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恒例の(?)楽日観劇は、ベテランから中堅、若手、新人と、それぞれに個性際立つ舞台を見せてくれた「浅草」へ。2回目から3回目にかけては空席も目立ち、どうなることかと心配したが、最終回にはいつもの楽日同様の盛り上がりとなり一安心。
(1)【鈴木ミント】
オープニングのチアの息はぴったり。ハートは相変わらず一部切れているがご愛嬌。 すっかり有名になった歌詞を歌う姿が清々しい。 ベッドでは失恋のせつなさと思いを残す様子の表現が深まったように感じる。 もともと戻りが移動盆ではないため時間が短く、たくさんの花束を受け取るうちに時間がなくなって、 わたわたとラストポーズを切る様子が“鈴木さん”らしくてとても微笑ましい。 (2)【沙羅】
もはや、ただただ見入るばかりの流麗さ。ところが公演終了後の舞台あいさつで、 「ソファと金布に苦戦した」との意外な告白。 そのためなのか、少なくとも戻りのソファでの振りは初日とは明らかに変わっていた。 しかしそれがまた見事。変える前の振りでも十分満足のいくものだったが、きょうの振りには感動。 20日間の公演期間中、舞台を変化させ続ける努力に頭が下がる思い。 (3)【美月ソラ】
(株)珍佐清電子によるメンテナンスのおかげで“ニャンコグローブ”は絶順調。 「前髪が海苔おにぎり」など、ブログでユニークなキャラを見せる美月だが、 群舞にベッドと、20日間しっかりと練度を上げてきた。舞台度胸もなかなかのもの。今後も楽しみ。 (4)【あすかみみ】
「ロリータ収穫祭」はますます楽しげ。アイコンタクトにとどまらず、なにやら会話を交わす場面も。 バレエの動きが冴えるベッド入りから、体のしなやかさで見せるベッド、技を次から次へと 惜しみなく見せる戻りの移動盆と、舞台に臨む積極性に拍手を送りたい。 (5)【彩音しゅり】
“箱女”は、初日に見られたようなばらつきはなく、 お互いが見えているかのようなところまで精度を上げてきた。飛び出してきた彩音の杖使いは鮮やか。 ベッドの激しい動きや片足上げブリッジも苦労したかいあって見応えあり。 ところできょうは楽日であるとともに、彩音の21歳の誕生日でもあった。 そのサプライズがあったのだが、それは後ほど。 (6)【月川ひとみ】
きょうはバックダンサーにミリーが入り、見事なダンスを見せていたが、 本景では長身のため箱に収まりきれなかったのはご愛敬。 月川の動きはキレと激しさを増しているように感じた。ベッドでのメリハリの付け方も よりシャープになった印象。 (7)【灘ジュン】
バックダンサーとして本景に出演している美月が、ブログで袴の裾捌きや早変わり、 髪を解く動作などについての苦心談を語っているが、その視点で見ると、確かに大きな舞の中で、 細かい動きをきちんと成立させ、トータルとして群舞として成立させるのがいかに難しいか、 その一端が見えてきたように思う。灘のベッドの透明感と清涼感は見事と言うほかない。 最終回では久しぶりに4方向リボンが灘の上空で交錯。圧倒的な美しさが凝縮した瞬間を見せてもらった。 (おまけ)【ハプニング&サプライズ】
ハプニングとサプライズはライブの華、とはいうものの…という光景をご紹介。 (1)「メンバー紹介でマイクが…」
今公演のメンバー紹介は、舞姫とダンサーがマイクをリレーしながらメンバーのコールを行なう形式をとっており、舞姫の肉声が聞ける華やかな見どころになっているが、1回目ではマイクがNG。コールしても肉声では音楽にかき消されて聞こえない状況。全員が困惑する中、最後の鈴木ミントが渾身の力を込めて大声で「なだ!ジュン!!」とコール。聞こえた。そして「どっこいしょ!!!」。頑張り屋さんの鈴木に大きな拍手が送られた。 (2)「彩音しゅり誕生日サプライズ」
きょうが21歳の誕生日の彩音しゅり。2回目のベッドを終えて振り向くと、キャットウォークに置かれた箱の上に、いつの間にかに「HAPPY BIRTHDAY」のプレートとプレゼントが。そして音楽が終わった途端、「おめでとう!」の声。共演の舞姫とダンサーの粋な計らいに彩音、驚きつつも満面の笑み。 (3)「その直後、彩音消える」
ところがその直後、彩音の姿が突然舞台から消えた。なんと後ずさりで袖へ引こうとして、上が空いている箱にぶつかり、そのまま中へ“転落”してしまった。一瞬息を呑む場内。既に月川景の音楽が始まり、月川やバックダンサーも舞をスタートさせている中、ようやく箱から出てきた彩音。慌ててバツの悪そうな顔をしながらも袖へ。どこか打ったり捻ったりはしていなかったかと心配したが、その後の舞台では何事もなかったかのように元気な姿を見せてくれて、ほっと安心。 (4)「公演終了後の舞台あいさつ」
灘メイン公演のお約束になりつつある「メンバー全員からごあいさつ」。「大泣きする可能性大」とブログに綴っていた美月も泣かずにしっかりあいさつ。沙羅はきょうは言葉数多く、前述のような意外な苦労話を披露。そして後ろからなにやら紙を取り出す鈴木。「祝!100回 どっこいしょ」の文字。最後まで笑いが絶えない、しかしよくまとまったメンバーであったことがしっかり伝わってくる舞台あいさつであった。 舞台あいさつ、キャットウォークからデベソを一巡、そして再整列。客席からは20日間の舞姫の健闘に心からの拍手が送られる。舞姫、観客それぞれの舞台への未練を断ち切るように、しかしゆっくりと幕が下りてくる。そして幕の向こうからはお互いをねぎらう舞姫とダンサーの声。この時間、この光景…楽日が好きな私の、さらにもっとも好きな瞬間に、また一つ立ち会うことができた。
(敬称略・観劇日:平成23年5月10日(火))
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2011年05月10日
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5月9日の本人ブログで、「わたくし事ですが、来月の浅草公演が最後になります」と記して、引退することを表明したTAKAKOさん。
デビューは1993年「浅草」。ロック座の舞姫としては1991年の仙葉由季さんに続く上から2番目、今週「浅草」出演中の沙羅さんと同期の“大御所”と言っていい。期待しながら安心して舞台を見ることが出来、いい意味でその期待をいつも裏切り、心地よい感動を与えてくれる、そんなベテラン舞姫の一人であった。
クールと情熱を変幻自在に行き来するステージワーク、舞姫には珍しいショートカットの容姿、ポラ後のショーの弾けっぷり、飄々としたコメントなど、TAKAKOさんを語るキーワードは数多い。それだけ、一度観た人の中に何かを残す、そんな力を持っていたことに改めて気づかされる。
写真集のコメントで「よくわからないけど、楽しくてやめられない…」と語っていたTAKAKOさん。なにより本人が楽しみ、観る人を楽しませてきた舞台は、6頭「川崎」に続く6結〜7頭「浅草」でその幕を下ろすことになる。また一人、感動の作り手が消えていく。
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