舞姫たちへの片恋文

ストリップの舞台と舞姫への思いを綴ります。速報はTwitter「@st_kangekisya」で。

観劇レビュー【浅草】

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 猛暑の夏に相応しく、ひんやりするような涼しげな物語で綴る公演「百物語」も、第一期の計百五話を無事に演じ終え、第二期へとバトンが渡った。特筆すべきは今年に入ってからは初となる“ロング出演”の出現で、第一期から引き続き4景・中トリを沙羅、5景・特別出演で雅麗華が続投する。大の月の7・8月にまたがるため、“ロング”としては最長不倒となる42日間・210回の出演へと駒を進めることになる。また今公演がデビューとなる新人さんや、前回「EARTH BEAT 2019 RISING」に続いて「2nd」での出演となる南まゆなど、多彩な顔ぶれが揃っての「第二期」初日をプンラスで観劇。


【1景=清水 愛/座敷童子】
「2代目座敷童子」の清水、冒頭、正座で青白いほの明かりに浮かぶ無表情の顔は、なかなかの怖さ。
その後の、無表情の中で時折見せる笑顔は、童子のかわいらしさと、わずかの不気味さを感じさせる。
「花いちもんめ」や「だるまさんが転んだ」「ケンケンパ」などの子ども遊びを交えた群舞から、
清水独特の切れ味のある動きを見せていく。
本舞台中央奥で、白花が咲く橙色の振袖長襦袢風ベッド着に桃色のしごきを締めた姿に替え、
紙風船を手に進み出て本舞台上手へと展開した後、中央から花道へと進むと立ち止まり、
下手向きで二度三度と紙風船を手のひらから飛ばして花道かぶり席の観客へと投げ渡した後、前盆へと進む。

ベッド前半、ひざつきに姿勢を下げて両手を組み上げ、下ろすと、
もう一度立ち上がってしごきを解き、花道先端に広げ置く。
両ひざつきに座り、さらに「片ひざつき片足横伸ばしでの上体反らし両手広げ」で大きく動いてから、
腰をついての両足浮かせの姿勢で音楽を渡る。
音楽が変わってのベッド後半では、腰をついての両ひざ曲げから
「片ひざつき片足片手差し上げ」や「シャチホコ」のポーズを切り、
片ひざつきや両ひざ立ち、さらに腰をついてのターンなどで動いた後、
「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを決めて立ち上がる。
前盆にて一礼の後、しごきを振り広げながら花道まで引き、
「レイバック」を決めてから本舞台へとターンを重ねて戻ると、
ラストは本舞台中央にてしごきとベッド着を振り広げ、片手を差し出しての立ち姿で締めくくる。


【2景=前田のの/夢十夜】
「豆腐屋」と「金魚売り」の扮装の2人をバックにしたオープニングから、
おそろいの黄色ワンピースドレスに替えた2人とともに、
しなやかで大きな振りを交えて、夢と現実の境を漂うようなトリオダンスを舞っていく。
バックの2人が下手袖に引くと、本舞台中央奥にて、黄色の花が咲く大きな髪飾りを着け
オフショルダーの淡色ミニワンピース風ベッド着に替えた上、
いすに腰掛けてヒールを履いてから前盆へと歩み入る。

ベッドでは、腰を下ろして身体を横に流した姿勢で静かに進め、
音楽が変わると「片ひざつき片ひざ立て片手差し上げ」のポーズを切って見せる。
ついで片ひざつきから腰を下ろしての両手の振りを経て「スワン」、
さらに体勢を入れ替えて「シャチホコ」のポーズを決め、
腰をついての片足交互振り上げから身体を横に流した姿勢を経て、「L」「横開き」のポーズを切った後、
ヒールを脱いで手にしつつ花道を歩き戻り、銀幕前の本舞台中央にて音楽終わりを迎え、
鈴の音ともに「さよなら…」と手を振りながら銀幕を割って姿を消していく。


【3景=熊野あゆ/金縛り】
南扮する黒の異形の存在に操られるように金縛りの世界へと迷い込む女の子を
熊野が引き継いでのツインダンスを、トリッキーな動きを交えつつ舞っていく。
1曲目終わりで暗転し、音楽が変わって明けると、第一期から引き継がれた黒バンドアンダーの上に
白ショーツを着け、さらにこちらも引き継がれたネオンカラーの長袖ファートップを羽織った姿を現し、
前盆へと進む。

ベッド前半、立ち姿で始め、ひざつきに姿勢を下げてからショーツを下ろすと、
腰をついて切なげな雰囲気を醸し出しつつ進めていく。
両ひざ立ちで音楽を渡ってのベッド後半では、トップスを脱いでの片ひざ曲げ片足横流しの姿勢や
腰をついての片足交互蹴り上げなどで動いてから「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを切って見せる。
さらに「L」のポーズをからあお向けに倒れての片足交互振り上げや四つん這い、
両ひざ立ちなどの動きを経て、
「シャチホコ」や「横開き」「片ひざつき片ひざ立て上体反らし両手広げ」のポーズで立ち上がる。
そのまま前盆で、何かに取り囲まれているような振りのパントマイムを演じた後、
いったん花道先端まで引き、再び前盆に入ると音楽終わりでの立ち姿で暗転。


【4景=沙羅/雪女】
鋭く長い爪を立てた“雪と氷の女王”といった貫禄の雪女は、
第二期もダイナミックにして繊細な振りで組み立てられた群舞を舞い進めていく。
さらに静かなれど目が離せないベッドから、雪女の秘められた熱量を感じる戻りの移動盆と、
ロングでその演じぶりを深める旅路を行く。


【中休憩】
中休憩映像は、このところ定番となりつつある引退を決めたビッグゲストを迎えての特別公演となる、9月公演「ADVENTURES 1st」の出演者紹介から。

   ■夜白小梅/プロフィール+宣材写真
   ■大見はるか/2019年6月公演「Lovers 1st」5景「マクベス」
   ■武藤つぐみ/2019年5月公演「EARTH BEAT 2019 RISING 1st」2景「道化祭 フランス」
   ■雨宮衣織/2019年5-6月公演「EARTH BEAT 2019 RISING 2nd」3景「ランタン祭 ベトナム」
   ■矢沢ようこ/2019年2月公演「Shine on」4景“飾り窓の女たち”
   ■清本玲奈/2019年5月公演「EARTH BEAT 2019 RISING 1st」4景「セビージャの春祭り スペイン」
   ■神咲詩織/プロフィール+宣材写真+メッセージ文

 続いて各景担当“踊り子衆”のナレーションによる「演目紹介」。初日には一部読み間違い等が散見されたが、追って修正が行なわれた模様。「『Lovers』での字幕間違いは頑として直さなかったのに…」とは指摘者の声。


【5景=雅 麗華/妖狐】
1曲目のお供の白ギツネ4匹を連れての群舞は第一期から引き続きとなったが、
雅の頭飾りは縦兵庫に細かい銀片が揺れるかんざしをつけたものにグレードアップ、
新たな4匹とともにあでやかに舞ってみせる。
2曲目からは曲差し替えとなり、本舞台中央奥でバックの2人がかざす白の大羽根扇子の陰で
頭飾りはそのままに、銀飾りがまばゆいお引きずりに黒しごきを締め、
黒(後に赤に変更)の大羽根扇子を手に歩み出して音楽を渡る。
音楽を変えると、大羽根扇子をダイナミックに扱いつつ、本舞台上手、下手へと展開し、
中央で扇子を2つに分けると、妖しさを漂わせながら舞ってみせた後、
下手袖に扇子を置いてお引きずりを下ろすと、シルバーチョーカーに黒セパレート、
金銀の箔が輝く黒の素通し長着を羽織って前盆へと駆け込む。

ベッドでは、腰を下ろして「L」や「横開き」「片ひざつき片手差し上げ」などのポーズを切り、
立ち上がると扇子を開いて鮮やかに振り動かしてみせた後、移動盆へと駆け戻る。
移動盆で扇子を開いて振りかざし、回し、レイバックを決めてから長着を振り下ろすと、
大きく身体を動かしての振りから片手を差し伸ばしての立ち姿で銀幕の陰へ。


【6景=織田真子/濡れ女】
本公演がデビューとなる織田は、“ベテラン”と“大トリ”という万全のバックサポートに支えられ、
振りの覚束なさはあるものの、ビキニに収まりきらずに時折“ポロリ”するほどの恵まれた身体を見せての
楽しいトリオダンスを、“観客巻き添え型”のシーンも引き継いで演じていく。
移動盆に乗せたサーフボードで進んでから花道に降り立ち、波音とともに前盆へと進む。

ベッドでは、ビキニを外してから腰を下ろし、「L」のポーズを切って見せ、
続いて「チューリップ」の姿勢から四つん這いでのあおり上げ、
あお向け後ろ手つきでの腰上げや、両足振り上げからのV字開脚などで動いていく。
そして前盆の縁に腰掛けての片ひざ立てでの開脚姿勢で見せてから、前盆中央に転がり、
身体を横に流しての片手差し上げのポーズから、両ひざ立ちでの両手差し上げの形を作って立ち上がる。
上手向き、下手向き、正面向きと三方礼の後、花道を歩き戻ると、銀幕前で両手を差し上げてのラスト。


【7景=桜庭うれあ/かざぐるま】
ソロ景にて、底知れぬ怖さと子どもへの深い愛情を描いていく難景に挑むのは桜庭。
おでこを見せ、長い髪を下ろした姿での独特の表情の作り方で、観る者を引きつけていく。
第一期で謎とされた“つぶやき”も、同じフレーズで移されたようである。
本舞台中央奥へと戻り音楽が変わると、白長襦袢風ベッド着を両肩脱ぎにして、
風車1本を引き抜いて手に持ちつつ、本舞台から花道を静かにたどっていく。

ベッドでは両ひざ立ちでベッド着の前を開くと、風車を差し上げてから傍らへと置くと、
「片ひざ曲げ片足後ろ伸ばし」の姿勢での手の振りで進め、横に伏せて音楽を渡る。
音楽が変わってあお向けに倒れると、両手両足を浮かせ上げての動きから上体を起こし、
そっと風車を手にすると片ひざつきから立ち上がり、花道を歩きつつ風車を口にくわえ、
移動盆に乗ると、ベッド着を片足に掛けて下ろした後、振り返り、
右手に風車を持って、前に出した左足にベッド着を掛けての手の振りで進め、
風車を胸に抱いた立ち姿で暗闇の中へと姿を消していく。


【8景=南 まゆ/ゴースト】
この世に残してきた男役を沙羅が続投、
様々な手段で自分の存在を伝えようとする女性のゴーストを南が引き継いで、
柔らかくエレガントな振りと、しっかりと相手を見詰める視線を作りながらのツインダンスで演じていく。
音楽が変わり、男性役がいすを引きながら寂しげに袖へと引くと、
本舞台中央奥にて大きな白の布髪飾りと白ロングドレス風ベッド着に替えた南が
後を追うように中央に歩み出た後、移動盆で裾を大きく振り広げてターンを重ねながら進み出る。
移動盆から下りて花道でしっとりと一舞した後、前盆へと入る。

ベッド前半、立ち姿で両手を広げてから胸前に当てて音楽を渡る。
音楽が変わると両ひざつきに姿勢を下げ、両手を胸に当てての座り姿で演じていき、
腰を下ろして身体を横に流した座り姿を作って進めていく。
ベッド着を脱いで抱きしめてから、「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを長い時間掛けて切って見せ、
ついで腰をついての両ひざ曲げから「L」のポーズを決め、
さらに腰上げでの片足振り上げへと移行し、ゆっくりと伏せた姿勢で音楽を渡る。
音楽が変わってのベッド後半では、あお向けでの両ひざ曲げ立てから、身体を返しての「チューリップ」、
四つん這いでのあおり上げを経て、両ひざ立ちに起き上がると、
「片ひざつき片足横伸ばし上体反らし両手広げ」から「横開き」のポーズを決め、
ベッド着を脇に抱えて立ち上がる。
前盆の先端まで歩み出て片手を差し伸ばした姿を作ってから花道を歩き戻り、
途中で立ち止まって振り向いてみせた後、移動盆に乗ると、立ち姿で両手を前後に伸ばし上げてから、
ゆっくりとしなを作りつつ片手を差し上げての立ち姿で銀幕の後ろへと姿を消していく。


【フィナーレ/百物語】
本舞台に散らばったフォーメーションから、一人ずつ歩み出てろうそくの灯を消していく厳かな前半から、
魑魅魍魎がうごめく後半への二部構成のフィナーレ。メンバー紹介のMCは7景とともに桜庭に移された。
ラストは横列での後ろ立ち姿から振り向き、大きく右足を振り上げた刹那、音楽が途切れて暗転という
異色のエンディングで締めくくる。


(敬称略・観劇日:2019(令和1)年8月11日(日))
 今公演「百物語」は第一期、第二期ともに「大の月」となるため、それぞれ21日間の興行期間となる。ということは、一日5回の公演を「百物語」風に解釈して「五話ずつ進んでいく」とすると、全部で百五話まである計算になり、楽前の最終回で「百話」を語り終えてしまう。そこで何かが起きてしまい楽日を迎えられないと困るので、筆者は楽前の最終回も拝見し、無事何も起きなかったことを確認の上、楽日を迎えた。

 土曜日楽日ということもあって、朝からほぼ満席の状態が続く場内。熱心な常連さんはもちろん、女性グループ客の多さにも今さらながら驚く。外は今日も35℃近い猛暑の中、ひとときの涼を求めての楽日をプンラスで観劇。


<楽日じゃんけん大会>
 場内が賑わっているということは、恒例の「楽日じゃんけん大会」の倍率も高いということ。その賑わいの場内を相手に、“じゃんけんマスターM氏”が、大会を時間内に収めるためトリッキーな出目を繰り出していく。

   ■無料招待券×2名
     「チ」→「パ」→「グ」→「グ」→★1名決定
     直前の敗者復活→「チ」→「グ」→2名直接対決→★1名決定

   ■写真(サイン入り)×1名
     「グ」→「グ」→「チ」→★1名決定

   ■1景・中条さんから「チョーカー」×1名
     「チ」→「チ」→「パ」→3名直接対決→★1名決定

   ■3景・ゆきなさんから「髪に着けているリボン」×1名
     「パ」→「グ」→「グ」→「グ」→全滅
     「チ」→2名直接対決→★1名決定

   ■4景・沙羅さんから「サラソニで使ったかき氷機(サイン入り)」×1名
     「チ」→「パ」→「グ」→「グ」→★1名決定

   ■5景・雅さんから「扇子」×1名
     「チ」→「グ」→「グ」→2名直接対決→★1名決定

   ■6景・鈴香さんから「壊れた水鉄砲」×1名
     「グ」→「チ」→「パ」→「グ」→「グ」→2名直接対決→★1名決定

   ■7景・赤西さんから「おしゃれくし」×1名
     「パ」→「グ」→「チ」→「パ」→「グ」→3名直接対決→★1名決定

   ■8景・真白さんから「リップ」×1名
     「グ」→「グ」→「グ」→残り2名から1名辞退→★1名決定


<各景ひとことレビュー>
【1景=中条彩乃/座敷童子】
愛らしくも哀しい伝承が語り継がれる座敷童子。
そのキャラクターを、生き生きと思い切りの良い演じぶりで描いてみせてくれた。
6景バックでのはしゃぎっぷりなど、ムードメーカーとしての中条自身のキャラクターも、
トップバッターというポジションにピタリとはまっていたように思う。

【2景=西園寺瞳/夢十夜】
夢と現実の境を危うく行き来する少女を、“永遠の少女・ひとみたん”が、
その身にまとった独特の雰囲気を生かして演じ上げた景となった。
エンディングもこれまであまり類を見ない締めくくり方で、その余韻を残す締め方も印象的であった。

【3景=ゆきな/金縛り】
本景は「キャラクター」ではなく「現象」を演じるという点で、
その役作りには独特の難しさがあったのではないかと思うが、
真白をバックに迎えてのツインダンスは見事なシンクロを見せていた。
さらにベッドも、やや変化球的な曲やエンディングながら、力みのない演じぶりを楽しませていただいた。

【4景=沙羅/雪女】
周年を飾るクールで迫力の群舞は、その完成度をますます高めつつあるようで、
最近では珍しいロング出演に臨む「雪女」の第二期での演じぶりにも、大いに期待したいと思う。

【5景=雅麗華/妖狐】
こちらは35年目の周年にちなんでの、いわばエキシビション演技。
小さな身体から繰り出される大技、小技の数々、さすがと言うほかない。
引き続きのロング出演、くれぐれもご自愛いただきたい。

【6景=鈴香音色/濡れ女】
本公演中唯一、明るくはしゃげる景で、観客参加も可能な場面もあり、
楽しくのびのびとした実に気持ちの良いステージを楽しませていただいた。
一方で、立ち上がりでの誰かの手を引いていくかのような姿に、
最後の最後でヒンヤリするものを感じたのは、いささか考えすぎだろうか。
最終回では、サーフボードの脇に「大入袋」が貼られたスイカビーチボールが置かれ、
鈴香も客席に向けて水鉄砲を“乱射”、大いに場内を盛り上げてみせてくれた。

【7景=赤西 涼/かざぐるま】
不思議なものである。たくさんの回る風車、そこに立つ赤い着物の女、おくるみから散る紙吹雪…
それぞれはとても美しい光景なのに、そこから怖さや哀しみを感じ取れるのはなぜなのだろうか。
初の「浅草」ソロ景において、壮絶なまでの子への情念と、慈愛に満ちた母を描き出した演技に
心からの拍手を贈りたい。
最終回の立ち上がりで移動盆へと戻り、おくるみを手にするところで思わず涙が込み上げる。
ぐっと我慢して表情を取り戻し、微笑みを浮かべながら、
我が手に抱いた子とともに暗闇の中へと消えていった。

【8景=真白希実/ゴースト】
見えざる姿になってしまった女のゴーストが、なんとかして愛する男に自らの存在を伝えようとする
切なくも美しいツインダンスから、真白流に染め上げるベッドと、
エレガントな演じぶりで魅せていただいたことに感謝申し上げたい。


<楽日あいさつ>
 全百五話を語り終えて迎えた暗転の後、いったんオペラ幕が閉まり、“督促手拍子”が鳴り響く中、ややあって再びオペラ幕が上がる。「楽日あいさつ」のMCのマイクを握るのは真白。

【真白希実】
「本日は浅草ロック座8月公演『百物語』第一期の千秋楽にご来場いただき、誠にありがとうございます。
 みなさまの応援のおかげで、楽日も大入りを頂くことが出来ました。ありがとうございます。
 恒例ですが、1景からご挨拶をさせていただきたいと思います。」

【中条彩乃】
「こんばんは!1景の『座敷童子』をさせていただきました中条彩乃です。
 21日間応援ありがとうございました。あー、なんだか緊張しました、今週は。
 沙羅姐さんと雅麗華先生のすごくおめでたい週にご一緒させていただいて、
 本当にすごいことだなっていうことを毎日毎日、一回一回踊るたびに実感をしながら演っていて、
 今すごいガクガク震えているんですけれども。
 『サラソニ』にも参加させてもらったり、麗華先生の後ろで踊らせてもらったり、
 そんなことはもう絶対出来ないだろうなと思っていたので、すごいうれしかったです。
 ポラ館とかでも一緒なんですけど、同じメンバーで同じ週をもう一度することって出来ないっていうのを
 今週本当にすごいひしひしと感じていました。
 まだまだ未熟者ですが、今後も大事に大事に毎日踊っていこうと思いますので、
 どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。」

【西園寺瞳】
「2景を担当させていただいた西園寺瞳です。
 21日間…(涙で言葉が途切れる)…すてきなお姐さんや、すごい気が利く後輩たちと
 すてきな日々を送れて、楽しかったです(涙)。
 2景は、すてきな景を踊らせていただいて、すごい印象深い浅草でした。
 今日も大入りでたくさんの方に来てもらえて、すごいすてきな楽日だなって思いました。
 5景のダンスの終わりの時に、麗華先生が『ありがとう』って言ってくれて、すごい…うーーーん…
 すごいうれしかったです。
 こういう機会は本当にないので、今週乗れてすごく観劇です。21日間ありがとうございました。」

【ゆきな】
「3景を務めさせていただいたゆきなです。
 本当に楽しくて幸せで、そしてとってもとってもお勉強になる21日間でした。
 そうそうたるお姐さんたちと一緒に、この浅草というステージで踊ることが出来て、
 105回も希実姐さんにアゴクイをしてもらって、本当に私は幸せ者だと思いました。
 私も“そうそうたるお姐さん”って言ってもらえるように、
 これからも頑張っていきたいと思った21日間でした。これからも頑張っていきます。
 支えてくださったみなさま、本当にありがとうございました。」

【沙羅】
「4景の沙羅です。21日間ありがとうございました。明日からもよろしくお願い致します。以上!」

【雅麗華】
「5景を担当しました雅麗華です。21日間あっという間に過ぎまして、ケガもなく病気になることもなく、
 かわいい後輩たちに囲まれまして、幸せな時間を過ごさせていただきました。
 明日からもあと21日あるのかなと思うと、ちょっとツラい思いもあるんですけど、
 明日からは新たなる出し物を、2曲目からですけれど演じたいと思いますので、
 よろしければみなさん観に来てください。これからもかわいい後輩たちをよろしくお願いします。
 私も出来る限り、今回と来週で、自分の持っているものをすべて継承していきたいと思いますので、
 温かい目で、ババアですけど、よろしくお願いします。ありがとうございました。」

【鈴香音色】
「6景を務めさせていただきました鈴香音色です。
 今回は姐さんたちの周年もあり、そんな場所で、麗華先生の後にこんな水着でキャピキャピしちゃって、
 私はそれでいいのかっていう自問自答もたくさんありましたが、
 でも、おっぱいで世界平和だったりとか、バーレスク東京で培った盛り上げる感覚とか、
 私らしい景を与えていただいて、
 自分なりに盛り上がってくれたらいいっていう一心で演らせていただきました。
 メンバーもとても楽しくて、やっとやっと初めてマッシーとご一緒することも出来たし、
 すごいスペシャルな楽しい週になりました。どうもみなさん、ありがとうございました。」

【赤西 涼】
「7景を担当させていただきました赤西涼です。
 えっとー、えっとー、いっぱいありすぎて50分ぐらいしゃべっちゃうかもしれないんだけど、
 今回のメイン景を演らせていただくって決まった時に、結構意外がられるのですが、初のソロ景でして、
 内容もちょっと、深く考えすぎると沼にはまる感じの景だったので、一時期危うかったし、
 本当にいろんな方にご迷惑…ご迷惑?ご迷惑でしたね(笑)、ご心配を掛けたりしてしまいましたが、
 何とかみなさんのおかげで105回、無事に踊ることが出来ました。
 大好きな麗華先生とやっとご一緒出来て、普段の麗華先生とは違う麗華先生の一面を
 間近で見ることが出来て…すごく幸せな毎日でした。
 後輩やお姐さん、ダンサーさんにも、スタッフさんにも、たくさん助けられたなって思います。
 ありがとうございました。」

【真白希実】
「8景を担当させていただきました真白希実です。
 私は麗華先生と沙羅姐さんとは、2年前の『EARTH BEAT』でも一緒で、今回もご一緒させていただき、
 本当にお勉強になる毎日で、すてきな刺激を頂きました。刺激を受けてステージに立たせていただきました。
 8景のゴーストは、今までの自分が演ったことないような、すごいエレガントな景を頂き、
 新たな一面をお客さまに見せることが出来たんじゃないかなと思ってます。
 1景も3景も8景もフィナーレも、どの景もすごい楽しんで自分なりに一生懸命踊らせていただきました。
 こんなすてきなメンバーと一緒に21日間穴を開けることなく、
 全員で千秋楽を迎えたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
 これからも浅草ロック座を、どうぞよろしくお願い致します。


 真白の音頭で「三本締め」。そしてフィナーレ2曲目に乗ってアンコールウォークに臨み、本舞台に戻ると改めて「三方礼」。そしてゆっくり下りてきたオペラ幕が締まり、第一期は百五話を無事に語り終えたのだった。


(敬称略・観劇日:2019(令和1)年8月10日(土))
 今公演のタイトル「百物語」とは、日本で古くから行なわれてきた怪談会の手法である。「フィナーレ」の演目紹介にもあるように、あらかじめ100本の行灯や蝋燭を点しておき、怪談を1話語り終えるごとに1本ずつ消していく。100話を語り終え、最後の1本の火が消えた闇の中に物の怪が現れるとされているが、本当に物の怪が現れては困るので、99話を語り終えたところで朝を待つのが通例とも言われている。涼を呼ぶのに手頃で、肝試しや度胸試しともなる怪談は、暑い夏の風物詩となってきた。

 そして「浅草」でも、古今東西の怪談をモチーフにした演目は、これまでもいくつか演じられてきた。近いところでは、グリム童話をモチーフにした「Once Upon a Dream」や、今年の「TO -Time is Over-」の多くの景も、怪談や不思議話の一種とも言えるものであった。しかし今公演は、それら以上に全編に渡って“怪談”の要素を強く押し出すものになっている。どんな怪談を「浅草」流の演出でどう味付けして表現してみせてくれるのか、初日の1回目から3回目途中まで観劇。


【1景=中条彩乃/座敷童子】
オペラ幕が開くと、ショートパンツの上に、
赤の花が咲く白シルキーのルーズトップスを重ねた姿の中条がセンター奥に正座し、
その回りに、同じく赤トップス姿の舞姫4人と、青トップス姿のダンサーズ4人が横に並んだ形で現れて、
効果音に合わせて不気味に首のみを動かしつつのスタート。
音楽が始まると立ち上がり、整然と列を作りながらのフォーメーションダンスから、
子どもたちが「花いちもんめ」や「かごめかごめ」「ケンケンパ」などの遊びに興じるような動きを交えつつも、
表情を殺したままでの無機的な群舞を展開していく。
再び正座での冒頭の座り位置に戻って音楽終わりを迎えると、
中条が本舞台中央奥で白花や丸玉の髪飾りを着け、
細かい花柄模様の橙色の袖無し上着を着た姿に替え、8人が列をなして下手袖に引くと、
銀幕が閉まる前にて、本舞台上手にて展開した後、ゆっくりと花道から前盆へと歩み入る。

ベッド前半、立ち姿から両手を胸前にて合わせる振りから、髪飾りを外して手に乗せて差し上げ、
ついで前を開いたベッド着の襟に留めてからベッド着を下ろし、両ひざを曲げ抱えた座り姿で音楽を渡る。
音楽が変わってのベッド後半では、「片ひざ曲げ片足横伸ばし」からの両足旋回を経て
「スーパーL」や「横開き」のポーズを切って見せる。
さらに「片ひざつき片ひざ立て」の座り姿から四つん這いでのあおり上げの後、
「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを決め、腰をついての両足振り上げからM字での座り姿へと動き、
「3点支持」や「シャチホコ」のポーズを切って立ち上がる
ベッド着を肩に本舞台へと歩き戻り、振り向いて片手を差し上げた立ち姿で締めくくる。


【2景=西園寺瞳/夢十夜】
半開になった銀幕の前に、レモンイエローのカチューシャを着け、同色のワンピースドレスを着た西園寺が
いすに腰掛け、顔をピンスポットに照らし出されながら、遠くを眺めるような仕草を見せていく。
その西園寺の後ろを、金魚売りの声に乗せて手桶を持ったゆきなと、
豆腐屋の音で「六九三豆腐店」のケースを手にした鈴香が左から右、右から左へと通り過ぎていく。
西園寺が立ち上がって舞い始め、ついで銀幕が開くと、バックの2人も西園寺と同じ衣装に替えて再登場し、
ゆったりとしたトリオダンスを本舞台にて舞っていく。
音楽終わりをいす周りで決めると、
本舞台中央奥にて西園寺が、白布髪飾りを垂らし淡いベージュのキャミソール姿に替え、
2人が下手袖に引いてから進み出て、いったんいすに腰掛けた後、花道を歩いて前盆へと進む。

ベッド前半、立ち姿から腰を下ろし、片足を浮かせ上げた姿で音楽を渡る。
音楽が変わると、本舞台中央の銀幕前に置かれたピンクの大きな花一輪を背景に、
座り姿からあお向けに倒れ、腰上げから横向きを経て四つん這いでのあおり上げ、
「片ひざ曲げ片足後ろ伸ばし」での座り姿などで動いていく。
そして両ひざ立ちでの片手差し上げから
「スーパーL」や「片ひざつき片手差し上げ」のポーズを切って立ち上がり、
ターンを重ねて花道を戻ると、本舞台中央にて花を手にした後、振り返ってから
音楽終わりからの鈴の音が響く中、銀幕を割ってその姿を消していく。


【3景=ゆきな/金縛り】
銀幕が開くと、前方に傾斜したベッドが置かれ、
その上にピンクの玉つきナイトキャップを着けたピンクのパジャマ姿のゆきなが寝ている。
そこに時折乱れるようなカラーバーの映像がプロジェクターから投映されると、
後ろからシルバースパンコールが覆う仮面を着け、
黒の全身網タイツに黒マントの不気味な姿をした真白が現れ、
上からゆきなを操るように動かし始めると、ベッドから引きずり下ろし、
追いつ追われつのツインダンスをベッドの周りや本舞台にて展開していく。
音楽終わり近く、ゆきなが再びベッドに乗ると、黒真白がその後ろに消えて、
ゆきなが、混乱の中で今起こったことを確かめるように首を振ると暗転。
音楽が変わって明けると、ネオンイエロー、ピンク、ブルーの
3色の羽根が彩る長袖トップスを羽織った姿に替えたゆきながベッド上に現れ、
ベッドから下りて進むと、花道でいったん立ち止まってから前盆へと歩み入り、音楽を渡る。

ベッド前半、腰をゆっくりと下ろしてベッド着の前を開くと、身体に巻き付いた黒のひも状トップスを見せつつ
片足交互振り上げや「片ひざ曲げ片足横伸ばし」での手の振りで進めていく。
あお向けに倒れて音楽を渡り、音楽を変えてのベッド後半では、
あお向けでの片足交互振り上げから上体を起こすと、
両ひざ立て、ついで「片ひざつき片足横伸ばし」などで動いてから
「スーパーL」や「横開き」のポーズを切って見せる。
両ひざ立ての姿勢から「片ひざつき片足横伸ばし」や
「片ひざつき片足横伸ばし両手差し上げ」などで動いて立ち上がり、
そのまま前盆でベッド着を脱いでの立ち姿で舞い、崩れ落ちるようにして横になったところで暗転。


【4景=沙羅/雪女】
雪山を模したオブジェを上手と下手に置いて、
本舞台上手にて白布髪飾りに白ロングドレス、白グローブを着けた沙羅を先頭に、
輝く飾りがついた淡青色のミニドレス姿のダンサーズ4人が縦列で並び、
フォーメーションを変えながらのクイックな振りを交えたダイナミックな群舞を、本舞台にて舞っていく。
途中で沙羅が移動盆に走り乗ると、移動盆が前進する中、
雪山の陰にセットされていた送風機から風が送られ、
黒髪やドレスをなびかせながらの強いアクセントをつけた振りで演じ進めていく。
沙羅を囲むような形を作って音楽を渡り、音楽が変わると、
本舞台中央奥にて白のモールが襟を飾る淡青色の振袖長襦袢風ベッド着に替え、
移動盆に乗っての静かな立ち姿から、身体をくの字にくねらせるような動きを見せつつ進み出る。

音楽終わりで花道に降り立ち、前盆へと歩み入ると、ベッド着の前を開いて淡紫色の腰布姿を見せつつ
ひざつきに姿勢を下げ、片ひざつきでの座り姿で片足を浮かせて揺り動かしてから
上体反らしでの片手差し上げを経て、ゆっくりと上体を起こすと音楽を渡る。
音楽が変わってのベッド後半では、「片ひざつき片ひざ立て」の姿勢に起き上がり、
「片ひざつき片足前伸ばしでの上体反らし」のポーズを決めて立ち上がる。
ゆっくりと片手を差し伸ばす振りの後、移動盆に乗ると、後ろ立ち姿でベッド着を下ろし、
振り向いて両手で顔前に掲げてからゆっくりと下ろしていく“沙羅ベーター”の動きを見せてから
ベッド着を下に落とした後、両手を頭の横に当てての上体反らしから、片手を差し上げていく形を作る。
ついで向き直って片手を横に広げてから、両手を横から前へ差し出しつつ、銀幕の後ろへと姿を消していく。


【中休憩】
中休憩映像は、大型新人のデビューも控える「百物語 第二期」の出演者紹介から。

   ■織田真子/プロフィール+宣材写真
   ■雅麗華/プロフィール+宣材写真
   ■熊野あゆ/2019年4月公演「TO -Time is Over- 2nd」1景「ブラックジャック」
   ■桜庭うれあ/2019年2-3月公演「Dream on」1景“鼓笛隊”
   ■前田のの/2019年2-3月公演「Dream on」2景“なごり雪”
   ■清水愛/2018年11-12月公演「TEARS」4景「ロミオとジュリエット」
   ■沙羅/2019年5-6月公演「EARTH BEAT 2019 RISING 2nd」1景「天の岩戸開き 古代日本」
   ■南まゆ/2019年5-6月公演「EARTH BEAT 2019 RISING 2nd」8景「ヴェネツィア・カーニバル イタリア」

 続いてすっかり恒例となった各景担当“踊り子衆”のナレーションによる「演目紹介」。一部に、個性際立つ文章で笑わせてくれる景も。っていう。


【5景=雅麗華/妖狐】
白の曲線髪飾りを着け、白のフリンジつき振袖お引きずりに
白モール飾りがついた帯を締めた雅がセンターに立ち、
その後ろに白のキツネ耳をつけた白ウィッグに白着物、白スカート姿の4人が囲み、
左右からかざされた白大羽根扇子で雅の身を隠したところからスタート。
4匹の白ギツネに囲まれながらのゆったりとした群舞を本舞台にて披露。
音楽が変わると4匹が下手袖へと引き、
本舞台中央にて赤花が咲く、輝く襟がついた素通し振袖長襦袢に替えると、
大羽根扇子2本を鮮やかに扱いながら本舞台上手、中央、下手へと大きく舞ってから、
下手袖に大羽根扇子を置いて帯を解き、本舞台中央にて音楽を渡る。
音楽が変わると、セパレートトップとセパレートロングアンダーを見せつつ、前盆へと駆け入る。

ベッドでは銀扇子を開いて扱いつつの立ち姿での舞から、
腰を下ろしての片ひざ立てや両ひざ立ちで激しく動き、
「片ひざつき片足前伸ばしでの上体反らし」から立ち上がると、
再び扇子を開いての立ち舞であでやかに扇子を扱いつつ、一気に移動盆に駆け乗り、
扇子を回しながらの「レイバック」を決め、さらに大きく扇子を回しながら舞い進め、
振り向いて扇子を閉じて口にくわえると、立ち姿を決めて銀幕の向こうへと消えていく。


【6景=鈴香音色/濡れ女】
銀幕が開くと、ショッキングピンクのビキニトップにパレオを着けた鈴香と、
同じくビキニトップにパレオの西園寺と中条が、サーフボードを小脇に抱えた姿で登場。
本舞台奥にボードを立てると、パレオを取って振り回し、
自ら手拍子を打ちながらのトリオダンスを楽しく舞っていく。
音楽が変わると、鈴香が移動盆にサーフボードを置いて、腹ばいで進み出す。
やがて立ち上がると、下手袖から水鉄砲を持ち出した西園寺と中条が、鈴香目掛けて水を発射、
“水もしたたる女”に仕立てた後、今度は本舞台下手から客席に向けても、
霧状に噴出する“バズーカタイプ”などで水をまき散らしていくオマケも
(このため本舞台下手前ツラに「水かかり注意」の断り書きが貼られている)。
2人が下手へと引くと、花道まで進んだ鈴香が、
花道かぶり席の観客と“エア水掛けごっこ”で楽しんだ後、花道先端での立ち姿で音楽終わりを迎える。

波音が響く中、照明が夕陽色に変わると前盆へと入り、立ち姿でビキニアンダーを外してから腰を下ろした後、
片ひざを軽く曲げ立てた座り姿から「片ひざつき片足振り上げ」のポーズを切って見せる。
ついで両ひざ立ちでビキニトップを外すと、ビキニを花道に放り投げ、
ゆっくり四つん這いに伏せてから身体を返すと、
身体を横に流した姿勢から「横開き」のポーズを決めて立ち上がる。
一礼の後、ゆっくりと振り向きつつ花道を歩き戻り、ラストは本舞台の銀幕前での立ち姿で締めくくる。


【7景=赤西 涼/かざぐるま】
ゆっくり照明が上がると、たくさんの赤の風車が立ち並ぶ中、
赤地に黒模様の着物に赤のしごきを締めた赤西が、白いおくるみを抱いて立つ光景が浮かび上がる。
子どもをあやすように動かす手を止め、布を離すと、風に吹かれて無数の紙吹雪が放たれて舞い散っていく。
その中で立ち尽くし、やがて振り向くと着物をはだけてお乳をあげるような仕草や、
周りに語りかけるような振りを見せる。
そして急に表情を凍らせると、風車の1本を踏み倒しながら自らも身体を傾け、
それをもう1本繰り返した後、本舞台前方へと進み出る。
そこで立ち止まると、胸を両手で押さえたり、子どもをかき抱くような振りを見せたりした後、
両手を差し出して何かを語り掛けると、いったん風車の中へと戻っていく。
音楽を渡り、しごきを解いて着物を脱ぎ、白長襦袢風ベッド着を両肩脱ぎにした姿に替えると、
しっとり舞いつつ本舞台中央から花道へと歩み出て、
子どもの手を引き、腰を落として語り掛けるような仕草を見せた後、前盆へと歩み入る。

ベッド前半、立ち姿からひざつきに姿勢を下げ、両手をあおぐように動かしてから
「片ひざつき片足横伸ばし」での両手の振りから、両ひざ立ちで両手を合わせ上げた後、
上体を反らし、あお向けに寝て音楽を渡る。
音楽が変わってのベッド後半では、両手を開いて両足を振り上げる形から、ゆっくり上体を起こすと、
両ひざ立ちに起き上がり、両手を開いてゆったりと動きつつ立ち上がる。
花道を歩み戻ってから移動盆に乗ると、置かれていた白のおくるみを抱き上げ、
慈しむように頬を寄せる仕草を見せると、両腕に抱いて振り向き、
ゆっくりと歩み去る後ろ姿が暗転の中へと消えていく。


【8景=真白希実/ゴースト】
本舞台奥に3枚の薄長布が上方から垂らされ、シルエットで真白とダンサーズ2人の女性の姿が浮かぶ。
そしてその前に、いすに座った黒シルクハットをかぶり、
シルキーなシャツにネクタイ、吊りパンツを履いてステッキを手にした沙羅とダンサーズ2人が座る。
布陰から、白布髪飾りを着け、輝く飾りがトップスを飾る淡青色ロングドレスに白薄布を両腕に掛けた真白と、
同様のピンク、ブルーのダンサーズ2人が歩み出ると、
男性役のシルクハットやステッキを動かして、自らの存在を知らせていく。
女性の存在に気づいた男性役が、“見えない存在”の女性とともにエレガントなペアダンスを舞っていく。
再び薄長布の後ろに入った女性3人のシルエットで伸びる手に、男性役が手を添えて音楽終わりを迎え、
音楽が変わると、男性役3人がいすを引きながら、女性との時間を振り返るように下手袖へと引き、
代わってシルバーベルト飾りがついた白モンロードレスに、
紺の薄長布を後ろ手に渡した姿に替えた真白が歩み出て、
移動盆に乗って両手を広げての立ち姿を見せつつ進んだ後、
途中で移動盆から下りると、前盆へと速歩で入る。

ベッド前半、長布を広げつつの立ち姿からひざつきに姿勢を下げて長布を置くと
「片ひざ曲げ片足横伸ばし」の座り姿で片手を差し上げて音楽を渡る。
音楽が変わると、両ひざ立ちでベッド着の前を開き、腰をついての両足振り上げまどで動くと、
腰をついて両足を開いた上体反らしから
「片ひざつき片手差し上げ」や「片ひざつき片足振り上げ」のポーズを切り、
ついで長布を手にして差し上げながらの「片ひざつき片ひざ立て上体反らし」のポーズを決めて見せる。
そして両手に渡した長布を大きく振って回した後、「片ひざ曲げ片足横伸ばし」の座り姿で音楽を渡り、
音楽が変わってのベッド後半では、上体を後傾させての両足広げ動かしや、
片足振り上げから身体を横に流した姿勢で動き、長布を後ろ手に渡した形で立ち上がり、一礼。
移動盆に乗ると、長布を広げて扱いつつ、振り向き、後ろ立ち姿や振り返っての立ち姿で長布を上げ、
身体をくの字に曲げて片手を差し上げた形を作った後、
長布を差し上げ、片手を前へと伸ばした立ち姿で銀幕の陰へと姿を消していく。


【フィナーレ/百物語】
銀幕が開くと、薄闇の中、白ロングドレスに紫布を肩から掛けた姿で、
ロウソクの形をした明かりをともした10人が浮かび上がる。
ゆっくりと動き出すと、一人ずつ前に歩み出てロウソク状の明かりを吹き消していき、
鍵状に並んだ9人の前を抜けて沙羅が上手から下手へと動いて明かりを吹き消すと、
下手袖から本舞台奥へと雅が歩き出し、10人に囲まれるような形を作ってから、
花道先端まで出て明かりを吹き消すと、場内も暗転。
音楽が変わって明けると、黒布髪飾りを着けて黒の着物風ロングドレスにフリンジつき長着を羽織った姿の
真白が加わり、頭からすっぽりと薄布ベールをかぶった11人とともに
アクティブな振りを交えたダイナミックな群舞を舞い進めていく。
メンバー紹介のMCは赤西が務め、呼び込みでセンターに出るとともにベールを外して顔を見せていき、
12人でフォーメーションを組んでから横列に展開すると、大きく足を蹴り上げて振り向き、
上方を見上げた姿勢で音楽が突然切れるように終わって暗転で締めくくるという異例のエンディングを迎える。


(敬称略・観劇日:2019(令和1)年7月21日(日))
 梅雨時の公演は毎年雨に泣かされる。今公演もご多分に漏れず、週末ごとに雨に見舞われてきた。それでも昨日までで通算「大入り」5回はあっぱれと言えよう。最後まで梅雨も明けず、すっきりとしない空模様のまま迎えた楽日は土曜日。ほぼ満席で、立ち見客も並ぶ賑わいとなった3回目5景からラストまで観劇。


<楽日じゃんけん大会>
 恒例の「楽日じゃんけん大会」は、すっかりおなじみとなった“じゃんけんマスターM氏”が、いつものように紙袋に賞品を詰めて登場。法則性があるかと思えば、連続の出目で裏切り、場内をなぎ倒していく。

   ■無料招待券×2名
     「チ」→「チ」→「チ」→「グ」→★1名決定
     直前の敗者4人復活→「チ」→3名直接対決→★1名決定

   ■公演ポスター(サイン入り)×1名
     「パ」→「グ」→「グ」→★1名決定

   ■1景・有沢さんから「ブロマイド(サイン入り)」×1名
     「グ」→「チ」→「グ」→★1名決定

   ■2景・木葉さんから「サイン入り写真+野球帽」×1名
     「チ」→「グ」→「グ」→「グ」→全滅
     直前の敗者復活→「チ」→★1名決定

   ■3景・香山さんから「ブレスレット(サイン入り)」×1名
     「グ」→「チ」→「パ」→3名直接対決→★1名決定

   ■4景・星崎さんから「クエン酸+ブロマイド(サイン入り)」×1名
     「グ」→「チ」→「チ」→3名直接対決→★1名決定

   ■5景・川菜さんから「ベッドで着けている手袋」×1名
     「パ」→「グ」→「グ」→「チ」→2名直接対決→★1名決定

   ■6景・空さんから「役作りのために読んだ文庫本『オセロー』」×1名
     「グ」→「チ」→「パ」→3名直接対決→★1名決定

   ■7景・川上さんから「デオドラント(サイン入り)+カンペ」×1名
     「チ」→「チ」→「パ」→2名直接対決→★1名決定


<各景ひとことレビュー>
【1景=有沢りさ/アントニーとクレオパトラ】
群舞での腕を伸ばし上げた時の指先の形や、移動盆での視線の作り方、そこに時折見せる妖しい笑顔など、
抑えた中に深みを感じさせる演じぶりが強く印象に残った。
その頂点が、戻りの移動盆後半で両腕を差し上げて動きを止める立ち姿にあったように思う。
「よくぞ“我慢”してこの構成を…」と感嘆させられたステージングに、心からの拍手を贈りたい。

【2景=木葉ちひろ/じゃじゃ馬ならし】
日を重ねるごとに、どんどん容赦なくなっていく迫真の“夫婦げんか”は、ムチ先の行方にヒヤヒヤするほど。
そこからキス一つでガラリと変えての“ブリブリ系アイドル”への振れ幅を、大いに楽しませていただいた。
ベッドでも落ち着いた作りから、自らの手拍子で盛り上げていく構成は、堂々たるものであった。

【3景=香山 蘭/リチャード3世】
精悍な顔つきとクールな振りで冷酷非道の王を舞う迫力の群舞は、
ダンサーズと真剣勝負で切り結ぶ実に見応えのあるシーンで、息を呑む思いで拝見させていただいた。
さらに悪の権化を詰めていくベッドも、香山流の味付けと舞台力を感じさせる見事なものであった。

【4景=星崎琴音/十二夜】
穏やかな表情で気品を漂わせながらエレガントに舞う舞踏会でのツインダンスは、
落ち着いて拝見出来る星崎の安定感が生かされていたように思う。
行きや帰りの移動盆でのゆったりとした大きな動きや、ベッドでの感情表現を乗せた柔らかい振りなど、
中トリとして映える若手の中核的存在として、ますますその力を付けつつあるように感じられた舞台であった。

【5景=川菜ひかる/マクベス】
一癖も二癖もありそうな手下2人を連れた“魔女”の群舞から、
ぐっと雰囲気を切り替えてのベッド前半、そして再び勢いのあるベッド後半から立ち上がりと、
緩急とコントラストをつけたステージで楽しませていただいた。
ポーズを切りながら手拍子を煽るべく、差し上げた手で頭を「ポンポン」と叩いてみせる仕草が、
なぜかとても印象に残った。

【6景=空まこと/オセロー】
まるでスローモーション映像を見るかのように、たゆたうベールの中で、
時に激しく、時に静かに幽玄の世界で舞う、死したデズデモーナ。
その儚さと清らかさを漂わせる舞姿を、しばし吸い込まれるような思いで見詰め続けるひとときであった。

【7景=川上奈々美/お気に召すまま】
川上の公演では恒例となった「20日間100回の生歌唱」を見事に完遂。
加えて今回は、ベッドでの表現で一段深いものを追求しようと、
演技とともに自らももがきながらのステージであったことが感じられ、
年一回であるが故に、その機会を最大限に生かそうという思いの丈を見た20日間であった。


<楽日あいさつ>
 “在庫一掃”とばかりに“媚薬”のラメが客席に大量に降り注いで盛り上がりも最高潮に達した最終回フィナーレのオペラ幕が下ると、拍手は“督促手拍子”に。ややあって再びオペラ幕が上がると、川上がハンドマイクを握って「楽日あいさつ」MCを務める。

【川上奈々美】
「『Lovers 2nd』千秋楽、ありがとうございました。
 それでは楽日最後なので、1景から感想を一言頂きたいと思います。」

【有沢りさ】
「1景『アントニーとクレオパトラ』の有沢りさです。
 何年かぶりに行きも帰りも移動盆だったのが、うれしかったです。20日間どうもありがとうございました。」

【木葉ちひろ】
「2景を担当しました木葉ちひろです。
 生まれてから出来なかった後転が今回出来るようになって、とてもうれしかったです。
 次は8月の頭に東洋ショーに乗ります。よろしくお願いします。ありがとうございました。」

【香山 蘭】
「3景を担当しました香山蘭です。20日間どうもありがとうございました。
 今回はリチャード三世という悪い人、初めての悪い役だったので難しかったんですけど、
 ダンサーさんたちと踊れる景に密かに夢を抱いていたので、今回実現出来てとてもうれしかったです。
 どうもありがとうございました。」

【星崎琴音】
「4景を担当しました星崎琴音です。
 今週もとっても楽しかったです。『大入り』も毎週末頂き、本当にありがとうございました。
 詳しくはブログに書きたいと思いますので読んでください。ありがとうございました。」

【川菜ひかる】
「5景を担当しました川菜ひかるです。
 楽しかったです。詳しくはブログには書きませんが(場内笑)、どこかで書くので探してください。
 8頭は新宿ニューアートに乗りますので、みなさまお待ちしております。ありがとうございます。」

【空まこと】
「6景の空まことです。
 デビュー15年目、まだまだ成長期。頑張ります。どうもありがとうございました。」

【川上奈々美】
「7景を担当しました川上奈々美です。ありがとうございます。
 すごく新しいベッドに今回挑戦したんですけれども、すごくいい挑戦になりました。
 もっとやりたいなって思いました。
 本当に今回の公演は雨だらけだったんですけど、20日間ほとんど雨だったんですけど、
 重い体を起こしてここに来てくれて、本当にみなさんありがとうございました。」


 そして川上の音頭で「一本締め」…ではなく「三本締め」。そして共演者に促されるようにして川上を先頭にアンコールウォークに臨み、本舞台に戻ると珍しい「三方礼」。大きな拍手と手拍子の中、6回目の「大入り」で有終の美を飾り、「Lovers」は40日間の全公演を幕の内に納めていったのだった。


(敬称略・観劇日:2019(令和1)年7月20日(土))

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