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ロシアとイランが合同海上演習へ 米「有志連合」構想に対抗か

2019.7.31 09:59

 【カイロ=佐藤貴生】米・イランの軍事的緊張が高まるホルムズ海峡周辺で、ロシアとイランが合同で海上軍事演習を行う方針を打ち出した。トランプ米政権が進める同海峡周辺などでのタンカー護衛のための有志連合構想に対抗する狙いもうかがえる。シリア内戦を通じてイランやトルコと関係を強化したロシアは、両国が抱える個別の問題でも結びつきを深め、中東における親露の橋頭堡(きょうとうほ)を固める構えとみられる。
 イランのメディアなどによると、同国海軍の司令官は29日、ホルムズ海峡やペルシャ湾、パキスタン沿岸などの海上で演習を行うことでロシア軍と合意したと述べた。ロシア軍は艦隊を派遣する計画もあるという。
 司令官は「今年末までに行う」と述べており、遅くともイランの暦で年末に当たる来年3月までに行われる見通しだ。海軍を中心にロシアと関係を強化する協定に署名したとも述べた。
 米・イランの緊張が高まる中、ロシアは一貫してイラン寄りの姿勢を維持している。米政権が再開した制裁への抵触を恐れる欧州企業がイランとの経済取引から撤収する中、ロシアは欧州に代わってイランと取引する用意があると表明。米ドル決済を避けるための通貨協定についてイラン側と協議しているとの観測も出た。
 ロシアとイランは、シリア内戦でともにアサド政権の後ろ盾となり、反体制派武装勢力の掃討で共同歩調を取ってきた。ロシアは、トランプ米政権が軍事、経済両面でイランへの圧力を強めていることを好機ととらえ、イランとの二国間関係をさらに強化する方針とみられる。
 一方、シリア内戦で国連とは別の和平協議の枠組みを設けるなど、ロシアやイランと協力してきたトルコは7月、露防空システム「S400」の導入を始めた。トルコも対米関係が思わしくないという共通点がある。
 ロシアによるイラン、トルコとの協力深化は、シリア内戦をへて新たな段階に入りつつあるようだ。

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