南原充士の 『越落の園』

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 『 菊池洋子 モーツァルト ピアノ・ソナタ全曲演奏会 第3回 』

                         H21年3月7日 於 紀尾井ホール

  曲目

    ピアノ・ソナタ 第15番 ヘ長調 KV533
    ピアノ・ソナタ 第12番 ヘ長調 KV332
    ピアノ・ソナタ 第7番  ハ長調 KV309

    幻想曲 ハ短調 KV475
    ピアノ・ソナタ第14番 ハ短調  KV457

 前半の3曲はフォルテ・ピアノで、後半の2曲はモダン・ピアノで演奏された。

 今回も、フォルテ・ピアノのよさとモダン・ピアノのよさが生かされていたと思う。

 特に、フォルテ・ピアノの演奏では、モダン・ピアノの演奏に比べて、音の強弱がきめ細かく弾き分けることができるように感じた。それによってモーツァルトの持ち味である、軽妙洒脱さや微妙な調性や音色の変化がより繊細に表現できるように思えた。菊池は女性としては強弱の付け方がかなりはっきりしているほうだと思うが、フォルテ・ピアノの音色の多彩さをうまく引き出せていたと思う。3曲とも長調をベースとしながら、ところどころに陰影を与える転調の巧みさを楽しませてくれた。

 後半は、ハ短調を基本とした曲で、モダン・ピアノできわめて力強い演奏がなされた。
幻想曲とピアノ・ソナタ第14番が切れ目無く演奏された。おそらくこの2曲はモーツァルトにしては、比較的シンプルな作りとなっており、演奏家も変化をもたせるために苦労している感じがした。しかし、モダン・ピアノでは微妙な音色の変化や音の強弱をつけることが比較的むずかしいような印象が残った。曲によって、フォルテ・ピアノに適したもの、モダン・ピアノに適したもの、どちらでもよいものがあるように思えた。

 そのへんの判断が、菊池の苦労のしどころではないかと推察されるところであるが、今回は、アンコールにおいても、マエストロ対位法氏葬送行進曲をモダン・ピアノで、作品2のメヌエットをフォルテ・ピアノで弾き分けて見せた。どこまでもチャレンジ精神を忘れない菊池に拍手を送りたい。若干のミスタッチはあるものの、モーツァルトの音楽を自家薬籠中のものにしているという自負も窺え、また、たしかな表現力の持ち主であると確信できるものがあった。こういう信頼感はとてもたいせつなものだと思う。

 次は、全曲演奏会の最終回であるが、成功裏に終わることを祈りたい。

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