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昨年4月、会計検査院でも官民ファンド全般の運営状況の報告をしている。官民ファンド運営法人16法人に対して行われた政府出資等の額は8000億円程度だ。'12〜'16年のバランスシートが掲載されている13法人について見ると、赤字を垂れ流し続ける産業革新投資機構ほどではないが、11法人について出資金が欠けている状態だ。
しかし、ひとたび官民ファンドができると、役人にとっては恰好の天下り先になるため、なかなか廃止されない。例えば、産業革新投資機構についても、前身の産業革新機構を時限措置としていたのに、看板掛け替えで経産官僚が機構を温存し続けたい思いが見え見えだ。
最初から官民ファンドが失敗すると分かっていた人間からしたら、こうした無理筋に連なる官僚も民間人も、「スケベ心」満載の存在にしか見えない。
政策としての「官民ファンド」を、国際的な視野で考えてみよう。官民ファンドの前提には、官で産業を育成する「産業政策」があるが、それに対応する英語が見つからない。industrial policy という人もいるが、ほとんどその前に Japanese と付ける必要がある。つまり、日本独特のもので、諸外国で同様の例を探すことは困難だ。
海外の経済政策の専門家たちに言わせてみれば、そもそも立場上、政府が育成すべきターゲット産業を見つけることなどできるわけがない。日本の産業政策は政治家・役人への利益誘導ではないかともいぶかしんでいる。
以上のことを踏まえ、改めて大原則を確認すると、官が行うべき仕事は、民ができないものに限る。その中でも損失が発生する確率が低いもの、つまり安全なものに限定される。リスクは民間のほうが取りやすいので、巨額の損失リスクがある投資に官が手を出すべきではない。餅は餅屋、自分に向いた仕事に専念したほうが、官民どちらも幸せになれるだろう。

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