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ようやく深まりを見せる秋に合わせ、どこかひんやりとした空気感をまとった本公演「秘すれば花」。その一方で、1年ぶりとなる川上奈々美さんの出演や実力者がずらりと並ぶ香盤もあって、舞台や場内の熱は近年にない高まりを見せ、記録的な観客数を記録し続けた。「大入り」が「金・土・日の3日連続」出て、それが「2週連続」するなど、楽前までで「8回」を記録したことは特筆すべきことである。
週半ばの平日水曜日、さらに月末31日という、かなりの“悪条件”となった楽日。果たして早い回は空席も目立ち、さしもの勢いも…とも思わせたが、最近の傾向である“観客回転の良さ”は、この日も健在。遅い回になると、会社帰りとおぼしきファンの姿も目立つようになり、さすがの勢いを感じさせる中での楽日となった。
<楽日じゃんけん大会> このところの「じゃんけん大会」は、MCやじゃんけんのお相手がクルクル入れ替わっている。この日はと言えば、4回目終了後の本休憩時間に現れたのは、中休憩映像「演目紹介」の朗読で“過去最大級の破壊力”を見せたM氏ではなく、「Once Upon a Dream 2nd」楽日の同大会で“サクサク進行”を披露した、同じくピンスポ担当の別のM氏であった。振り仰ぐと、朗読M氏は照明ブースで引き続き“高見の見物”としゃれ込んでいた。 ■無料招待券×2名 「グ」→「チ」→「グ」→★1名決定 直前までの勝者4人復活→「チ」→★1名決定 ■公演ポスター(サイン入り)×1名
「チ」→「パ」→「グ」→「チ」→「グ」→★1名決定 ■1景・せいのさんから「カボチャバケツ入りハロウィンセット」×1名
「チ」→「パ」→「グ」→「チ」→「チ」→全滅→直前までの勝者復活 「チ」→全滅→直前までの勝者復活 「パ」→全滅→直前までの勝者復活 「パ」→3名直接対決→★1名決定 ■2景・空さんから「『雪』入り袋(サイン入り)」×1名
「チ」→「パ」→「パ」→全滅→直前までの勝者復活 「グ」→2名直接対決→★1名決定 ■3景・みおりさんから「蜘蛛の糸(未使用品)」×1名
「チ」→「グ」→「グ」→「チ」→★1名決定 ■4景・沙羅さんから「ウィッグ」×1名
「パ」→「グ」→「グ」→★1名決定 ■5景・鶴見さんから「光るスティック」×1名
「グ」→「グ」→「チ」→★1名決定 ■6景・高崎さんから「手」×1名
「グ」→「チ」→「グ」→★1名決定 ■7景・川上さんから「サイン入りポスター・マッサージボール」×1名
「チ」→「グ」→「グ」→全滅→直前までの勝者復活 「チ」→3名直接対決→★1名決定 <各景ひとことレビュー> 【1景=せいの彩葉/紅葉狩】 場内を一気に公演の世界観へと引きずり込む全員景でのトップバッターを、 クールにしてダイナミックな、見応えのあるステージで見事に務めてみせてくれた。 妖しげな黒革マスクに、なぜか差し込まれた「チュッパチャプス」、 さらに音楽変わりでダイナミックに場内へと投げ飛ばすパフォーマンスも話題を呼び、 観客の目を釘付けにし続けたことにも拍手を贈りたい。 最終回では前盆入り後、照明ブースから“紅葉”の紙片が降り注ぐサプライズ演出が華を添えた。 【2景=空まこと/雪】 たった一人で最小限の照明の中、舞台をいっぱいに動きながらしなやかに舞っていく姿から、 美しさに加え、雪の儚さ、清らかさ、さらには彷徨える魂といった数々の像を描き出して見せてくれたように思う。 色を持たず、留まらず、流転し続ける儚さこそが美しさであり、 暗闇の中へと静かに歩み消えていくようなラストシーンも実に印象的で、 さすがと言うべきベテランの力を感じさせて頂いた舞台であった。 【3景=みおり舞/土蜘蛛】 暗闇と静寂を切り裂いてスタートするタップダンスの響きは、初日から大きな変化を続けている。 さらにダンサーズと演じる、強い緊張感に覆われた群舞、 そして感情を剥き出しにしたコンテンポラリー的なベッドでもチャレンジを続ける。 ロングでの過酷な道のりは、ようやく折り返したばかり。くれぐれもご自愛頂きたいと願う。 【4景=沙羅/船弁慶】 情感をたたえた川上の生歌に乗せて、義経への愛に生きた静御前を舞う沙羅。 悲劇的結末へと向かう序章となる場面を、切なくも気高い舞姿で描いてみせてくれた。 その舞姿に、「日本一の舞の名手」として描かれる静御前の姿が 寸分のずれもなく重なって見えるように思えたのは、筆者の思い入れが過ぎるであろうか。 【5景=鶴見つばさ/狂言集・神鳴】 “元気印”が演じる雷さまは、本公演では貴重な、無邪気な盛り上がりを楽しめる景。 そのステージを、ユニークな演技で盛り立てる共演者とともに楽しく展開してみせてくれた。 毎回毎回、髪飾りやアクセサリー、小道具や演じぶりのキャラまで変え、 観客を少しでも楽しませようというサービス精神もあっぱれ。 ベッドから立ち上がりでも、その勢いで走り抜け、 突き抜けた気持ちの良いステージを存分に楽しませていただいたことに感謝申し上げたい。 【6景=高崎美佳/鉄輪】 男への凝り固まった恨みを陰陽師にぶつけ、激しく切り結ぶ女を、迫真のステージで演じ上げた。 立ち上がりでの衝撃的な“血のり”を身体や口元に塗りつける演出も、 沸き立つ情念を激しく表出させる本景のテーマを徹底的に詰めたものとして、 気圧されるような思いで拝見させていただいた。 【7景=川上奈々美/道成寺】 1年ぶりとなる「浅草」登板にもかかわらず、感情を乗せた表現を、この舞台でこれだけ演じられるのは、 これまでの様々な活動で培われてきた経験が見事に生かされているのであろうと、 感心しながら拝見させていただいた。 楽日も含めて「大入り8回」という観客動員への貢献も大であり、 これからもぜひこの舞台での活躍を期待したいと思う次第である。 <楽日あいさつ> 最終回のメンバー紹介に臨む川上。その目には涙が滲み、声も涙声に。背負い続けたものの大きさか、やり遂げた達成感か。オペラ幕が閉まると、拍手はそのまま督促手拍子へ。そしてカーテンコールの幕が上がる。 【川上奈々美】 「本日は千秋楽、本当にありがとうございました(場内拍手)。 千秋楽なので…やり方わかんないんですけど、いろいろ(笑)。 一人ずつ、1景から何か一言頂きたいと思います。」 【せいの彩葉】
「1景・紅葉狩を担当させていただきました、せいの彩葉です。 今回、鬼の役ということで、サイコーにロックで、とってもとっても私好みの演目でした。 鬼も、6景ハルアキも、みんなに『カッコイイ』って言ってもらえて、とってもうれしかったです。 毎日みなさんのコメント、お手紙で勇気づけられました。 やっぱり自分が楽しいって思って踊っていたりすると、 観ているみなさまにも、その気持ちが伝わるんだなと思って。 少しでも私たちの踊りが、みなさまの心に何か響いたり残ったら、とってもうれしいです。 ……もらい泣きするぅ(笑)。 21日間、チュッパチャップスをなめ続けたので、明日あたり歯医者さんに行こうと思います(笑)。 みんなも、虫歯、注意だぞ!21日間どうもありがとうございました。」 【空まこと】
「2景を担当させていただきました空まことです。 2景のタイトルは『雪』。やっと自分が誰なのかが分かったような、そんなシーンに出会うことが出来て、 本来の自分というものが分かったような気がします。 次回、浅草ロック座には2019年のお正月、新年より舞い落ちたいと思います。よろしくお願いします。 明日からは川崎ロック座に舞い落ちて、消えていきます(笑)。どうもありがとうございました。」 【みおり舞】
「はい、3景の『どぼくちょう』を担当したみおり舞です。 まず誕生日を、たくさんみなさま、お手紙やらお気持ちやらプレゼントやらを頂き、 本当にありがとうございました。 今回はゲネで誕生日を迎えさせていただいたんですけど、 28歳になっても踊り続けている自分でいて、すごく幸せです(場内拍手)。 今回の『どぼくちょう』の景なんですけど、また新たな試みを浅草が仕掛けてきまして、 タップとかやってるんですけど、なのにバレエを踊るという謎のシーンで、 靴とかオーダーしたりして大変でしたが、 たぶん世界の中で、タップしてバレエやってコンテンポラリーダンスしているのは、 ここだけなんじゃないかなと思いました。そう思いながら毎日踊っているのですが、 ベッドショーが久々に自分で作るのを浅草で演らせていただいたんですけど、 あんまり意味をつけて踊っていなくて、その時の気持ちとか感情とかを構成して、 毎回毎公演、歩き方が違ったりとかしてるんですけど、 お姐さん方とかお知り合いが観に来てくださった時に、 『すごい悲しい気持ちになりました』とか『強い志を持てました』とか、いろんな感想も頂いているんですけど、 来ていただいているお客さまのお気持ちによって、私の景の見え方は変わってくるんだなということを、 この21日間でだんだん分かってきまして。 一つエピソードを言うと、中休憩で朗読しているピンスポの方がいらっしゃるんですけど、 ある日、花道を衣装を持って歩いた時に、どうもみおりが足が痛そうだっていうふうに解釈したらしくて、 事務室と袖とか内線かけようとしたぐらいらしくて、 そういう観る人の気持ちによって変わっていく景なんだなって思っていますので、 明日からも『どぼくちょう』、まだ20日間演っていきますので、日に日に私も変わっていきますし、 お客さまの感情によって見え方も変わってくると思いますので、どうか11月20日まで応援よろしくお願いします。 明日からもメンバー変わるんですけど、またちょっと変わるかもしれないので、ぜひ明日もお待ちしております。 ありがとうございました。」 【沙羅】
「4景の『船弁慶』を担当致しました沙羅です。 今回は奈々美ちゃんの歌声で舞うという、私も今まで演ったことのない、経験したことのない演出の中で、 とっても貴重な体験をさせていただくことが出来ました。 奈々美ちゃんの歌声は、いつでも優しくて、すごく舞いやすかったです。ありがと(場内拍手)。 以上!(笑)。」 【鶴見つばさ】
「雷神役の鶴見つばさです。いつも、みなさまが……(長い沈黙)。 すみません、もう1度いいですか(場内笑)。 雷神役の鶴見つばさです。ありがとうございます。 今回の浅草で3度目で、3度目はどんな景になるんだろうなと思って、ドキドキして。 私はゴールドの色が好きで、雷神の役と分かった時に、とても……(沈黙)……うれしかったです。 ここに立てているのは、応援してくださっているみなさまと、スタッフの方と、 お姐さん方がいつも支えてくださって、ここに立てていると思っています。 本当に、いつもありがとうございます。すみません、緊張して…。 私はいつもこんな感じで緊張しすぎる方なので、うまく表現出来なかったりするんですけど、 踊っている時に、言葉で表現出来ない気持ちを伝えられたらいいなと思って、毎日心を込めて踊ってました。 これからも同じように心を込めて、心で踊るダンスで頑張っていきたいと思います。 みなさま、これからも応援よろしくお願い致します。」 【高崎美佳】
「前の人が長過ぎて、何しゃべるか忘れちゃったんですけど(笑)、6景の『てつぼう』を演りました高崎美佳です。 21日間ハルアキと対決しまして、今日こそは何とか勝ちたかったんですけど、 いつも引き分けで終わってるんですよ、あれは。みんな分かってるか、分かんないんですけど。 引き分けで終わってまして、今日こそは何とか鬼の方が勝とうと思ったんですけど、 チャラアキさんに抱かれてしまいまして、ちょっと、ならずって感じでした。 チャラいんです、本当に!チャラいんですよ、私の旦那を寝取って、本当に許せないです。 血糊をベタベタベタベタ塗りたくっていて、あれは私がやりたいと言った演出で、 演出家さんも『やってみていいよ』って快く言ってくれたので、やらせていただいたんですけど、 みんなドン引きするかなって思ったら、意外に『カッコイイ』って言ってくれて、ちょっと良かったです。 『2nd』のお姐さんが、どういう鬼を演るかどうかは、明日また、みなさんの目でぜひ確かめてください。 すんごいことになってそうなんで、すんごいことになってそうですよね。 すみません、ツイッターで『#秘す禿』というハッシュタグを作って、写真を投稿してるんですけど、 それも『2nd』のお姐さん、すんごいことになってそうなんで、 ぜひまたみなさん、明日からの『2nd』も浅草ロック座に通ってください。 21日間、本当にありがとうございました。 では、トリの川上奈々美お姐さまに、コメントを頂戴したいと思います。」 【川上奈々美】
「はい、知らぬ間にお姐さんになっていく… 一年に1回しか立たないので、後輩がありがたいことに増えていって、
たくさんの方から『姐さん』と言っていただくのがいいのか悪いのか、 申し訳ないなっていう気持ちで一杯なんですけれども、 7景の『どうせいじ』ではなく『道成寺』を担当させていただきました川上奈々美です。 今日は本当にありがとうございます。 1年ぶりです、今回の浅草、というか踊るのが1年ぶりになります。 4回目なんですけど、今回。4回目にしてお能をテーマに、 しっかりとしたテーマがあるものを演らせていただいたのは初めて、って言ったらちょっと変なんですけれども、 般若をかぶって口でくわえて、すごい長い重い尻尾の大蛇を演らせてもらって、すごく戸惑いましたけど、 こんなに踊らせてもらうのも初めてだったので、出来るのかなぁって、すごい不安だったんですけど、 いっぱい挑戦させてもらいました。危なかっしいところがたくさんあったかと思うんですけど、 本当に今回4回目にして、こうやってしっかりみなさまに届けるものがある、 やりがいを感じたというか、コンテンポラリーというか、その場の感情を伝えられるっていう、 表現をするのが私は大好きなので、 そういう演目に出させていただき、本当に浅草に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。
そして今回は、何度か歌ってはいるんですけど、今年は沙羅姐さんの景で、 自分の景ではなく沙羅姐さんの景で歌わせていただき、 自分で言うのもあれですけど、バラードはびっくりしました。まるまる1曲、出来んのかなぁって思いましたけど、 すごいプレッシャーでしたけど、でもいい経験になりました、すごく。 集中とか感情のコントロールとか、すごい難しいんですね。 1年ぶりにまた帰ってきて、この感じを味わったんですけど、本当に踊り子さんたち、ストイックで、 大変とか、疲れたとか、しんどいっていう言葉を一言も言わなんですよね。 みなさん本当にプロ意識が高い方ばかりで、他の劇場で主演を演っている方々が揃っているということで、 それも自分の挑戦だなと思って、やりがいを感じて演らせていただきました。 改めて踊り子さんはすごいなと思いました。本当に毎年思うんです。 きっと伝わらない部分もいっぱいあると思うんですよ。 なので体力作りとか、ケガもあるかもしれないけど、それを隠したりとか、 すごい心の強い、大きな人たちがいっぱいいるこの世界が私は大好きなので、 また味わいたいな、そして表現力を磨きたいな、集中力、人間力を磨きたいなと思って、 また戻ってきたいなと思いますので、その時はまた、ぜひみなさんとお会い出来たらと思います。 すごいたくさん伝えたいことがあるんですけど、今回はたくさん踊らせていただき、 そしてダンサーのるりさんに実はダンスを教わっていて今年、 そのおかげで案外きれいに踊れていたんじゃないでしょうか(場内拍手)。 本当にるりさんのおかげで、きれいに踊れるようになりまして、 来年また立つ時まで、よろしくお願いします(るりさんに向いて一礼)。 本当に大好きです、この世界が。尊敬します。 どこよりもしんどい現場だと私は思っていて、 過酷、でも得るものがすごく大きいので、私はそれを続けたいなと思います。 そして『2nd』では、同じ事務所のあおいれながデビューしますので、 ぜひみなさん、また足をお運びいただけたらなと思っております。 本当に今回、たくさんの感覚、感情を得ることが出来ました。みなさまのおかげです。 本当にありがとうございました。」 そして今公演では「大入り」が出るたびに最終回フィナーレ後のカーテンコールで打ってきた「三本締め」を、すっかり慣れた川上の音頭で打ち納める。そしてアンコールウォークでは、通常はフィナーレ曲を使うところを1景1曲目が流れ、1景でも演じられたように7人が縦列を作って花道から前盆を練り歩く。本舞台に戻り、横一列に並んだ姿を再びオペラ幕が隠していく。 楽日あいさつ等での言及はなかったが、水曜楽日にもかかわらず、この日も「大入り」を達成。「1st」での「大入り」は通算9回という記録を打ち立てたことを付記しておく。
(敬称略・観劇日:2018(平成30)年10月31日(水) |
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そう、○○さんは挨拶が長いのであ〜る(笑)
[もちろんすべて内容ある素晴らしい挨拶です]
それ知ってたので、心配していたのですが流石です!
一連の8周年作も読ませていただいております。
ファンも踊り子さんも
ツイッターやってる人さえ居なかった頃
自分はホ〜さんから
ストは「エロだけじゃないよ」「美しいものだよ」って事
教えていただきました。
こんにちの浅草の活況、『ノーナレ』に見る社会的認知度は
ホ〜さん達の地道にも
コツコツ活動、訴えてきた賜物にも思えてくるのです。
これからも牽引、よろしくお願いします。
2018/11/4(日) 午前 6:00 [ パリポ ]
パリポさん、コメントありがとうございました。
私も文章が長いので…(笑)。
拙ブログをご愛読いただき、誠にありがとうございます。一般社会への影響力は、ほぼないに等しい拙ブログですが、これからもネットの片隅に思い出を積み重ねていきたいと思います。引き続き、どうぞよろしくお願い致します。
2018/11/9(金) 午前 1:26 [ 名無しの観劇者 ]