住む オルロック伯爵からブレーメンに家を買いたいとの求めを受けて彼の城へ向かう。 長旅の末、ヨナスンを出迎えた伯爵は色白で爪が異様に長い、見るからに不気味な男だった。 伯爵はヨナスンを丁重にもてなした。そして新しい邸宅の契約書にサインをしたその時、 ヨナスンが持っていたペンダントの肖像画=彼の妻ニーナに魅入られてしまう。 昼間、ヨナスンは棺の中で眠る伯爵を発見。なんと伯爵は恐ろしい吸血鬼だったのだ! 伯爵はニーナを我が物にするため、疫病(ペスト)を持ったネズミを詰め込んだ棺の中に自ら入り込み、 船の積荷となって彼女の住むブレーメンへと向かうのだった・・・ 本作はサイレント映画の巨匠F・W・ムルナウの手による「最古のドラキュラ映画」かつ『カリガリ博士』と並ぶ ドイツ表現主義映画の傑作と言われ、後にヴェルナー・ヘルツォークもリメイクしたほどの名作ですが… ドラキュラを題材にしているだけに当然ブラム・ストーカーの原作を基にしているのだけど、 版権元の許可がとれなかったために、役名や設定を少し変えて勝手に作ってしまったシロモノなんだそう。 要はパクリですな。ディズニーランドをパクったどっかの国の遊園地も真っ青です。けしからん。 でも、この映像は凄い。さすがは巨匠ムルナウだけあって美しくも恐ろしいです。 特に吸血鬼がせまるシーンで多用されるシルエットの演出などは見事!恐怖を煽ります。 この映画に登場するドラキュラ伯爵(諸事情によりオルロック伯爵だけど)はネズミの大群を引き連れ ブレーメンの街にペストを蔓延させます。ペスト来襲に対する人々の恐怖(葬列の映像も印象的)! …つまりドラキュラ(諸事情により…以下略)の恐怖とはペストの恐怖である、 ドラキュラ(諸事情以下略)がペストという災厄の象徴として描かれているのが非常に興味深いです。 僕は読んでいないのですが、原作でもそういう描かれ方をしているのかなあ。気になります。
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いや〜んオモシロそぅぅ〜
何だかビジュアルが良いですね。ドラキュラ(諸事情以下略)のイメージともちょいと違う感じが、何かソソる。
いやぁ〜観たいです!レンタルされてる?
2008/2/4(月) 午後 9:09
あっ↑このバヤイはフツーにドラキュラでいいのか!
2008/2/4(月) 午後 9:11
一般的なドラキュラのイメージってやっぱベラ・ルゴシとかクリストファー・リーなんでしょうが、コレは全然違いますね!ツルツル頭に長い爪、ペストの象徴ってことで顔はちょっとネズミっぽい!
あ、普通にレンタルされてます!ウチの近所だとホラーコーナーにあった。ちなみにDVDの字幕だと諸事情によりオルロック伯爵は「ドラキュラ」と表示されてます。
2008/2/5(火) 午後 7:36
この写真もすごいですね〜。ヘルツォーク版しか観てないんですが。
あの棺桶自分で引きずり場面は、キンスキー版独特のブキ可愛いキャラのためと
思っていたらこちらもやってたんですね。
やっぱりネズミもたくさん出てたんですかね。
2008/2/7(木) 午前 2:55
ヘルツォーク版はビジュアル的にもストーリー的にもかなりオリジナル版を踏襲していますね。
リメイクのほうは音声があるし、エンディングは違うけど。キンスキーのほうがお茶目かな。
吸血シーンなどは構図とか、そのまんま!どげんかせんといかん!いや別にいいんですが。
あ、ネズミの数は圧倒的にヘルツォークですね。あれは凄かった…
2008/2/8(金) 午前 7:03