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本公演のタイトル「TO」、サブタイトルの「Time is Over」を直訳すれば「時は終われり」となり、4月30日で平成の時代が終わることを象徴するものになっている。一方で本公演各景は、2月に没後30年を迎えた漫画界にその名を残す巨人、手塚治虫の数々の作品をモチーフにしており、その手塚のイニシャルを拝借したものにもなっている。そんなダブルミーニングで彩られた「平成最後の公演」の初日最終回を観劇。
【1景=早瀬ありす/ブラック・ジャック】 本舞台オペラ幕がわずかに隙間を開けると、その間に古いテレビが置かれ、 ブラウン管に「鉄腕アトム」のオープニングテーマが、 「提供 浅草ロック座」というユーモアも盛り込まれて映し出される。 音楽がスタートしてオペラ幕が開くと、一部誇張や改変を含む手塚作品のキャラクター (ピノコ=早瀬/トリトン=浜野/レオ=秋月/メルモ=星崎/ブラック・ジャック=藤咲/ マグマ大使=牧野/サファイア=真白)に扮した7人が登場、 賑やかに舞いつつ、寸劇も繰り広げながら本舞台から花道まで歩み出ての群舞を舞っていく。
音楽が変わると、5人が1人ずつ下手袖に引き、 早瀬が本舞台奥にてピンクのリボン2つを頭に着け、淡いピンクのミニワンピース風ベッド着に替えると、 付き添うブラック・ジャック藤咲と向き合い、導かれるようにして花道へと歩み出し、前盆へと入る。 ベッド前半、立ち姿から腰を下ろし、身体を横に流した姿勢からベッド着の前を開くと、
腰をついての両足振り上げから片足交互振り上げなどで動き、身体を横に流した姿勢から伏せて音楽を渡る。 音楽が変わってのベッド後半では、「チューリップ」の姿勢で足をパタパタさせてから、 両ひざ立ちに立ち上がっての手の振りで進め、「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを切り、 両ひざ立ちでベッド着の裾をひらひらさせてから「シャチホコ」のポーズを決める。 ついで腰をついて両足を開き、あるいは両ひざを抱えてから上体を後傾させた後、 「横開き」のポーズを切って見せる。 上体を後傾させての座り姿から立ち上がり、ベッド着の裾を広げて振りつつ花道を歩き戻り、 銀幕前で「アッチョンブリケ!」の決めポーズでのエンディング。 【2景=浜野 蘭/どろろ】
銀襟のひざ丈黒着物に脚絆を着けた浜野が本舞台に立てられた白板の前で、 プロジェクターによって投映される墨絵による風景画や妖怪画、 不気味さを感じさせる立体画などの動画とコラボしながら、ヒップホップ系ソロダンスを舞っていく。 音楽終わり、右下に小児の絵が映し出されて「兄貴ぃー!」の声が響くと、 白板にモノクロ映像で2人の影絵が映り、 その後ろに回った浜野が淡紫色のひざ丈着物に替え、脚絆はそのままに日本刀を手に歩み出てくる。 花道から前盆へと進み、両ひざ立ちで刀を差し上げた形で音楽を渡る。 ベッド前半、両ひざ立ちで刀で光を跳ねながらの手の振りで舞い始め、
腰を下ろすと着物の左肩を抜き、後転を掛けた後、 「片ひざ立て片足横伸ばし」の形から、腰をついての両足揺らめかせへと動き、 刀を口にくわえての「片ひざつき片足横伸ばし片手差し上げ」の形で音楽を渡る。 音楽が変わってのベッド後半では、ひざつきの姿勢で刀をかざしつつ進め、腰をつくと片足を流し伸ばし、 「スーパーL」や「横開き」のポーズを切ると、片ひざつきで刀を顔前に構えてから素早く振ってみせ、 「片ひざつき片ひざ立て上体反らし」から、刀を差し上げての「3点ブリッジ」で立ち上がる。 刀を前へと差し出し、さらに殺陣を演じるように花道を戻ると、 本舞台にて「レイバック」を決め、大きく舞ってみせた後、本舞台中央奥で刀を振って締めくくる。 【3景=秋月穂乃果/ネオ・ファウスト】 紗幕にプロジェクター映像で、赤や白の不気味な奥行きのある螺旋模様が投映され、 その前に白のアフロウィッグをかぶり、白シャツ黒チョッキ、茶パンツの早瀬がよろよろと歩み出る。 紗幕が開くと、黒の曲角を頭に着け、黒スカーフ、ワインレッドのトップス、黒パンツ姿の秋月が 本舞台中央奥にいすに腰掛け、その周りを黒トップス、黒パンツの黒ずくめの姿で 口にシルバーフレームの突起がついたマスクを着けたダンサーズ4人が囲んだ形で登場。 本舞台にゆっくりと歩み出ると、早瀬を囲むようにしていたぶりながら花道を進み、 本舞台へと逃れる早瀬をよそに、前盆で秋月を中心に黒のダンサーズが展開してみせる。 その後、秋月とダンサーズが本舞台へと戻ると早瀬を囲み、早瀬がばたりと倒れたところで音楽を渡る。 音楽が変わると、早瀬がダンサーズによって下手袖へと運ばれていき、 残った秋月は、本舞台中央奥にて黒の全身網タイツにビスチェ、ワインレッドのトップスを羽織った姿に替え、 前盆へと歩み出ると、上方から下りてきたティシューを解いてスタンバイしていく。 花道にトップスを脱ぎ、赤のティシュー2本を大きく揺らめかせると、
取り付いての逆さ吊りからぶら下がるようにして音楽を渡り、徐々に上りながら 開脚での手放し技から回転、逆さ開脚、胴部にティシューを巻きつけ端部を翼のように広げる形を作るなど エアリアル・ティシューの技を繰り広げていく。 さらにティシューを左右に広げ、高速回転から逆さ姿勢での段落としへと進め、 再び上っての“エア・ウォーク”や、横向きでの回転技、 倒立で周りながらのポーズで暗転の中へと姿を消していく。 【4景=星崎琴音/奇子】 本舞台に方形の白薄布が蚊帳のように吊され、その中の移動盆上に緋長襦袢姿の星崎が伏せた姿勢を現す。 ゆっくり起き上がると、後方の布にソフト帽にベージュのコート姿の男装の3人がシルエットで浮かび上がり、 蚊帳の内側に入ると、星崎と絡み、長襦袢の腰ひもを抜いて脱がせ、 緋色の腰巻姿にして交わるような動きを見せてから、蚊帳の内外を交錯するように動いていく。 3人が姿を消し、残った星崎が長襦袢を引き寄せつつ伏せた姿で音楽を渡り、 音楽が変わると、そのまま移動盆がスタート。 長襦袢を羽織り、身体を横に流した姿勢から上体を起こして、自らの身体をまさぐるようにしながら進み、 花道まで進むと、立ち上がって前盆へと歩み入る。 ベッド前半、立ち姿で大きく上方を仰ぎ見るように動いた後、長襦袢をひるがえしてひざつきに姿勢を下げ、
さらに腰をついてから上体を倒しての両足浮かせ上げから、片ひざを曲げ立てたあお向けの姿勢を経て、 身体を返しつつ音楽を渡る。 ベッド後半では、身体を横に流した姿勢から、腰をついての片ひざ曲げ立てへと動き、 ついで片ひざつきで上体を起こすと、「片ひざ曲げ片足横伸ばし」での座り姿での手の振りから、 うつ伏せでの片足後ろ振り上げへと動き、上体を起こすと、 片ひざつき片ひざ立てでの上体反らしや両手の振りで見せて立ち上がる。 一礼の後、移動盆へと歩み乗ると、ベッド着を置いて振り返り、後ろ立ち姿で腰巻を外して振り返り、 大きく両手を振って広げた立ち姿で銀幕の陰へと姿を消していく。 【中休憩】 中休憩映像は、平成の時代を締めくくる「TO -Time is Over- 2nd」の出演者紹介から。 ■熊野あゆ/宣材写真+プロフィール
■ゆきな/2018年11-12月公演「TEARS」3景「銀河鉄道の夜」 ■小宮山せりな/2018年9-10月公演「Once Upon a Dream」1景「赤ずきん」 ■安田志穂/2018年9-10月公演「Once Upon a Dream 2nd」3景「つぐみ髭の王様」 ■小野今日子/2018年11月公演「秘すれば花 第2期」4景「船弁慶」 ■鈴木ミント/2018年11月公演「秘すれば花 第2期」1景「紅葉狩」 ■徳永しおり/2018年8月公演「EARTH BEAT 2018 JUMP」7景「狐の嫁入り」 続いて「演目紹介」は、モチーフ作品を、各景のメイン演者のナレーションで綴る。さらに「おまけ」として、1景で演じている役どころを、これも自己紹介形式で若干の笑いを交えつつ紹介していく。識者からは「マグマ大使」はリモコン駆動ではないのではないかなどの指摘も出ているが、ご愛嬌?。
【5景=藤咲茉莉花/ブッダ】 本舞台いっぱいに白布がX字上にクロスして渡され、 その前にて、白の全身タイツで腕先がつながったダンサーズ4人が座る。 本舞台奥下手側から、水色のロングドレスにラメが光る青布をサリーのように肩に掛けた藤咲が現れ、 白のダンサーズと絡み、離れながらの抽象的群舞を本舞台いっぱいに広げつつ舞っていく。 本舞台奥へと引いた白のダンサーズとともに音楽を渡り、 本舞台中央奥で白長布を身体に巻きつけた姿に替え、
本舞台から歩み出すと、花道で立ち止まって大きく身体をくねらせるように舞い、 さらに白長布を振り広げながら少しずつ進んで前盆へと歩み入る。 ベッド前半、ひざつきに姿勢を下げると、白長布を大きくゆったりと振りつつ進め、
正座から「片ひざ曲げ片足伸ばし上体反らし」の姿勢で音楽を渡る。 ついで身体の前で白長布を広げながら動かしつつ上体を倒していき、身体を返しての四つん這いから 腰をついた姿勢を経て、白長布を掲げながらの「スーパーL」や「横開き」 「片ひざつき片足片手差し上げ」「シャチホコ」のポーズを切って見せる。 両ひざ立ちの姿勢で音楽を渡ってのベッド後半では、白長布を羽織って広げつつ動き、 身体を横に流した姿勢から、白長布を後ろ手に広げつつ立ち上がり、花道にていったん立ち止まって動いた後、 移動盆に乗って白長布を広げながら身体を「くの字」に曲げたり、「レイバック」を決めたりして進めていく。 立ち上がって身体をくねらせるように動かし、ラストは両手を広げた立ち姿で締めくくる。 【6景=牧野れいな/MW】 シルバーウィッグを着け、白シャツに青ラメの短丈着物、淡青パンツ姿で白の和傘を手にした牧野が、 黒の短丈着物を羽織り、黒パンツ姿の秋月と、 傘を媒介したシンクロ、あるいはセパレートでのツインダンスを舞い始める。 本舞台から前盆まで舞い進み、本舞台へと戻ると、 上手袖・下手袖に設置されたスモーク噴射装置からスモークが激しく噴射され、 本舞台奥の和傘の陰に隠れた2人を覆い尽くしていく。 やがてスモークが晴れると、さらに二人舞を披露していき、 秋月がひざつきで十字を切る後ろに牧野が構えて音楽を渡る。 秋月が傘を手に下手袖へと引くと、牧野が本舞台奥でシルバーウィッグはそのままに、 白シャツに黒のショートパンツ姿に替え、本舞台からゆっくりと舞いつつ花道へと進み、 上手向きに腰を下ろしての展開の後、前盆へと進む。 ベッド前半、立ち姿から両ひざつき、さらに腰をついた姿へと姿勢を下げ、
片ひざ立ての座り姿から腰をついての片ひざ立ての後、 上体を後傾させてから身体を返すと、片ひざ立てでの座り姿を四つん這いで進めていく。 そして「シャチホコ」のポーズを切ってみせた後、両ひざ立ちでシャツの前をはだけ、 「片ひざつき片ひざ立て」から再び腰をついてあお向けに倒れると、 身体を横に向けた片足振り上げのポーズを決めていく。 ついで上体を起こすと、上体を横に流しての「L」や「3点支持」 「両ひざ立ち上体反らし」のポーズを切って立ち上がる。 本舞台へと早足で戻り、ラストは本舞台中央にての後ろ立ち姿で両手を広げて銀幕の後ろへ。 【7景=真白希実/鉄腕アトム】
銀幕が開くと、ゴールドラインが輝く赤燕尾服の真白と、白燕尾服の浜野・藤咲・星崎の3人、 さらに白シャツ、白パンツにパステルカラーチョッキのダンサーズ4人が登場。 “宝塚テイスト”でのダイナミックな振りでの華やかな群舞を、 本舞台から前盆、花道まで展開しながらゴージャスに舞い進めていく。 音楽終わり、本舞台中央にてフォーメーションを作って決めると、 真白が下手袖に引いてのインターミッションを7人がつなぎ、 すぐに大きなフリルが右肩から身体の前面を下る青のロングドレスに替えた真白が下手袖から舞い出ると、 銀幕が閉まり、大きな舞姿を見せつつ花道から前盆へと進んでいく。 音楽が変わってのベッド前半、立ち姿での柔らかで大きな舞いから、ひざつきに姿勢を下げ、
ベッド着の前を開きつつ腰をつくと、身体を横に流した姿勢から 片足振り上げでの開脚姿勢でゆっくりと進め、身体を起こすと、身体を横に流した座り姿から 身体を返して動き、「片ひざ曲げ片足横伸ばし」の姿勢で音楽を渡る。 音楽が変わってのベッド後半では、前盆が1段ジャッキアップ。 「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを切り、 さらに「スーパーL」から「片ひざつき片ひざ立て上体反らし片手差し上げ」のポーズを決め、 ジャッキダウンの後、「片ひざつき片ひざ立て」の姿勢でベッド着の裾を振り広げつつ立ち上がる。 一礼の後、ベッド着を後ろ手に広げつつ移動盆を追い掛けて乗ると、後ろ立ち姿から振り返り、 「くの字」に身体をねじっての片手差し上げのポーズをから、ベッド着の裾を振り広げての後ろ立ち姿を経て、 ベッド着を下ろして片手を差し上げた立ち姿で銀幕の陰へと姿を隠す。 【フィナーレ/火の鳥】 荘重なオーケストラ曲で銀幕が開くと、腰に赤の細紐を結び、裾に幅広の赤布がついた ダークイエローのスリーブレスロングドレスに、肩から両手につながる布を着けた10人が登場。 柔らかく大きな舞姿を見せて舞い始め、本舞台上手奥に寄ると、 ゴールドの放射状飾りの天冠を着けた赤ロングドレス姿の真白が上手袖から加わる。 メンバー紹介MCは星崎が担当。コールとともに上手奥から本舞台中央に進んで、下手奥に引き、 最後に真白が加わると、本舞台にて大きく広がり、あるいは横一列の陣形を作って進め、 真白をセンターに花道を押し出して前盆まで展開し、引きつつ本舞台まで戻ると、 白羽根が上方から降る下、本舞台中央奥でフォーメーションを作り、オペラ幕が下りてのエンディング。 (敬称略・観劇日:2019(平成31)年3月14日(木)) |
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2019年03月14日
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