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近日公開予定です。
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本公演のタイトル「TO」、サブタイトルの「Time is Over」を直訳すれば「時は終われり」となり、4月30日で平成の時代が終わることを象徴するものになっている。一方で本公演各景は、2月に没後30年を迎えた漫画界にその名を残す巨人、手塚治虫の数々の作品をモチーフにしており、その手塚のイニシャルを拝借したものにもなっている。そんなダブルミーニングで彩られた「平成最後の公演」の初日最終回を観劇。
【1景=早瀬ありす/ブラック・ジャック】 本舞台オペラ幕がわずかに隙間を開けると、その間に古いテレビが置かれ、 ブラウン管に「鉄腕アトム」のオープニングテーマが、 「提供 浅草ロック座」というユーモアも盛り込まれて映し出される。 音楽がスタートしてオペラ幕が開くと、一部誇張や改変を含む手塚作品のキャラクター (ピノコ=早瀬/トリトン=浜野/レオ=秋月/メルモ=星崎/ブラック・ジャック=藤咲/ マグマ大使=牧野/サファイア=真白)に扮した7人が登場、 賑やかに舞いつつ、寸劇も繰り広げながら本舞台から花道まで歩み出ての群舞を舞っていく。
音楽が変わると、5人が1人ずつ下手袖に引き、 早瀬が本舞台奥にてピンクのリボン2つを頭に着け、淡いピンクのミニワンピース風ベッド着に替えると、 付き添うブラック・ジャック藤咲と向き合い、導かれるようにして花道へと歩み出し、前盆へと入る。 ベッド前半、立ち姿から腰を下ろし、身体を横に流した姿勢からベッド着の前を開くと、
腰をついての両足振り上げから片足交互振り上げなどで動き、身体を横に流した姿勢から伏せて音楽を渡る。 音楽が変わってのベッド後半では、「チューリップ」の姿勢で足をパタパタさせてから、 両ひざ立ちに立ち上がっての手の振りで進め、「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを切り、 両ひざ立ちでベッド着の裾をひらひらさせてから「シャチホコ」のポーズを決める。 ついで腰をついて両足を開き、あるいは両ひざを抱えてから上体を後傾させた後、 「横開き」のポーズを切って見せる。 上体を後傾させての座り姿から立ち上がり、ベッド着の裾を広げて振りつつ花道を歩き戻り、 銀幕前で「アッチョンブリケ!」の決めポーズでのエンディング。 【2景=浜野 蘭/どろろ】
銀襟のひざ丈黒着物に脚絆を着けた浜野が本舞台に立てられた白板の前で、 プロジェクターによって投映される墨絵による風景画や妖怪画、 不気味さを感じさせる立体画などの動画とコラボしながら、ヒップホップ系ソロダンスを舞っていく。 音楽終わり、右下に小児の絵が映し出されて「兄貴ぃー!」の声が響くと、 白板にモノクロ映像で2人の影絵が映り、 その後ろに回った浜野が淡紫色のひざ丈着物に替え、脚絆はそのままに日本刀を手に歩み出てくる。 花道から前盆へと進み、両ひざ立ちで刀を差し上げた形で音楽を渡る。 ベッド前半、両ひざ立ちで刀で光を跳ねながらの手の振りで舞い始め、
腰を下ろすと着物の左肩を抜き、後転を掛けた後、 「片ひざ立て片足横伸ばし」の形から、腰をついての両足揺らめかせへと動き、 刀を口にくわえての「片ひざつき片足横伸ばし片手差し上げ」の形で音楽を渡る。 音楽が変わってのベッド後半では、ひざつきの姿勢で刀をかざしつつ進め、腰をつくと片足を流し伸ばし、 「スーパーL」や「横開き」のポーズを切ると、片ひざつきで刀を顔前に構えてから素早く振ってみせ、 「片ひざつき片ひざ立て上体反らし」から、刀を差し上げての「3点ブリッジ」で立ち上がる。 刀を前へと差し出し、さらに殺陣を演じるように花道を戻ると、 本舞台にて「レイバック」を決め、大きく舞ってみせた後、本舞台中央奥で刀を振って締めくくる。 【3景=秋月穂乃果/ネオ・ファウスト】 紗幕にプロジェクター映像で、赤や白の不気味な奥行きのある螺旋模様が投映され、 その前に白のアフロウィッグをかぶり、白シャツ黒チョッキ、茶パンツの早瀬がよろよろと歩み出る。 紗幕が開くと、黒の曲角を頭に着け、黒スカーフ、ワインレッドのトップス、黒パンツ姿の秋月が 本舞台中央奥にいすに腰掛け、その周りを黒トップス、黒パンツの黒ずくめの姿で 口にシルバーフレームの突起がついたマスクを着けたダンサーズ4人が囲んだ形で登場。 本舞台にゆっくりと歩み出ると、早瀬を囲むようにしていたぶりながら花道を進み、 本舞台へと逃れる早瀬をよそに、前盆で秋月を中心に黒のダンサーズが展開してみせる。 その後、秋月とダンサーズが本舞台へと戻ると早瀬を囲み、早瀬がばたりと倒れたところで音楽を渡る。 音楽が変わると、早瀬がダンサーズによって下手袖へと運ばれていき、 残った秋月は、本舞台中央奥にて黒の全身網タイツにビスチェ、ワインレッドのトップスを羽織った姿に替え、 前盆へと歩み出ると、上方から下りてきたティシューを解いてスタンバイしていく。 花道にトップスを脱ぎ、赤のティシュー2本を大きく揺らめかせると、
取り付いての逆さ吊りからぶら下がるようにして音楽を渡り、徐々に上りながら 開脚での手放し技から回転、逆さ開脚、胴部にティシューを巻きつけ端部を翼のように広げる形を作るなど エアリアル・ティシューの技を繰り広げていく。 さらにティシューを左右に広げ、高速回転から逆さ姿勢での段落としへと進め、 再び上っての“エア・ウォーク”や、横向きでの回転技、 倒立で周りながらのポーズで暗転の中へと姿を消していく。 【4景=星崎琴音/奇子】 本舞台に方形の白薄布が蚊帳のように吊され、その中の移動盆上に緋長襦袢姿の星崎が伏せた姿勢を現す。 ゆっくり起き上がると、後方の布にソフト帽にベージュのコート姿の男装の3人がシルエットで浮かび上がり、 蚊帳の内側に入ると、星崎と絡み、長襦袢の腰ひもを抜いて脱がせ、 緋色の腰巻姿にして交わるような動きを見せてから、蚊帳の内外を交錯するように動いていく。 3人が姿を消し、残った星崎が長襦袢を引き寄せつつ伏せた姿で音楽を渡り、 音楽が変わると、そのまま移動盆がスタート。 長襦袢を羽織り、身体を横に流した姿勢から上体を起こして、自らの身体をまさぐるようにしながら進み、 花道まで進むと、立ち上がって前盆へと歩み入る。 ベッド前半、立ち姿で大きく上方を仰ぎ見るように動いた後、長襦袢をひるがえしてひざつきに姿勢を下げ、
さらに腰をついてから上体を倒しての両足浮かせ上げから、片ひざを曲げ立てたあお向けの姿勢を経て、 身体を返しつつ音楽を渡る。 ベッド後半では、身体を横に流した姿勢から、腰をついての片ひざ曲げ立てへと動き、 ついで片ひざつきで上体を起こすと、「片ひざ曲げ片足横伸ばし」での座り姿での手の振りから、 うつ伏せでの片足後ろ振り上げへと動き、上体を起こすと、 片ひざつき片ひざ立てでの上体反らしや両手の振りで見せて立ち上がる。 一礼の後、移動盆へと歩み乗ると、ベッド着を置いて振り返り、後ろ立ち姿で腰巻を外して振り返り、 大きく両手を振って広げた立ち姿で銀幕の陰へと姿を消していく。 【中休憩】 中休憩映像は、平成の時代を締めくくる「TO -Time is Over- 2nd」の出演者紹介から。 ■熊野あゆ/宣材写真+プロフィール
■ゆきな/2018年11-12月公演「TEARS」3景「銀河鉄道の夜」 ■小宮山せりな/2018年9-10月公演「Once Upon a Dream」1景「赤ずきん」 ■安田志穂/2018年9-10月公演「Once Upon a Dream 2nd」3景「つぐみ髭の王様」 ■小野今日子/2018年11月公演「秘すれば花 第2期」4景「船弁慶」 ■鈴木ミント/2018年11月公演「秘すれば花 第2期」1景「紅葉狩」 ■徳永しおり/2018年8月公演「EARTH BEAT 2018 JUMP」7景「狐の嫁入り」 続いて「演目紹介」は、モチーフ作品を、各景のメイン演者のナレーションで綴る。さらに「おまけ」として、1景で演じている役どころを、これも自己紹介形式で若干の笑いを交えつつ紹介していく。識者からは「マグマ大使」はリモコン駆動ではないのではないかなどの指摘も出ているが、ご愛嬌?。
【5景=藤咲茉莉花/ブッダ】 本舞台いっぱいに白布がX字上にクロスして渡され、 その前にて、白の全身タイツで腕先がつながったダンサーズ4人が座る。 本舞台奥下手側から、水色のロングドレスにラメが光る青布をサリーのように肩に掛けた藤咲が現れ、 白のダンサーズと絡み、離れながらの抽象的群舞を本舞台いっぱいに広げつつ舞っていく。 本舞台奥へと引いた白のダンサーズとともに音楽を渡り、 本舞台中央奥で白長布を身体に巻きつけた姿に替え、
本舞台から歩み出すと、花道で立ち止まって大きく身体をくねらせるように舞い、 さらに白長布を振り広げながら少しずつ進んで前盆へと歩み入る。 ベッド前半、ひざつきに姿勢を下げると、白長布を大きくゆったりと振りつつ進め、
正座から「片ひざ曲げ片足伸ばし上体反らし」の姿勢で音楽を渡る。 ついで身体の前で白長布を広げながら動かしつつ上体を倒していき、身体を返しての四つん這いから 腰をついた姿勢を経て、白長布を掲げながらの「スーパーL」や「横開き」 「片ひざつき片足片手差し上げ」「シャチホコ」のポーズを切って見せる。 両ひざ立ちの姿勢で音楽を渡ってのベッド後半では、白長布を羽織って広げつつ動き、 身体を横に流した姿勢から、白長布を後ろ手に広げつつ立ち上がり、花道にていったん立ち止まって動いた後、 移動盆に乗って白長布を広げながら身体を「くの字」に曲げたり、「レイバック」を決めたりして進めていく。 立ち上がって身体をくねらせるように動かし、ラストは両手を広げた立ち姿で締めくくる。 【6景=牧野れいな/MW】 シルバーウィッグを着け、白シャツに青ラメの短丈着物、淡青パンツ姿で白の和傘を手にした牧野が、 黒の短丈着物を羽織り、黒パンツ姿の秋月と、 傘を媒介したシンクロ、あるいはセパレートでのツインダンスを舞い始める。 本舞台から前盆まで舞い進み、本舞台へと戻ると、 上手袖・下手袖に設置されたスモーク噴射装置からスモークが激しく噴射され、 本舞台奥の和傘の陰に隠れた2人を覆い尽くしていく。 やがてスモークが晴れると、さらに二人舞を披露していき、 秋月がひざつきで十字を切る後ろに牧野が構えて音楽を渡る。 秋月が傘を手に下手袖へと引くと、牧野が本舞台奥でシルバーウィッグはそのままに、 白シャツに黒のショートパンツ姿に替え、本舞台からゆっくりと舞いつつ花道へと進み、 上手向きに腰を下ろしての展開の後、前盆へと進む。 ベッド前半、立ち姿から両ひざつき、さらに腰をついた姿へと姿勢を下げ、
片ひざ立ての座り姿から腰をついての片ひざ立ての後、 上体を後傾させてから身体を返すと、片ひざ立てでの座り姿を四つん這いで進めていく。 そして「シャチホコ」のポーズを切ってみせた後、両ひざ立ちでシャツの前をはだけ、 「片ひざつき片ひざ立て」から再び腰をついてあお向けに倒れると、 身体を横に向けた片足振り上げのポーズを決めていく。 ついで上体を起こすと、上体を横に流しての「L」や「3点支持」 「両ひざ立ち上体反らし」のポーズを切って立ち上がる。 本舞台へと早足で戻り、ラストは本舞台中央にての後ろ立ち姿で両手を広げて銀幕の後ろへ。 【7景=真白希実/鉄腕アトム】
銀幕が開くと、ゴールドラインが輝く赤燕尾服の真白と、白燕尾服の浜野・藤咲・星崎の3人、 さらに白シャツ、白パンツにパステルカラーチョッキのダンサーズ4人が登場。 “宝塚テイスト”でのダイナミックな振りでの華やかな群舞を、 本舞台から前盆、花道まで展開しながらゴージャスに舞い進めていく。 音楽終わり、本舞台中央にてフォーメーションを作って決めると、 真白が下手袖に引いてのインターミッションを7人がつなぎ、 すぐに大きなフリルが右肩から身体の前面を下る青のロングドレスに替えた真白が下手袖から舞い出ると、 銀幕が閉まり、大きな舞姿を見せつつ花道から前盆へと進んでいく。 音楽が変わってのベッド前半、立ち姿での柔らかで大きな舞いから、ひざつきに姿勢を下げ、
ベッド着の前を開きつつ腰をつくと、身体を横に流した姿勢から 片足振り上げでの開脚姿勢でゆっくりと進め、身体を起こすと、身体を横に流した座り姿から 身体を返して動き、「片ひざ曲げ片足横伸ばし」の姿勢で音楽を渡る。 音楽が変わってのベッド後半では、前盆が1段ジャッキアップ。 「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを切り、 さらに「スーパーL」から「片ひざつき片ひざ立て上体反らし片手差し上げ」のポーズを決め、 ジャッキダウンの後、「片ひざつき片ひざ立て」の姿勢でベッド着の裾を振り広げつつ立ち上がる。 一礼の後、ベッド着を後ろ手に広げつつ移動盆を追い掛けて乗ると、後ろ立ち姿から振り返り、 「くの字」に身体をねじっての片手差し上げのポーズをから、ベッド着の裾を振り広げての後ろ立ち姿を経て、 ベッド着を下ろして片手を差し上げた立ち姿で銀幕の陰へと姿を隠す。 【フィナーレ/火の鳥】 荘重なオーケストラ曲で銀幕が開くと、腰に赤の細紐を結び、裾に幅広の赤布がついた ダークイエローのスリーブレスロングドレスに、肩から両手につながる布を着けた10人が登場。 柔らかく大きな舞姿を見せて舞い始め、本舞台上手奥に寄ると、 ゴールドの放射状飾りの天冠を着けた赤ロングドレス姿の真白が上手袖から加わる。 メンバー紹介MCは星崎が担当。コールとともに上手奥から本舞台中央に進んで、下手奥に引き、 最後に真白が加わると、本舞台にて大きく広がり、あるいは横一列の陣形を作って進め、 真白をセンターに花道を押し出して前盆まで展開し、引きつつ本舞台まで戻ると、 白羽根が上方から降る下、本舞台中央奥でフォーメーションを作り、オペラ幕が下りてのエンディング。 (敬称略・観劇日:2019(平成31)年3月14日(木)) |
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2月が28日までと短い分を延長したということか、13日が楽日という変則日程になった「Dream on」。“特別興行基準”ではあったものの楽前までで14回もの「大入り」を記録するなど、3月いっぱいでアダルト業界を引退するあやみ旬果さんの姿を記憶に留めようとする多くのファンで賑わう公演となった。
楽日も1回目からほぼ満席の場内だったようで、筆者が入場した4回目には後方通路に立ち見の観客が並ぶ、平日とは思えない入りとなり、さらに最終回前には、本舞台下から花道脇の通路に丸いすを並べて“スーパーかぶり席”を増設する対応が取られるほどとなった。熱い盛り上がりの中で迎えた楽日4・5回目を観劇。
<楽日じゃんけん大会> 「大入り」の場内を前に登場した「じゃんけん大会 neo」のMC“若い方のM氏”。“サクサク進行”がウリだが、今日のように観客数が多いとなかなかそうもいかない。客層を見ても「じゃんけん大会」がおそらく初めてのお客さまも多く、勝者の絞り込みや把握などを慎重に進める必要もある。そんな場内を相手に開催された「じゃんけん大会」の出目やいかに。 ■無料招待券×2名 「チ」→「パ」→「グ」→「グ」→★1名決定 直前の敗者復活→「グ」→「チ」→「パ」→2名直接対決→★1名決定 ■公演ポスター(サイン入り)×1名
「パ」→「パ」→「チ」→★1名決定 ■1景・桜庭さんから「銀リボンなどシルバーセット」×1名
「パ」→「グ」→「チ」→「グ」 全滅→直前の敗者復活→「チ」→「グ」→2名直接対決→★1名決定 ■2景・前田さんから「写真+口紅セット」「写真+伊達締めセット」×各1名
「グ」→「チ」→「グ」→★1名決定 直前の敗者復活→「グ」→★1名決定 ■3景・武藤さんから「画伯カレンダー+3景で使っているヤツ」×1名
「グ」→「グ」→「チ」→2名直接対決→★1名決定 ■4景・小室さんから「コッペパン2個セット(サイン入り)」×1名
「グ」→「チ」→「パ」→「グ」→2名直接対決→★1名決定 ■6景・赤西さんから「お人形」×1名
「グ」→「チ」→「グ」→「グ」→全滅→ 直前の敗者復活→「チ」 直前の敗者復活→「グ」 直前の敗者復活→「グ」→★1名決定 ■7景・香山さんから「巨大キャンディ+香水」×1名
「グ」→「チ」→「グ」→「チ」→「グ」→「チ」→「グ」→「グ」→「チ」→★1名決定 ■8景・あやみさんから「ドラムスティック+泡(あやみ・川上奈々美サイン入り)」×1名
「グ」→「グ」→「チ」→「パ」→「グ」→「グ」 直前の敗者復活→「チ」→「パ」→★1名決定 <各景ひとことレビュー>
【1景=桜庭うれあ】 元気いっぱいにスタートするチアの群舞に始まり、行きの移動盆での手振りやハンズアップ、 さらにベッドでもアクティブに動き続け、戻りの移動盆まで駆け抜けていく“元気印”のステージが トップバッターに求められる役割に見事にマッチ。 最終回にはハンズアップやフラッグ回しなどに場内からも多くの観客が呼応、ラストを熱く駆け抜けて見せた。 【2景=前田のの】
ある方が評した「七五三」とは言い得て妙(?)だが、ベビーフェイスに和鬘、赤の振袖がとてもお似合い。 和の単独景というハードルにチャレンジした本公演、 ベッドでは和鬘故の制約からか、ひざを軽く曲げての変則ポーズでまとめ、 しっとりと立ち上がり、静かに演じる戻りの移動盆と、たおやかな印象を残す演じぶりに拍手を贈りたい。 【3景=武藤つぐみ】 前半のソロパートから、既に枕を使った軽業がいくつも繰り出されているが、 それがあまりにさりげないものなので、ついするりと見流してしまうほど。 後半のエアリアルは、すっかり武藤景での定番となりつつあるが、今回は初めての“フレーム”への挑戦。 毎回毎回、新たな仕掛けに対応していく武藤の対応力に、改めて心からの拍手を贈りたい。 【4景=小室りりか】 さすがの余裕と貫禄で、濃厚な世界を見事に描き出してみせていただいた。 ベッドから戻りの移動盆でも、じっくりと進めていく演じぶり。 中トリという珍しいポジションに入っても、前半をしっかりとまとめるステージングは さすがというべきであろう。 【5景=あやみ旬果】 インターミッション的な景ながら、懐かしいセットや小道具と 「泡」の投げ込みというファンサービスが楽しめるシーンとなっていた。 【6景=赤西 涼】 これまた役柄にピタリとはまった感を強く受ける演じぶり。 行きの花道での横になっての展開やベッドの作り方も雰囲気たっぷりで、 曲への振りや動きの乗せ方も実に気持ちの良い組み立ての見応えのあるステージを楽しませていただいた。 “お宝”は最後まで盗まれず、桜庭警部と警備員ダンサーズが守り切ったが、 その代わり、赤西不二子は多くの観客の心を奪い去っていったようである。 【7景=香山 蘭】 独自のスタイルでのエロティック表現を追求。 マラボーの使い方も巧みで、ポーズを切りながらの手の振りもよく計算されていて、 さすが“職人”と思わせる構成やステージングに感心させられた。 最終回、いつものようにしなやかにしてアクティブなベッドを演じた後の立ち上がりでは 高速での投げキスを連射、多くの観客の笑顔を誘って締めくくった。 【8景=あやみ旬果】 公演途中の腰の不調による休演は、ご本人にとっても忸怩たる思いがあったことは想像に難くないが、 そこから復調して千秋楽の舞台に立てたことは、本当に良かったと思う。 演じぶりにも余裕と笑顔が浮かぶようになり、 最終回には別れの間際に武藤王子の口が「ありがとう…」と動くのが見えた。 今回の「引退公演」には数多くの新規のお客さまが来場していた。 この中からリピーター、そして将来の常連客が生まれることを願い、待ちたいと思う。 <楽日あいさつ>
最終回フィナーレの幕が下り、督促手拍子が鳴り響く中、再びオペラ幕が上がる。大トリを務め終えたあやみが、センターでマイクを持つ。 【あやみ旬果】
「楽日を迎えました。来てくださったみなさん、本当にありがとうございました。1景のうれあ姐さんから…。」 前回公演で簡素化されて大きな議論を呼んだ「一人一人にマイクを回しての楽日あいさつ」が復活。場内からも大きな拍手をもって迎えられる。
【桜庭うれあ】
「1景を担当させていただきました桜庭うれあです。 今週は本当に毎日楽しくて、夢でも見ているんじゃないかなというぐらい 幸せな時間を過ごさせていただきました。 そして旬ちゃん、一緒に頑張ってくれてありがとう、お疲れさまでした。 こんなに大勢の方に見守っていただいて、近くでいつも支えてくれるお姐さん、ダンサーさんがいて、 そしてこんな私を成長させてくれる、この浅草ロック座のステージにまた帰って来れるように これからも頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。」 【前田のの】
「はい、『去年よりきれいになった』前田ののです(場内拍手)。 本日楽日を迎えられて、言葉が…『言葉に出来ません』(場内拍手)。 旬ちゃん、21日間ありがとうございました。一緒に立てて、ありがとうございました。 みなさん、ありがとうございました。」 【武藤つぐみ】
「Good Night! 次の方、どうぞ(場内笑)。」 【小室りりか】
「今週はすごい楽しいメンバーで、旬ちゃんのラスト、一緒に乗れてすごいいい思い出になりました。 ありがとうございます。」 【赤西 涼】
「赤西涼です。今週もありがとうございました。 今までで一番長い日数、ステージに立ち続けさせていただいて、今日がその連投の終わりなんですけど、 それがこの週で、すごくうれしいです。たくさん支えてくださって、ありがとうございました。 旬ちゃんも、つらい思いもしたと思うけど、いつも笑ってて元気をもらえました。ありがとうございました。」 【香山 蘭】
「香山蘭です。今週もすごく楽しい、幸せな21日間を過ごすことが出来ました。 みなさん、ありがとうございます。旬ちゃんのおかげで、 今まで劇場に足を運んだことのない方にも観てもらえたことが、すごくうれしかったです。 ありがとうございました。」 【あやみ旬果】
「私は5日目、6日目ぐらいで腰をやっちゃって、3日間お休みしちゃたんですけど、それが今は悔しいです。 ロック座に乗る前に…(涙)…ツイッターやインスタで『お前が浅草ロック座に乗るな』とか、 すごい書かれたので、本当は初日とかすごい乗るのが怖くて、 この中に私のことを良く思ってなくて、すごい気持ちで観ている人がいるんだなって思いながら、 『乗らなきゃ良かった』とたまに思ってしまって、 でもこうやってみなさんが『乗ってくれてありがとう』って言ってくださるので、 今は乗ってよかったなと思います(場内拍手)。 ロック座はこれで私はもう乗ることはありませんが、残り引退まで2週間、ぜひよろしくお願い致します。 ありがとうございました。」 ここから先は武藤がマイクを引き取り、MCを代行。「三本締め」と「アンコールウォーク」も仕切り、大きな拍手の中、21日間にわたった特別公演の幕が下りた。 そして終演後には、あやみさんロビーに立ち、ファンからのプレゼント贈呈を受けるとともに、直筆メッセージが印刷された「大入袋」(五円玉入り)が観客にもお裾分け。それをありがたく頂いて、ごった返すロビーを後にした。
(敬称略・観劇日:2019(平成31)年3月13日(水)) |
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近日公開予定です。
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日本の風景が変わってしまったあの日から、8年の月日が流れました。当時のことを思い出すと、昨今の劇場の隆盛が夢のように思えます。
ストリップ劇場自体は、地震そのもので大きな被害が出たところはありませんでした。しかし震災前から陰りを見せていた客足の減少は、震災後の計画停電、ガソリン不足、自粛ムードなどによってさらに加速。「客席はガラガラ」というのが日常的な劇場風景になっていきました。私が経験した「浅草」の最少観客数記録「9人」という場内も、そのころのことでした。
当時、本気で思いました、「これでストリップは終わるんだ…」と。もっとも、原発事故で日本が終わるかもしれないという事態を迎えていましたから、全てに終末感を感じる異様な世の中であったことが、その思いに拍車を掛けていたかもしれません。しかし、ストリップという文化の終焉を覚悟するほど、劇場から観客の姿が目に見えて消えていったのです。
ちょっと前、2011(平成23)年7月10日の「浅草」楽日について書いた自分のレポを読み返す機会がありました。その記述内容に、書いたのは自分のはずですが、驚かざるをえませんでした。
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この日は久しぶりの「日曜楽日」、しかもTAKAKOさん引退とあって混むのは目に見えていたが、それは想像を遙かに超えていた。2回目の時点で客席はほぼ埋まり、後方に立ち見客が20人ほど並ぶ。特に震災以来、客入りを危ぶむ声も聞かれていただけに、この入りには正直驚かされた。しかしこれはまだほんの序の口に過ぎなかった。
(拙ブログ 2011(平成23)年「7月頭【浅草】楽日レビュー」より)
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日曜日の楽日で、しかも大ベテランの引退日。これだけの条件が揃った日の2回目に、立ち見客が20人ほど並んでいる光景を見て、当時の私は驚いているのです。今なら楽日でも何でもない日曜日にも普通に見られる、何の驚きもない光景です。私の手元の記録では、この日の「大入り」が、2011(平成23)年に「浅草」で出た唯一のものでした。震災の年、「浅草」の「大入り」は一年間で1回だけだったのです。
それから8年。大震災当時の危機的状況を思い出すのが難しいほど、各地の劇場は日々賑わいを見せています。観客の記憶からも、当時の思いは確実に薄れつつあります。何より大震災後にストリップファンになった方が、現在劇場に通う顔ぶれの多くを占めるようになりました。大変うれしいことです。ストリップの将来にようやく少しだけ明かりが見えてきたのかもしれません。しかし私は一抹の不安を感じます。この状況が砂上の楼閣であるということはないのか、何らかの自然災害や社会環境の変化で、隆盛と見えた状況がもろくも潰え去るということはないのか、と。
私の不安が杞憂に終わることを願います。しかし、そんな願いなど何の力にもならないことは、8年前の東日本大震災が実証してみせました。8年前のあの時、ストリップファンなら誰しも、ほんの少しだけでも考えたのではないでしょうか、「私という観客には何が出来るのか」と。その答えは、おそらく一つしかなかったと思います。「それぞれが無理なく可能な範囲で『劇場に行く』」、これだけだったと思います。
3月11日。現在の大賑わいの場内に、8年前の閑古鳥が鳴く光景を重ねつつ、「劇場に行けることの幸せ」と、「劇場に行くことが持つ意味」を、今日はもう一度考えてみたいと思うのです。
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