舞姫たちへの片恋文

ストリップの舞台と舞姫への思いを綴ります。速報はTwitter「@st_kangekisya」で。

ストリップ総論

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 拙ブログ開設以来の5年間に拝見してきたステージの中から、特に私の記憶に残るステージや場面を極めて私的に振り返る「5周年特集」。まだ断続的に(笑)続きます。9回目は、もう二度と観られないであろう作品です。


■■■■■ 2014年【ALLIY】「ノーシン・ピュア」 ■■■■■

 不思議な舞姫でした。2013年9月中に彗星のごとく登場し、優れたダンス能力と豊かな表情、そしてしたたるほどの発汗量をもってステージで輝き、観る人々に強い印象を残しながら、今年4月結で約1年半の舞台生活の幕を下ろしたALLIYさん。

 プロフィール不詳という神秘性もさることながら、ALLIYさんのステージは、常に全力投球で臨んでいることがはっきり伝わってくる魅力がありました。そんなALLIYさんが、舞姫生活の終わり近くで演じてみせたソロ作品が「ノーシン・ピュア」です。

 当初は使用曲にちなんで「プリズム」という題名も考えられていたようですが、ある大先輩舞姫に命名してもらった「ノーシン・ピュア」を採用したとのことでした。「ピュア」はともかく、なぜ「ノーシン」なのか(ご想像の通り「頭痛薬」らしいですが)、いつか命名者に尋ねてみたいと思っていますが、そんなことはさておき、透明感を感じさせる舞いぶり、大きくて気持ちの良い舞姿に細かいテクニックをきちんと埋め込んだステージング、ALLIYさんが誠実にステージや作品、観客と向き合う気持ちが表れたような作品として拝見させて頂きました。

 ALLIYさんとしての舞台生活にピリオドを打つ日の前日、“引退作”を含めて異例の3個出しを敢行した中に、本作品が盛り込まれました。「出来ればもう一度拝見したい、おそらくかなわぬことながら…」と願っていた私には、最後にもう一度、この作品と、この作品を舞うALLIYさんを拝見できたことが、ALLIYさんからの何よりの贈り物のように感じられてなりませんでした。

 「ALLIYさんの魅力が存分に詰まっている」、そんな作品として、私の中で「ALLIY」という不思議な舞姫とともに強い印象を残していくものになりました。

(一部敬称略)


<参考過去記事>
●(2013年)「11月結【川崎】レビュー
●(2014年)「3月頭【川崎】初日レビュー
●(2014年)「4月結【浜劇】レビュー
 拙ブログ開設以来の5年間に拝見してきたステージの中から、特に私の記憶に残るステージや場面を極めて私的に振り返る「5周年特集」。8回目は、心を打つ、ある物語を持つ作品についてお送りします。


■■■■■■ 2013年4月中【夏木りりか】「風車」 ■■■■■

 私がこの作品を初めて拝見したのは5年ほど前と聞く初演時ではなく、その後の再演時でしたが、そのステージに目が釘付けになったことをよく覚えています。

 指先に小さな風車をつけ、腕を振って起こした風でくるくると回しながら伸びやかに舞う姿の美しさだけでも、この作品の見どころといっていいと思いますが、さらに本作品が生まれる背景となった出来事を伺ってから、涙なくしては観られない作品になりました。

 その背景についての詳しい事情は、夏木さんの個人的なご経験のため説明を控えさせて頂きますが、風になった近しい人に天国での暮らしぶりを語りかけ、笑顔を忘れないでと願う曲に乗せてのステージ。曲に耳を傾けながら、天にまで届くように舞う夏木さんの手の上で回る風車を観ていると、まるで“お二人”の間で交わされている「対話」が聞こえてくるような気さえしてきます。

 受け取りようによっては、切なく悲しいお話です。しかし夏木さんの演じぶりに影はありません。その澄んだ舞姿に大いなる救いを感じます。そして、そのような美しい対話すら十分に表現出来るストの舞台に、改めて限りない可能性を感じるのです。

(一部敬称略)
 既にみなさまご存知の通り、「TSミュージック」が劇場ホームページにて取締役名で告知文を掲載したところによれば、TSミュージック(有限会社 ティ・エス観光)は平成26年3月、家主から家賃滞納を理由とした明け渡し請求の民事訴訟を起こされ、平成27年9月16日に東京地方裁判所で被告敗訴の判決が下り、控訴したとのことです。そして、このまま明け渡し請求が認められれば劇場存続は極めて困難で、廃業せざるを得ない極めて厳しい状況にあることが綴られています。

 TSミュージックホームページ 「重要なお知らせです。」 

 筆者は法律の専門家でもなんでもありませんが、多くの方々が指摘するように、今回の事案はスト業界全体にとって極めて大きな問題であるという認識であり、現状と考えられる今後の展開について考察してみたいと思います。

 告知文には、ここに至る経緯についてもかなり詳細に記載されています。それによれば、平成25年の営業停止処分中に家賃支払いが滞ったことが発端と記されています。ただしこの滞納については、TS側も滞納があった事実を認めていることから、この点に関する争いはなく、問題は、営業再開直前の平成26年1月に行なわれた家主との話し合いの内容にあるようです。

********************
滞納したのは事実ですが、平成26年1月オープン直前の家主との話し合いで分割払いの合意を得たと理解していたところ、平成26年3月に突然家主の弁護士から家賃不払いによる明け渡し請求の通知を受け裁判を起こされてしまいました。
(TSミュージックホームページ「重要なお知らせです。」より引用)
********************

 「『話し合い』で『合意を得た』と『理解』」、このように書かれていることから推測するに、この合意内容の文書化はされていないようです。もっとも民法では「口約束」であっても「契約」は成立し、法的効力を有します。しかし今回のようにその点を巡って争うということになると、いわゆる「言った」「言わない」という水掛け論になることが多いのも事実です。

 しかしTS側によれば、

********************
営業停止期間中は支払いが難しいとの御理解をいただき、営業開始後にお支払いすることを約束し、営業再開後に必死にお返ししたところ、残り3ヶ月分となったところで契約解除を申し渡されました。
(TSミュージックホームページ「重要なお知らせです。」より引用)
********************

とのことで、家主側もTS側が家賃を支払うのが困難であることを認識し、営業再開後に分割払いによって滞納分の家賃を受け取っていたことが伺えます。この家主側の動向を解釈すれば、家賃滞納に関する何らかの合意があったと推認するのが適当のように思えます。ところが東京地裁による1審判決では、

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分割払いの合意があったことが認められず建物を明け渡せとの判決でした。
(TSミュージックホームページ「重要なお知らせです。」より引用)
********************

と、分割払いの合意の存在は認められませんでした。

 ところで一般的に、控訴審で1審判決を覆すのは極めて困難と言われています。かろうじて原判決が破棄されるのは、1審判決における法律解釈に誤りがあると判断されるか、事実認定に誤りがあると認められた場合に限られるようです。このあたりの事情は「庶民の弁護士 伊東良徳のサイト」が参考になりますが、控訴後に控訴審を受け持つ裁判所に提出する「控訴理由書」の書き方と内容が、ほぼすべてを握るといっていいようです。そしてこの「控訴理由書」について、同サイトでは東京高裁の加藤新太郎裁判長の次のような指摘を引用しています。

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「当事者としても、控訴理由で、どこを突くかを明確にすることが求められます(…中略…)肝心な的を射た主張が一つでもされていれば、見直し方向に効くのですが、総花的主張をして、それを埋没させてしまうのは控訴理由書としては避けたいところです。1審判決の内在的な論理をきちんと理解して、どこを突けば結論が変わるかを見て、証拠弁論的な弁論を展開して控訴理由に組み立てることが必要なのです。それが説得的であれば、被控訴人も反論しにくいし、裁判所も『この点は、どうですか』と、相手方に尋ねやすい。」
「庶民の弁護士 伊東良徳のサイト」より引用
********************

 この指摘を今回のTSの事案に照らして筆者なりに解釈すれば、家賃滞納について何らかの契約なり合意があったことを示す新証拠をTS側が提示できるかが、控訴審で逆転勝訴を勝ち取るための“最低条件”であるように思われます。逆に、それが1審と同等レベルでしか示せないとなると、原判決の変更は期待薄であると見なければならないということになると考えられます。

 さて、1審判決を確定させないためにTS側が控訴したことは方法論として間違っていないと思いますが、このまま“ガチンコ対決”を続けるだけが道ではないことも指摘しておきたいと思います。それは「和解」や「調停」によって、何とか明け渡し請求の確定だけは避けるという“軟着陸”を目指す方法です。そのために滞納分家賃の残金を法務局に供託し、金銭的債務を“ゼロ”にするという付随的方法も考えられるように思います。

 そして「和解」のための補強材料として、現在広く呼び掛けが進められている「劇場存続への要望書」を活用することも考えられましょう。この場合は「要望書」において、明け渡し請求の確定は家主にとっても得策ではなく、むしろ劇場を存続させた方が家主側にもメリットが大きいことが説得的に記述することが必要かもしれません。

 ところで、ここから先は完全に憶測になりますが、当初、分割払いを受け入れていたように見える家主側の態度が豹変した背景に、「劇場を廃業に追い込む」という意志を持った機関からの“圧力”がなかったかどうかが大いに気になります。例えば「2020年東京五輪」に関連して「東京都」が「許認可権」を盾に、または「警視庁生活安全部」が「刑法」をちらつかせて「訴えて追い出した方がいいんじゃない?さもないと家主さん、分かってますよね?」などと“無言の圧力”をかけて訴訟に追い立てるといったことが本当にあり得ないことなのか。もちろん繰り返しますが、何の証拠もない話です。ですが、もしかすると「敵は本能寺にあり」かもしれないという疑念が、筆者の中ではどうしても払拭しきれないのです。


 いろいろと書き連ねてきましたが、TS側が「要望書」を集めて裁判所に提出しようとしている動きについては、ストファンの一人として近日中に加わらせて頂くつもりです。ぜひ幅広い多くの方々の関心を呼ぶことを願っています。

(執筆日:平成27年10月6日(火))
 拙ブログ開設以来の5年間に拝見してきたステージの中から、特に私の記憶に残るステージや場面を極めて私的に振り返る「5周年特集」。7回目は2012年「浅草」8月公演フィナーレの記憶からお送りします。


■■■■■ 2012年8月【浅草】「ひゃっかりょうらん」 フィナーレ ■■■■■

 「浅草」のフィナーレは、華やかだったりしっとりと展開したり、思わぬギミックが仕掛けられていたりと、毎回大変楽しみにしているのですが、「ひゃっかりょうらん」のフィナーレには驚かされました。

 本公演の後半景、5・6・7景は、同名の漫画を原作にした映画「ヘルタースケルター」をモチーフにして、5景は「遊郭の花魁」、6景は「のぞき部屋」、7景は「隻眼の“なだこ”」と、時代や場所を飛び越えつつも、灘ジュンさんが演じる一人の女の輪廻転生でつながっている構成となっていました。

 その連動性だけでも大いに驚きだったわけですが、加えてフィナーレの構成、その中でもあるシーンが今でもくっきりと目に焼き付いています。フィナーレでは、扇形の髪飾りにネオンイエローのミニ着物風衣装での群舞が太鼓の拍子とともに華やかに展開していきますが、途中、曲調が変わるところで、照明が消え、プロジェクター投映のピンスポットのみでセンターの灘ジュンさんを浮かび上がらせるというシーンがありました。

 その間もバックの10人は背後で動き続けているのですが、暗闇に浮かぶ灘さんの背後で、一瞬立ち止まって客席方向を向き、その顔を浮かび上がらせる場面が挿入されています。

 そこで顔を見せるのは、バックダンサーのくろまめさんやさなみさん、鈴木ミントさん。実はこれらのみなさんは5景に出演し、遊郭での客の取り合いを巡る花魁の争いに関係した人たちでした。くろまめさんとさなみさんは遊郭を訪れた男客役、鈴木ミントさんは灘さんと客を争った花魁役です。5景での愛憎劇が、時を経てフィナーレに再び持ち込まれ、一瞬交錯する…その重層性に気づいたとき、背筋がぞっとするような感覚にとらわれたことを今も生々しく覚えています。

 無条件に楽しめる、あるいは圧倒的な迫力で展開するフィナーレも大好きですが、こんな“油断のならない”フィナーレが織り込まれることがあるのも「浅草」の魅力の一つであると思うのです。

 拙ブログ開設以来の5年間に拝見してきたステージの中から、特に私の記憶に残るステージや場面を極めて私的に振り返る「5周年特集」。6回目は、今年5月に惜しまれつつも引退した、HIKARUさんのステージの記憶からです。


■■■■■ 2011年4月結【HIKARU】「堕天使」 ■■■■■

 この作品を初めて拝見したのは、2011年(平成23年)4月結の「大和」でのことでした。

 天使が悪魔と格闘し、敗れ、力尽きて堕ちていく様を演じる作品に、私は吸い込まれるようにステージを見詰めていました。重厚で緊張感を途切らせない音楽と舞いぶりは強く印象に残るもので、「重くて」「暗くて」「救いのない」演目が大好きな私の“ど真ん中”に来る作品でした。

 驚いたのは、この作品がHIKARUさんの「12周年作」だということでした。「周年作としては暗いかなと…」とご本人もおっしゃっていたように、どちらかと言えば華やかな作品が作られることの多い「周年作」としては、かなり異色な傾向であると思います。その周年作にあえてこうした作品をぶつけてきたことに、私は強い感銘を覚えました。

 「もう一度、観たい…」。その思いから、HIKARUさん出演の5月中「DX歌舞伎町」を初日、楽日と訪れ、演目を追い掛けました。さらにその2年半後、2013年11月中「川崎」でも再会することが出来ました。何回拝見しても、緊迫感に満ちた暗さと重さ、苦しさを全力で演じるステージにブレはありませんでした。

 今年5月結、惜しまれつつも16年余にわたった舞台人生にピリオドを打ったHIKARUさん。「HIKARUさんのステージ」といって思い浮かぶ作品は人それぞれに違うと思いますが、私の中には「堕天使」が深く刷り込まれています。

(一部敬称略)


<参考過去記事>
●(2011年)4月結【大和】レビュー

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