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「浅草」秋公演シリーズの一つとして定着した感のある、ダークでクールな「Once Upon a Dream」。しかし今年は季節の足取りが遅れ気味で、ようやく夏が終わって秋の風情が漂い始めたところで、一足早くその幕を閉じることになった。NHKの「ノーナレ」効果もあるのか、週半ばの平日楽日にも関わらず、筆者が入場した4回目には早くも席がひと通り埋まる賑わいとなっていた。その後も入場者は増え続けていき、通路に立ち見の観客がずらりと並ぶ中で最終回を迎えたのは、うれしい限り。そんな楽日の4・5回目を観劇。
<楽日じゃんけん大会> 4回目終了後の本休憩時間に開催される「楽日じゃんけん大会」。その歴史を遡れば初代MCは珍佐清氏で、珍氏が“引退”後は、スタッフのK氏が進行を担当、じゃんけんのお相手はピンスポ担当M氏というのが基本形であった。その間も、時にM氏が“失踪”してK氏がじゃんけんのお相手を務めることはあったが、それが崩れたのが、「EARTH BEAT 2018 JUMP 2nd」であった(「【浅草】「EARTH BEAT 2018 JUMP 2nd」楽日レビュー」を参照のこと)。そして今回「第3の男」が登場した。M氏と交代でピンスポを担当する別のM氏(あぁ、ややこしい…)が進行とじゃんけんのお相手を務めることになったのである。この間“最強のじゃんけんマシーン”ことM氏はと言えば…照明ブースで高見の見物を決め込んでいたのだった。 ■無料招待券×2名 「チ」→「チ」→「パ」→★2名決定 ■公演ポスター(サイン入り)×1名
「チ」→「グ」→「グ」→全滅→直前までの勝者復活 「グ」→2名直接対決→★1名決定 ■1景・小宮山さんから「バンダナ」×1名
「パ」→「チ」→「グ」→「グ」→2名直接対決→★1名決定 ■2景・雪芽さんから「ガーターベルト」×1名
「グ」→「グ」→「グ」→3名直接対決→★1名決定 ■3景・安田さんから「ティアラ(サイン入り)」×1名
「グ」→「チ」→2名直接対決→★1名決定 ■4景・武藤さんから「武藤画伯が描いたカレンダー・縄・香水」×1名
「チ」→「パ」→「グ」→「グ」→3名直接対決→★1名決定 ■5景・矢沢さんから「ティアラ」×1名
「チ」→「パ」→「パ」→2名直接対決→★1名決定 ■6景・友坂さんから「オリジナルカレンダー」×1名
「グ」→「グ」→「パ」→3名直接対決→★1名決定 ■7景・西田さんから「リップグロス」×1名
「チ」→「パ」→「グ」→「チ」→「グ」→全滅→直前までの勝者復活 「グ」→★1名決定 新MCの別のM氏のMCぶりは、恒例の掛け声「最初はグーッ!」も省略する手際の良さ。5回目の開演まで十分に休憩時間を残して「じゃんけん大会」を締めてみせた。 <各景ひとことレビュー>
【1景=小宮山せりな/赤ずきん】 19日間にわたって“暴走”し、悪の限りを尽くしてきたレディース「惡華厨忌」も、いよいよ今夜で走り納め。 愛嬌と勢いのある演じぶり、そしてラストシーンで駐禁標を破り捨て、口にくわえて吐き捨てる遊びっぷりを 存分に楽しませていただいた。 ベッドでも、ゆっくりと切り上げていく伸びやかなポーズなど、落ち着いた演技が印象に残る。 4回目では、ミニバイクに長々と帯のように何枚もの駐禁標がつながって貼り付けられていて、 それを見て首をかしげながら、マラボーに見立てて首に掛けての締めくくりを見せ、 5回目には、ボディに2枚、そして後部に長く尾を引くように十数枚の駐禁標が。 最後のベッドを終え、花道から本舞台を目にした瞬間、「なに?これ!」と驚き、苦笑いする小宮山。 本舞台に戻ると、ボディの2枚をきっちりと破いて口にくわえ、基本形となる前盆からのバックトス後、 そして駐禁標の尾を長々と引きながら、下手袖へと走り去っていった。 【2景=雪芽さゆり/ヘンゼルとグレーテル】 「浅草」初乗りにして、すらりと手足を伸ばして切り上げるポーズや、 音楽や効果音をよく捉えてシンクロさせての振りなど、これだけ堂々たるステージングはお見事と言うほかない。 注目の最終回も、涼しげな表情での落ち着いた演じぶりでまとめ、 「浅草」を経ての、これからの活躍に大いに期待したいと思わせてくれる19日間であった。 【3景=安田志穂/つぐみ髭の王様】 揺らめき、移ろいゆくように舞い、しなやかに流れるように動いていく自由自在の“志穂ムーブ”で 舞台をいっぱいに使って演じるスタイルは、どんなテーマであっても揺るぎない。 相方の矢沢も“フリーダム”で鳴らすだけに、4回目は、離れがたい思いが、行きの花道で花咲いた。 そして迎えた5回目、途中からベソをかくような表情を見せる矢沢を相手に、 花道での別れ際で安田が「ほっぺにキス」。 矢沢は小躍りしながらオペラ幕の間へと駆け戻り、 キスの跡を確かめるように頬に手を当てながら助演を締めくくった。 「自由自在」と「フリーダム」が交錯して生まれた2人の物語に、場内から大きな拍手が贈られたのだった。 【4景=武藤つぐみ/A=星の銀貨・B=青髭】 異例の「浅草」2個出しは、見事なまでに対照的。 「静」の「青髭」は、白塗りやオブジェとの一体化など準備も大変だったのではないかと想像するが、 「動かない」という新たなチャレンジにロングで挑んだ日々に、改めて拍手を贈りたい。 そして最終回は「星の銀貨」。同一演者による同一演目の再演となった本景、 最終回の祈りの言葉が、心なしか時々涙声気味に聞こえたのは気のせいだったろうか。 【5景=矢沢ようこ/いばら姫】 「フリーダム」ばかりでなく、特に群舞での大きくて物語を感じさせてくれる演じぶりは、 今回のステージでも各所で遺憾なく発揮されていたように感じる。 3回目となる「ワポドリ」の唯一の皆勤者として、公演全体の要所要所を引き締め、 あるいは緩めてみせてくれた役割の大きさにも感謝申し上げたい思いである。 【6景=友坂 麗/ラプンツェル】 こちらは2回目の「ラプンツェル」となったが、前回とは全く趣の異なるステージに作り上げて魅せてくれた。 イエローの長布でラプンツェルの長い金髪を表現することにこだわり、 ツインダンスからベッド、戻りの移動盆までを見事に貫いたステージングには、さすがと言うほかない。 そしてその世界観を深めるように、全投をイエローで揃えたリボンの“共演”の効果もぜひ記しておきたい。 【7景=西田カリナ/シンデレラ】 1年ぶりの「浅草」でブランクが心配されたが、 「シンデレラ」というドンピシャの演目であったことも追い風となったか、 とても華のある演じぶりが印象に残った。 今後も一定頻度の登板があれば、 「浅草トリシスターズ」の一角を支える存在になるのではとの期待が高まる19日間であった。 <楽日あいさつ> “ダークで笑顔のない”フィナーレも、最終回はホッとしたように表情が緩む光景があちこちに見られた。オペラ幕が閉まると、いつものように督促手拍子が始まる。オペラ幕が再び開くと、マイクを手にした西田が「楽日あいさつ」のMCを務める。。 【西田カリナ】 「ありがとうございます。 みなさま、今日は浅草ロック座『Once Upon a Dream 2nd』の楽日に ご来場頂きまして、ありがとうございます。 メンバー全員から一言ずつ、ご挨拶させて頂きたいと思います。」 【小宮山せりな】
「1景の『赤ずきん』を担当させて頂きました小宮山せりなです。 今回の『浅草』は初のロング40日間だったんですけど、毎日お腹が痛くなるほど笑って、 もう終わってしまうのがすごく寂しいんですけど、明日からも頑張ります。 たくさんの大入りも頂けて、すごくうれしかったです。どうもありがとうございました。」 【雪芽さゆり】
「2景の『ヘンゼルとグレーテル』を担当しました雪芽さゆりです。 せりな姐さんもおっしゃったように、本当に笑いを堪えるのが大変な毎日で、 あっという間に終わってしまって、すごい寂しいです。みなさん、どうもありがとうございました。」 【安田志穂】
「3景を担当した安田志穂です。『つぐみ髭の王子』の物語でした。 今日はこんなにたくさんの方が来てくださって、すごいびっくりしています。 みなさん本当にありがとうございます。 毎日カツラを外したくてしょうがなかったんですが(笑)、最後までちゃんと着けて頑張りました。 どうもありがとうございました。」 【武藤つぐみ】
「(恒例のたどたどしいドイツ語の挨拶)、次の方どうぞ…。」 【矢沢ようこ】
「訳さないの?後でみなさん辞書を引いて、武藤つぐみが何を言ったのか、調べて感動してください。 5景を担当したY.YAZAWAです。一緒に踊ってくれるみんなが毎回いろいろ仕掛けてきてくれて、 私も毎日ハラハラドキドキ、スリル満点の19日と2回?3回?でした。 みなさんこうして2度、3度、4回、5回、いや毎日足を運んでくださって、 こうしてみなさんの顔を見つつ楽日を迎えさせて頂いて、本当に幸せだなぁと思いながら踊らせて頂いて、 本当に幸せでした。お世話になりました。ありがとうございました。」 【友坂 麗】
「6景の『ラプンツェル』を担当させて頂きました友坂麗です。 19日間で、たくさんのお客さまに観て頂いて、最後には武藤王子にキスもして頂いて(笑)。 ダンサーさんとも舞踏会で毎日踊れて、楽屋も楽しすぎて、本当に楽しかったですね。 明日も踊りたい気持ちで一杯です。毎日応援してくださったお客さま、どうもありがとうございました。」 【西田カリナ】
「7景の『シンデレラ』担当させて頂きました西田カリナです。 ちょうど1年間ぐらいのこの時期に『浅草』のステージに初めて立たせて頂いて、 去年はだいぶ台風に苦しめられた記憶があるんですけど、今年も台風が来てたけど、 みなさまが来てくれたおかげで、7回も大入りを頂くことが出来ました。ありがとうございました。 私は踊りがお姐さんたちみたいにうまく踊れないので、 その分、一人でも多くのお客さんを呼んで劇場に貢献出来たらなと思っていたので、 この数字がすごいうれしいです(場内拍手)。 本当に最高のメンバーで、最高の公演で、身体ボロボロなんですけど、終わっちゃうの寂しいです(涙)。 ありがとうございました。」 涙声から叫ぶように感謝の言葉を述べた西田が、「みなさまのおかげで今週はいっぱい『三本締め』が出来たので、たぶんバッチリいけると…」と笑いを誘ってから、バッチリ音頭を取っての「三本締め」、そしてアンコールウォークへ。平日楽日にも関わらず最後まで熱く盛り上がり、今日も「大入り」を達成して有終の美を飾った秋の公演は、その熱気をオペラ幕の向こうへと納めていったのだった。 (敬称略・観劇日:2018(平成30)年10月10日(水)) |
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2018年10月10日
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