南原充士の 『越落の園』

辛口の芸術評論、なんでも評論=コメント歓迎!

「価値観の研究」第一部

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 前回は、二人の人間関係と三人の人間関係の違いについて述べた。それでは、4人、5人、6人・・・と人数がふえていくと人間関係はどのように変化するのだろうか?

 友人だけの場合、職場での場合、地域の場合、他人が混じる場合、パーティーの場合、ボランティアの場合、旅行でたまたまいっしょになった場合など、ケースバイケースかもしれない。

 ここでは10名程度のグループについて考えてみよう。
 
 ひとつのグループとして行動するには、なんらかの計画やリーダーやガイド役が必要だ。
 それが明確に定まっていれば、円滑な行動が可能になる。

 しかし、それが不明確であったり、リーダーにリーダーシップが不足しているときなどには、トラブルが発生しやすい。

 意見が分かれるとか、利害が反するとか、責任感がないとか、いろいろな事情により、物事が進まないことはよくある。

 仕事なら、上司の立場にあるものが決定するしかない。それができなければ、その上司は、追々、異動になるだろう。
 私的な場合なら、流れに任せてみて、うまくいかないなら、やめてしまえばいい。

 お気づきのように、価値観が複数あって競争関係になるときは、選挙とか、上司とか、決定のための手続きによって決められるのが望ましい。

 手続きが明確でないと、無用な争いを招き、時により、暴力沙汰になる。

 ある程度、人間がふえてくれば、意思決定のプロセスがきわめて重要になる。

 そして、競争に決着がつかざるをえない、競争関係にある複数の価値観と、
     共存しづける複数の価値観が、ありうる。

 たとえば、選挙では、だれが当選するか決定される。
 しかし、選挙民がだれを支持するかとか、どんな食べものがすきかとか、どんなタイプの人間がすきかとか、は勝ち負けはつかない場合である。

 また、価値観には、グループとしての論議を経て統一された価値観と、グループ内での個人の価値観が統一されることなく行き続ける場合とがある。さらには、同好会のようなグループでは、おおきなくくりとしての価値観の共有がみとめられても、細部においては、個々人の価値観が生かされる、というようなケースも想定される。

 グループの性格と、個人のグループへの属し方によって変わってくるのだといえよう。

 こうしたとらえ方の延長線上に、もっと大きな人数の組織や社会における価値観の存在の仕方(たとえば、共存とか、競争とか、階層性とか、相互否定とか・・・)が浮かび上がってくるだろう。最終的には、地域、国家、さらには国際関係へと。
 

 人間関係も1対1の関係ならわかりやすい。
だが、現実は多くの人間が存在して、複雑な力学が作用する。

 そこで、とりあえず。三角関係をとりあげてみよう!

 ぼくの友人にAとBとがいるとする。
 AとBがけんかをして、絶交し、当面仲直りの見通しが立たないときにどう付き合っていくべきか?

 とりあえずは、両者の言い分をさぐる。そして、仲直りの仲立ちをする用意があることをにおわせる。

 考えられる限りの和解案を出しても見込みがないときは、あきらめるしかない。

 では、ぼくはAとBと友人関係を維持すべきだろうか?

通常は、不可能である。

 かならず、AもBもぼくに相互に悪口を伝えたり、不快感を感じると告げるだろう。すると、両者はほかならぬぼく自身に不信感をもつようになるおそれがある。

 ということから、ぼくはどちらかを選ばざるをえなくなるだろう。

 どちらをとるか?

 それはさまざまな要素を総合的に勘案して決めるしかないだろう。

 これは、グループや派閥にも応用できる理屈だと思う。

 ふたつの派閥に属することは、一般的にはありえない。
 
 人間は、八方美人ではありえない。そんなことを狙うと全員を敵にするおそれがあるからだ。

 利害関係は、選択を迫る!

 一人の人間が、ある価値観をもとに発言し行動する。

 すると、他人からの反応なり見方がありうるはずである。

 ある集団のなかでのある人物の評価というものがある。

 その「人物評価」はどのようになされるのだろう?

 ある程度の時間の経過とそのあいだになされた発言と行動そしてその結果や成果によるだろう。

 生来の性格や能力そして本人の努力の総合体として決まるのだろう。運もあるだろう。

 ある発言に耳を傾けるとき、発言者に対する敬意や好意がベースにあればすんなり入ってくる。

しかし、発言者に不信感や嫌悪感をもっているときは、同じ発言内容でも。伝わり方が違ってくるような気がする。同じことを言っても、誰が言うかで影響力や、受け止め方に違いが生じることはよくある。

 そこで、言葉による影響力を望むものは、すべからく、自分の人格が他人に受け入れられているかどうか、プラスの評価を受けているかどうかを気に留める必要がある。

 ある程度評価が定まり、有名にでもなれば、他人ははじめから、敬意をもって話を聞こうとするだろう。

 したがって、本来は、ある発言内容とは関係ないはずの人格や過去の実績や歴史がかかわって発言力を増減させる効果をもつことを忘れてはならないだろう。

 ある人物がどんなに誠実に努力をしても他人から十分な評価を得られる保証はない。しかし、人格形成への努力をしないひとは、尊敬の対象にはなりにくいだろう。

 発言に力を求めるには、まず人格を磨き、言葉を磨き、行動を磨いて、総合的な人間としての評価を得ることが重要なのかもしれない。

 もちろん、科学的な発見などは、内容だけが勝負かもしれないが・・・。

 

 人間関係には距離感がたいせつだと述べた。
 では、人間同士は、どのようにかかわりあうのだろうか?

 わかりやすい例を引こう。

 夫婦の場合だ。しかも、相思相愛の夫婦の場合だ。
 精神的にも肉体的にも完全に一体化していると感じあう。
 こころもからだも素直に裸になれる。素になれる。理想的な関係だ。うそもいらない。かけひきもいら
ない。喜怒哀楽はあっても、憎しみや妬みがあっても修復可能だ。疲れたり、健康状態が思わしくないときには、それなりに放置しておける。元気なときは夢中で話したり、出かけたり、愛し合ったりする。

 理想型としての人間関係は「全的な」人間関係といえよう。
 実際には、存在しない。それに限りなく近いということはあっても。
 いわば、ふたつの円が重なり合う面積のように、ひとによって人間関係の面積は異なる。
たとえば、親友でも、病気のことや借金のこと、恋人のことは秘密にするかもしれない。
 90%の重なり。

 ふつうの友人関係なら、それなりのプライバシーもすこしは知っているが、知らないことも多いだろう。60%の重なり。

 顔見知り程度なら、あいさつぐらいはしても、プライバシーには立ち入らない。天気のことやテレビのニュースなどあたりさわりのないことを話題にする。重なり具合は、30%。

 顔と名前がかろうじて一致する程度なら。10%。

 おそらく、仕事の取引相手とは、せいぜい30%だろう。なかには意気投合できる場合もあるかもしれないが。

 さて、相性が悪くて、接点を持つべきではないのに、もってしまったことにより、嫌悪感や憎悪が残ってしまった場合は、(マイナス)−?%だ。

 こういう場合は、できるだけ接点を持たないようにして、マイナスが消えるのを待つべきだろう。どうしても顔を合わさざるを得ない場合は、忍耐心が求められる。じっと我慢するしかない。

 一種の比喩でしかないかもしれないが、人間関係には、全的な関係=100%の信頼関係を理想としながら、現実には、部分的な人間関係が形成されるしかないという(?%)ことに注意すべきだろう。
 

 前回、人間関係におけるコミュニケーションの重要性について話したが、コミュニケーションは常に真実が語られるとは限らない、「作戦上、嘘をつく」とか、「都合の悪いことは言わない」とか、「おたがいの平和のためにあえてうそをつく」とか、「うそによってその場を盛り上げる」とか、「悪意をもってあえて嘘をつく」とか、いろいろなケースが考えられる。

 もちろん、一般的には、嘘をつくべきではない。道徳的にはそうだ。また、法廷でも、偽証罪に問われたりする。嘘発見器などというものもあるぐらいだ。人間の発汗作用や脈拍、脳波などををチェックしてうそをついているかどうかを判定しようということだろう。科学がどれだけ人間の心理にまで踏み込めているか?研究は続けられるだろう。

 真っ赤な嘘とかホワイト・ライ(white lie)(罪のないうそ)とかいう言葉もある。

 うそつきは泥棒の始まりとも。うそついたら針千本飲ます、とも。
 うそをつくと閻魔大王に舌を抜かれるとも。
 二枚舌とも。
 うそをめぐる言葉や言い伝えは多い。

 さて、賢明な方ならおわかりであろう。

 うそは人間関係において不可避なのである。
 国際関係においてもしかり。

 だとすれば、「嘘」というものをきちんと位置づけ、うその役割や効用、対処の仕方をきちんと整理しておく必要があるのではないだろうか?

 うそをついてはいけないと教えるのはたやすい。

 だが、大人の社会で生き延びるには、「嘘」についての裏表を学ぶ必要がありはしないだろうか?


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