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講演会は大盛況!前川喜平・前文科省事務次官曰く「日本会議は害虫の巣」だって
「申し訳ございません。もう満員札止めでございます。4時から並んだ方も大勢いらっしゃって、578人しか入れないもので……。用意したお詫びの紙もなくなっちゃって……」
まだ開場前、しかも雨だというのに、東京・杉並区の「セシオン杉並」には多くの人だかり。前売り券はなく先着順のため、“札止め”と言っているにもかかわらず、夜7時の開演に合わせて、会場に人が増え続ける。なかには「区職労」なんて幟まであって、メーデーの日比谷公園と見紛うよう。
何ごとかと思えば、文部科学省の前事務次官・前川喜平氏(63)の講演会である――。
――4月3日は福島県南相馬市で講演し、8日は因縁の名古屋、14日は北九州市と下関市のダブルヘッダーを経て、17日に東京・杉並区にやって来た前川氏。大人気である。講演のテーマは「憲法とわたし」。まずは主催の「前川喜平さん講演会実行委員会」からの挨拶というかアジテーションである。
大変天候の悪い中、多数お集まりいただきまして本当にありがとうございます。(中略)みなさんご存知のように、戦後70年間続いた平和憲法、あの、たくさんの犠牲者の後に作られた憲法が、いよいよ改悪の危機に瀕しています。安倍政権のいま行っている様々な問題は、前川さんがかつて国会でお話ししたように、「総理のご意向」ということで「行政が歪められた」という発言で明らかとなっています……(後略)。
私の名前と顔は忘れて
――この後、“レディかかあ”とかいう、見るからに“左巻き”の政治ネタ漫談を経て、ようやく前川氏の登場である。壇上に上がるや、額に左手を当てて客の入りを確認するような仕草。「ハハハ」と余裕の笑い声が、マイクを通して伝わる。……慣れている。
いやあ、どうも、多数お集まりいただきまして、ありがとうございます。えー、皆様にお願いがございます。あと1年経ちましたら、私の顔と名前を忘れていただきたい、と。もう名前と顔が売れて困っております。私は芸能人でも政治家でもございませんので、あまり売れたくないんでございます。ただ、私、道を歩いたり電車乗ったりして、声を掛けられることが最近多くなって、ありがたいけど、“ありがたなんとか”のところもあるんです。みなさん声を掛けてくださる方は、「頑張ってね」とか「応援してるよ」とか言われても、私は何を頑張ればいいのか、何を応援されているのか、よくわからなくて、それがちょっと面はゆい気分でもあるんです(中略)。
まあ私の場合は、顔と名前が売れてもプラスの意味で売れているのでいいんですけど、そう考えると、やっぱり佐川(宣寿)さん(編集部註:森友問題に問われた前国税庁長官)と柳瀬(唯夫)さん(同:加計問題に問われた経済産業審議官)は可哀想だなと。あんなに売れちゃって、もうひとり福田(淳一)さん(同:セクハラ財務事務次官)というのが加わりましたけど……。同じ公務員だった者として、気の毒に思っているんです。あの人たちは“悪い”んじゃないんです、“弱い”んです。……福田さんはちょっと別かもしれないなあ(笑い)。
――つかみはオッケーだ。2時間近くに及ぶ講演、気になるところを抜粋してみよう。
憲法とわたし
公務員になる時には宣誓をするわけです。誓いの言葉には、憲法を遵守するということを必ず言います。(中略)これは憲法99条に、〈天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ〉ということになっていますから、それに基づいて「憲法を守ります」と誓わなければいけないわけです。(中略)私が見ますところ、天皇陛下は一所懸命に守っていると思われますが、国務大臣、国会議員となると怪しいですね。(中略)
さらに公務員については、憲法15条がございます。〈公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である〉とあります。その2項では〈すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない〉ともあります。〈全体の奉仕者である〉とだけ書いておけばいいと思うんですが、わざわざ〈一部の奉仕者ではない〉と書いてある。これはやはり、「しっかり見張っていないと、すぐに一部の奉仕者になるぞ」と。その危険があるから、〈一部の奉仕者ではない〉とわざわざ書いた。わざわざ書いたにもかかわらず、そういうことがいま起こっているというわけです。
――話はうまいし、わかりやすい。「なるほど」とも思わせるわけである。それだけに、文科省OBという一部の者たちの天下りに関与した前川氏が、停職相当の処分発表前に辞任したことは残念でならない。
公務員であっても一人の人間ですから、憲法13条〈すべて国民は、個人として尊重される〉わけです。(中略)したがって、精神的自由、思想良心の自由、表現の自由という大事な自由を持っているわけですが、公務員の場合は厳しく制約されています。政治活動に関しては非常に厳しく制限されていて(中略)、日本の公務員は制限がきつすぎると思っていました。
SEALDsの国会デモに参加
自分の本来の政治的意思と言いますか、本音を発表、公に言えないというのは、非常にフラストレーションが溜まるものでして、それで私も2015年9月18日、安保法制が通ってしまうという夜に――その時、私はまだ次官にはなっていなくて、文部科学審議官という事務方ナンバー2という、ひょっとすると次官になれるかもしれないというポストでした――、やっぱり自分個人として国民としての意見を表面するのは当然の権利なんだから、権利を行使してこようと思って、仕事が終わった後、雨が降ってましたんで傘を差して、国会正門前までトコトコと歩いて行きましてね、SEALDsの若者の近くまで寄って行って、「憲法守れ!」「安倍は辞めろ!」とかやってたんです。
「集団的自衛権はいらない!」とか、この極めて散文的な文章を、ラップのリズムに乗せるという才能に、私は敬服しました。「♪集団的自衛権はいらない」(場内拍手)。どうも、これはなかなか、ノッていくなという感じがしましたね。(中略)なんか私が、毎晩毎晩、行っていたかの様に思われているかもしれませんが、あれ1回きりです。毎晩行っていたら、きっと見つかっていたと思います。それで見つかりもせず、翌年にはめでたく事務次官になっちゃった。
――めでたく文科相官僚トップの次官となって、話は学校教育へと移る。
学校というのは元々、非常に画一性を持っていて、これは明治期に確立されています。明治18年に内閣制度ができて、森有礼(もり・ありのり)という人が初代文部大臣になり、そこで小学校令、中学校令、師範学校令、帝国大学令といった、いろいろな学校令を出しました。
森有礼が導入したものの中に、兵式体操というものがあります。兵隊がやる体操を学校でもやるということです。学校の制度というのは軍隊の制度と似ているわけです。学級編成は部隊編成みたいなもので、ランドセルは歩兵が背負っている背嚢(中略)、詰め襟のガクランは陸軍の軍服ですし、セーラー服は水平ですから海軍の兵隊の服装、運動会は野戦演習、遠足は行軍ですからね。そうやって軍隊に行ってもやっていける身体に鍛えるというわけです。
運動会に行くと一糸乱れぬ入場行進なんかあるわけですが、あれは明らかに軍列行進ですね。(中略)「全隊止まれ!」と言って止まるわけですが、“隊”は“体”でなく隊列の“隊”です。明らかに軍事訓練を学校にそのまま持ってきているわけです。学校というのは、一人一人を違う存在として見ずにマスで見る。塊で見る、集団で見る、集団の一部なんだ、という見方をする部分が非常に色濃く残っているわけです。これが憲法13条でいうところの〈個人として尊重される〉ということと相矛盾するものが、学校風土の中にまだ残っていると言えると私は思います。
――なんだか、こういう話、かつて聞いたことがあるような……。ああそうだ、日教組に染まった教師から受けた、赤い赤い社会科の授業ではないか。
日本会議は害虫の巣
戦前は教育勅語というものがあって、1890年、明治23年に、明治天皇の侍講だった元田永孚(もとだ・ながざね)という人が中心になって、天皇を中心とする日本人の精神の統合のための教えが必要だということで作ったものです。教育勅語が戦前の日本人の精神を支配していた。
これは一人一人の自由な精神の開発というものを押さえ込む、ひとつの型にはめてしまう強力な武器になったわけであります。人間の自由を殺す武器です。人間の命は殺さないかもしれないけれど、命と同じくらい大事な自由、人間の主体性というものを殺してしまう武器としてフル活用されたのが、教育勅語だと思います。(中略)
それがいま「教育勅語はいいことが書いてある」とか「学校で使ってもいい」というようなことを言い出す人が出てきて非常に危ないと思っています。
――ついに出るかと思いきや、森友問題は不発。どころか、前川氏、教育勅語を諳んじてみせるのである。
「朕惟フニ我カ皇祖皇宗國ヲ肇ムルコト……一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」。勉強していると、覚えてしまうんですよ(笑い)。批判するためには勉強しなければなりませんから。(中略)
文部省が1937年に発行した『国体の本義』の中に、我が国は一大家族国家であるということが出て来ます。国民はすべて天皇の子供である、と。日本という国は大きな血の繋がった家族で、大きな家族のお父様が天皇陛下であり、その1単位1単位が小さい家族の中の天皇がお父さん。(中略)大きな家族のなかに小さな家族がある、家族というのは国家の単位であるとは、まさに自民党の改憲案の中に出てきます。教育勅語が示す国体思想が反映していると私は見ております。
この国体思想的なもの、「血が繋がった共同体こそがわが日本民族である」という考え方は、根強く残っています。中曽根(康弘)さん(編集部註:前川氏の妹の義父に当たる)なんかはハッキリとそう言っています。「日本という国は契約国家ではない、自然国家である」と。
これは立憲主義を否定するような言い方です。個人がいて社会ができて、憲法があって国家ができるという順番ではなく、日本という国ははじめから国家があるんだと。
こういう国家観を持っている人は、実はいまもたくさんいます。私はこれは、戦争に負けた時に、過去の間違った考え方を100%、キチンと清算しなかったからだと思うんです。徹底的な害虫駆除をしなかった。残っちゃった害虫は、しばらくは見えないところに潜んでいたと思うんです。それがちょっとずつゾロゾロッと出てくると、その度に叩いてたんでしょうけれど、叩ききれないほど出てきちゃった。
どうもそれが、あるところで増殖している。巣があってですね、日本会議とか(会場内から拍手)、最近だと日本青年会議所ですよ。青年会議所って昔はもっとマトモな団体だったんだけど、池田佳隆さん(衆議院議員)って、私が名古屋の中学校での授業を問題にして、文部科学省に圧力かけた政治家で、この人は青年会議所の会頭だった人。あの人あたりからおかしくなってきていますね。
そういう日本会議とか青年会議所が、害虫が増殖する巣になっている。しかも害虫の数が多いだけでなく、図体が肥大化してきて、大きな害虫があっちこっちから出てきているというのがいまの状況じゃないかと思うんです。これは明日あたり、産経新聞に相当言われそうな気がする(笑い)。「日本会議をゴキブリ扱いしたぞ」なんて相当言われそうですけど、構いませんよ私は。
――日本会議や青年会議所の人が聞いたら怒るでしょうな。
天皇を中心とする国家というものに忠誠を尽くす美しさを強調する倫理は、戦後否定されたわけです。何よりも大事なのは個人であって、個人の尊厳を上回るような国家の価値などはないと。国家とは一人一人の人間を守るためにあるのであって、国家のために身を捨てることを要求される理屈などはないんだ、という価値の逆転があったはずなんですけれど、そんな高村光太郎のような内なる精神の倫理の崩壊を経験しなかった人がいるわけですね。
その中に岸信介なんて人もいたんですね。戦後、教育勅語、修身、道徳を行う教科を復活させようという動きは何度もあった。実際に週1回の「道徳の時間」を始めたのは1958年、岸内閣の時です。それを「教科」にしたのが安倍内閣です。お祖父さんの始めたことを完成させたと言ってもいい。
22世紀に日本はない?
歴史を学ぶことは重要だと思います。平和を維持するために必要な学びの中でも、過去の歴史を学ぶことは非常に大事だと思います。歴史は繰り返すという言葉もあります。私はいまの状況は、1920年代から30年代にさしかかる境目みたいなところにあるような気がしてならない。下手をすると、このままなにもしないでいると、もう一度1930年代の経験をすることになりかねないと思うんです。(中略)
日本国憲法の手本となったのはワイマール憲法です。最も先進的、最も民主的と言われた憲法を持っていたドイツ国民が、民主政治の中からヒトラーという独裁者を生んでしまった。民主的な憲法が、全権委任法という反憲法的な法律を許してしまったということは、ドイツ国民だけの歴史ではないんです。人類が経験した歴史であって、この教訓は全ての国の国民が学ばなければならないし、特に日本人は学ぶ必要があると思います。実際、「ヒトラーの手口に学べ」と言う人もいるわけですから。
――まるで安倍首相はヒトラーになると言わんばかりである。
そういう意味で、憲法改正に関しましては、まずは、いまの憲法を学ぶということをしないと憲法改正の議論をすべきではない。じゃあいまの若者たちが憲法を学んでいるかといったら、それが覚束ないわけです。まず憲法改正を言う前に、いまの憲法を学ぶことが大事だと思います。学ばない人たちを相手にして、「いいんじゃない」って感じで改憲をしてしまうのは無責任だと思います。それこそナチスの手口に学んだような改憲は、許すべきではない。9条に関しましては、2014年の閣議決定そのものが無効と思っていますし、いまの憲法の下で集団的自衛権を認めるなんてやってはいけないことだと思っています。(中略)
さらに自民党の改憲草案はもっと恐ろしい。これは人権規定を公益とか公の秩序という名目でいくらでも制限できるようになっています、自営のための実力組織という自衛隊の性格を根本から変えて、アメリカと同じような軍隊を持とうということにもなっています。これは非常に危ない。いましっかりと改憲を阻む努力をしないと、22世紀、23世紀に向けてこの社会を我々の子孫に残して置くことができないのではないかと、そんな気がしている次第でございます。
――前川氏の講演はここまでだが、壇上の主催者からは前川氏にデモ参加への感謝の言葉が添えられた。国家公務員を離れ、憲法で禁じられていた政治活動を晴れてスタートさせた前川サンなのであった。
週刊新潮WEB取材班
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雑感
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IOCが警告 「東京、次期五輪開催都市として信頼を失いかねない」http://s.japanese.joins.com/upload/images/2018/04/20180426061933-1.jpg写真拡大2020東京オリンピックとパラリンピックのマスコット(写真=東京オリンピック組織委員会)
国際オリンピック委員会(IOC)は、2020年東京オリンピック組織委員会に対して、山積する問題への答えを出さなければ信頼を失いかねないと警告した。 ロイター通信によると、ジョン・コーツIOC副委員長兼東京オリンピックIOC調整委員長は、24日から2日間にわたり開かれたプロジェクトレビューの後、「東京組織委は各国内オリンピック委員会(NOC)が提起した難しい問題に答えるべきで、そうでなければ次期五輪開催都市としての信頼を失いかねない」と警告した。 特に、IOCはお台場沖の水質や江ノ島近隣地域のオリンピック(五輪)開催期間中の漁業中断などを問題として指摘している。 一方、コーツ氏は韓国で開かれた平昌(ピョンチャン)冬季五輪を非常に成功した大会だと絶賛しつつ、「2020東京夏季オリンピック組織委員会も徹底して大会を準備しなければならない」と組織委を圧迫した。 |
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秘密保護法 マイナンバー 安保法制
日本が自由の方向ではなく
統制に向かっていることは間違いない。
スポーツ選手が 試合の前に 合宿し 生活を節制して 試合に備えるのと同様に
国家も 戦争を前に統制に向かう。
世界は 統制に向かっている。
戦時体制 準戦時体制 等という言葉が踊る
リーマンの後始末
中央銀行バブルの出口がないことは 最初からわかっていたのだろう。
いけるところまで 行って 最後はちゃぶ台かえし 戦争 とシナリオ
プランA プランB は決まっていたように見える。
バブルも戦争も 西欧社会の得意技だ |
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http://haradatakeo.com/?p=60502
2015年11月01日 前略 安倍晋三様 貴職の極近くにいらっしゃり、かつ真に心ある方々よりお力添えを得て今年(2015 年)1月2日に都内にて40分ほど直接お目にかかってお話をさせて頂いてから、早いも ので10カ月余の月日が経ちました。あの御面会は事柄の性質上、いわゆる「総理日 程」には一切記載されていませんが、その際に交わさせて頂いた言葉の一つ一つを小 生は今でもよく覚えております。 あの時、小生が注意深く言葉を選びながらお伝えしようと試みたことはただ一つでし た。 「アベノミクスが真に救国のためのプログラムとなるためには、これまで造られてき たあらゆる利権の網の目を乗り越えて、イノヴェーションを推し進めるものでなけれ ばならない。そしてそのためのブレイクスルーは東京電力福島第一原子力発電所にお いて依然として続いている未曽有の事態に対して、総理大臣自らが陣頭指揮をとり、 真正面から対処することによって初めて得ることができる」 そして私はあの時、そうした方向へと貴職が舵を切られるのであれば唯一無二の武器 となるべき我が国の草の根レヴェルから始まったイノヴェーションを御説明致しまし た。すると貴職はこう述べられたのです。 「これ、本当かい?本当に実現するならばすごいことだね。ウチの事務所には経済産 業省OBが公設秘書として勤めているから。彼にきっちりとこのことは伝えておくよ」 総理、覚えていらっしゃいますか? しかし、その後、これまでのところ全く何も、そう「全くもって何も」政府はこの技 術(具体的にはトリチウム汚染水を分解することができる世界でただ一つの技術なわ けですが)について支援しようとはしてきませんでした。この問題に精通しているは ずのいわゆる政府高官たちが何もしらないわけではないのです。むしろそのほぼ全員 が政も官も全て、「最後に問題解決をするにはこの技術を投入するしかない」という ことを知っています。ところが上からの指示が無いため、一切動かないのです。 ちなみに申し上げるならば、この技術についてはあの会談の当初、検証、すなわち再 現性の確認という意味で未だ問題があったことは事実です。また、(技術的な話に なってしまい恐縮ですが)厳密な管理下におかれるべきトリチウム水での実験は行っ ておらず、その同位体である重水による実験のみが成功裏に終了していたのでした。 その後、開発者たちは我が国でも有数の最高学府に付属する研究施設とのコラボレー ションを完全に自力で実現し、ついには「純粋なトリチウム水を65パーセント減容化 すること」にまで成功しました。「100パーセントではないのか?」と言われるかも しれませんが、科学者の皆様は全員知っているとおり、そもそも「65パーセント減容 化」であっても人類史上初の出来事なのです。このことが如何に強烈なインパクトを グローバル社会全体との関係で持つのかは、縁あって小生がお世話になることになっ た我が国有数の検証機関である公益財団法人の理事長様が先般述べられていました。 何かと閉鎖的な我が国アカデミズムや産業界のみならず、全世界の名だたる検証機関 にネットワークを持っている御方です。ちなみにこの理事長様は小生に対してこう おっしゃられていました。 「まずは福島第一原子力発電所から日夜大量に発生しているトリチウム汚染水の処理 のためにこの技術を用いるのが良いだろう。しかし本格的にその広範な応用可能性を 全面開花させたいというのであれば、未だに解くことが出来ていない原子力発電を巡 るバックエンド問題にこの技術を投入するのが良いと考える」 話を元に戻します。―――端的に申し上げるならば、「今のやり方」をもし御続けに なるというのであれば、残念ながら早晩、貴職に対しては“選手交代”という天の声 が降って来ると述べておきたいと思います。その理由は極めて単簡です。御母堂・洋 子様が貴職の出処進退について必ずお伺いを立てるあの御方が、貴職の御仕事ぶりに ついて根本的な疑念を抱き始めているからです。御存じとは思いますが、我が国の天 皇陛下、そして海の向こうの米国の真のリーダーシップとの間に立って「日米同盟」 の根幹を担っている“あの御方”です。 なぜ疑念を抱かれるようになっているのかといえば、その理由は極めて単純です。2 つあります。 1つは余りにも杜撰な「異次元緩和」を日本銀行が貴職の“アベノミクス”の一環と して行われることにより、日本銀行自身のバランス・シートがもはや修復できないほ ど歪んだものになってしまったからです。なぜこのことが米国にとって重要なのかと いえば、余りにもこのバランス・シートが歪んでしまうと、「米国が求める時には何 時如何なる時であろうとも、求められただけの金額のマネーを米国に対して提供す る」という我が国が戦後一貫して“日米同盟”の根幹として維持してきた役割をもは や果たすことが出来なくなるからです。それもそのはず、日本銀行としてマネーを米 国ではなく、我が国政府に対して与え続けているのが異次元緩和なわけですので。 「民間企業」という建前をとっている日本銀行には、この意味での借金に限界が自ず からあります。 したがって米国は徐々に、本来ならば「自分だけに尽くすはずの貯金箱」である我が 国がそう遠くない将来にその機能を果たさなくなくなるのではないかと考えているの です。貴職もご存知のとおり、米国の連邦準備制度理事会(FRB)公開市場委員会 (FOMC)はここに来て政策金利の引き上げを逡巡し続けています。本来ならば、すぐ にでもこの引き上げを行って米国債へとグローバル・マネーを集めたいところなので しょうが、それによって確実に生じるグローバル経済の混乱、とりわけドル建てで大 量の債務を抱えてきたエマージング・マーケットの諸国の経済がそれで一気に崩壊す ることが必至なのです。それに巻き込まれることになる米国の頼みの綱はただ一つ、 「自分だけに尽くすはずの貯金箱」である我が国なわけですが、その肝心の我が国が 満身創痍でその機能を果たせないということであれば政策金利を引き上げることは米 国にとって自爆行為ということになってくるわけです。 総理、ちなみに問題の根源は日本銀行による異次元緩和そのものにあるわけではない のです。問題はその先にあって日本銀行から大量のマネー供給を受けているはずの我 が国の市中銀行たちが一切、民間の資金需要を探し当て、これを育てる中でこのマ ネーをそこに注入していくという、元来の「銀行業務」を行っていない点にあるので す。「中小企業へのマネーの集中的な配分とそれを通じた育成」という課題は、小生 が属しておりますグローバル・ビジネス・リーダーたちの集まりであるB20における 根幹ともいうべきテーマですが、そのことについて我が国を代表する銀行の集まりの トップ・リーダーであった方にお話ししたところ、はっきりとこんなお答えを頂きま した。 「それは君、我が国で言えば信金・信組がやるべき仕事だよ。銀行じゃない。毎日、 毎日、中小企業の現場に通っては社長の親爺さんたちの顔色を窺い、あるいはそこで 会計をやっている女将さんの様子を見て来る。そんな努力を続けない限りは、融資適 格なんていうのは分かりっこないのさ。僕らが若い頃はやっていたけれどもね。しか しそれはもう、銀行の仕事じゃない」 小生は様々な皆様のお力添えを得ながら、我が国のメガバンク、準メガバンク、そし て地方銀行において産業人財の育成、とりわけグローバル人財の育成を広く行ってい ます。そしてそこでまざまざと毎回思い知らされているのが、根本において不可思議 な、「平成バブル崩壊」後の我が国銀行セクターの現場レヴェルでの在り方なので す。受講生である銀行職員の皆さんは、我が国経済の根幹であり、かつ本来ならば銀 行セクターにとって主たるお客様であるべき中小企業のことを全く理解していませ ん。いや、もっといえば自分たちと比べて何と粗野な経済活動をしているのだろうと 唾棄すらしています。「中小企業の親爺たちが密に続けている世界的なイノヴェー ションを見つけて、それに融資をすることによって共に伸びて行こう」などという気 概は微塵も感じられないのです。 なぜならば、そうすることが行員としての「評価基準」に入っていないからです。そ の代りに全くもって意味不明な英語テストで点数を上げることだけを義務付けられて います。なぜそうなのかといえば、「差し当たり売上が立っている海外の銀行をM&A をして連結決算で本邦の本社につなげれば、右肩上がりを演出でき、株価を押し上げ ることができるから」です。そのためにとにもかくにも「グローバルごっこ」が出来 る人財が欲しい、それに応じる行員たちには評価を高くしようという本末転倒な努力 が続けられているのです。 しかし差し当たりは連結決算によって売上を引き上げることが出来るこのやり方が早 晩破綻するのは目に見えています。なぜならば、国際的な資金循環の実態とそれが織 り成して来た世界史そのものについて何ら教育を受けてこなかったのが「平成バブル 崩壊」後の我が国のバンカー(銀行家)たちだからです。実は彼・彼女らは「国際金 融資本」「ロスチャイルド家」といったそこでの基本ワードについてすら何も知らな いのです。それもそのはず、フランスのロスチャイルド家の当主であるアレックス・ ロスチャイルド氏に対し、総理ご自身が何度なくアポイントを申込んでいるにもかか わらず、残念ながら先方より断られ続けている現状に鑑みれば、一般国民レヴェルで こうしたグローバル社会における根幹的なことについて一切知られていないのは当然 のことかもしれません(ちなみにお聞きになられているとは思いますが、同氏が貴職 にお会いにならないのは「時間の無駄だから。何の意味があるのか分からない」とい うことだそうです)。 頼みの綱の市中銀行がこのありさまですから、日本銀行のバランス・シートは歪んだ ままなのです。そしてこの意味で貴職の“アベノミクス”の将来はかなり危機的に なっていると米国の真のリーダーシップは考え始めているのです。それがまず第一点 です。 そして米国が気にしている第二点目は、東京電力福島第一原子力発電所の現状につい てです。端的に申し上げますが、米国が最も注目しているのは世上しばしば語られて いる「二号機」ではないのです。むしろ表向きは“特に問題は無い”かのようにマス メディアでは取り扱われてきた「三号機」こそ、その関心の的なのです。 端的に申し上げましょう。米国はその軍事技術を駆使することで、我が国政府及び東 京電力が全く把握出来ていない「三号機の炉心がメルト・スルーし、どの深さまで地 中に落ちていってしまったのか」を把握し始めています。そしてこれが公表された暁 には、「フクイチ」の問題がこれまでの我が国当局が見せてきた対応のように、徐々 に声を静めて行けばよいような代物ではなく、正に文字どおり「人類全体の存亡にか かわる問題」であるという事実が露呈し、私たち日本人が「なぜこれまでこのことを 隠してきたのか」と万邦の人々から非難囂々となることを米国は今から知っているの です。 ある時から福島第一原子力発電所とその周辺では不可思議な霧が晴れることがなくな りました。その理由も米国は知っています。「二号機」のみならず、「三号機」にお けるこうした決定的な事態の進展とその放置により、地下水だけでは足りず、施設周 辺の大気中にある水分まで反応し始めてしまったということなのです。その結果、ト リチウム汚染水は当初想定をはるかに超え、無尽蔵に産出されてしまっているので す。総理、貴職はこのことを必ずや既に知っているはずです。仮に知っていないのだ とすれば貴職にこの最重要な情報と分析を知らせようとしない官僚集団をすぐさま解 任すべきでしょうし、仮に貴職自身がこれを把握しているにもかかわらず「隠蔽」を 指示しているのだとすれば、国民との関係において決定的な背信行為です。いずれに せよ誠にもって忌むべき事態ですが、小生は貴職に対する最後の望みとしてこの2つ の内、最初の事態であることを辛うじて期待しています。 “アベノミクス”がこのままではもはや成り立たないことは、「三本の矢」としてそ れなりに堅牢な経済・金融・財政政策を打ち出した当初の構想とは大きくかけ離れ、 そのヴァージョン2.0では単なる精神論、政策コンセプトに堕してしまったことから 明らかです。そしてそれに対する不信感が今や全世界との関係で漂っていることは、 いかに「官製相場」を試みたとしても常に外資勢がこれを大いに売り崩す動きを見せ るところより明らかなのです。それもそのはず、米国自身が以上述べた二つの問題、 すなわち「異次元緩和によって歪が極端なところまで生じている日本銀行のバラン ス・シート」と「メルト・スルーによって人類史上未曽有の事態を引き起こしてし まっている福島第一原子力発電所3号機」に鑑みて、対日戦略の抜本的な変更も余儀 ないという姿勢を見せ始めているからなのです。総理、貴職の下にはこうした本当の メッセージは届いているでしょうか。 察するに貴職に届いているのはこうした真のメッセージではなく、米国のほんの一部 を構成するに過ぎない軍産複合体とそれに直結する人士による相も変らぬ物の見方な のではないかと思います。総理、年始の会談に際して、貴職は私に対してはっきりと こうおっしゃいました。 「私はオバマと交渉する気はないから。彼が体現しているのは米国のほんの一部に過 ぎない」 本当はあの場で申し上げるべきだったのだと思います。「それでは総理がお考えに なっている”本当の米国“とは何であり、一体誰なのですか」と。恐らくは経済産業 省の”主戦派“より、米国の軍産複合体とそれに直結する人士たちより、「アベノミ クスは最終的に戦争経済で帳尻を合わせれば良い」と聞かされているのではないかと 思います。なりふり構わず安保法制へと突っ込んでいった貴職の政策スタンスからは そのことが分かる人にはすぐに分かります。事ここに及ぶと、すなわち「インフレ」 も「イノヴェーション」も有効ではないということになれば「戦争経済」によって景 気回復を図るのは近現代において統治者の定石だからです。 しかし、よくよく考えてみて下さい。そのための戦費は誰が調達するのでしょうか。 あくまでも主は米国、従は我が国という形を戦場ではとる以上、米国が無尽蔵に費や す戦費も我が国が負担する必要があります。これまでは確かにそのやり方でした。 「湾岸戦争」も、「イラクに対する武力行使」も、そのいずれもこのやり方をとって きました。ところが米国は(何度も繰り返して恐縮ですが)日本銀行の著しく歪んだ バランス・シートを見て、もはやこのやり方がうまくいかない危険性があることを察 知し始めているのです。それこそが、南シナ海の人工島で中国と衝突寸前までの”演 劇“をしながら、結局は本格的な開戦にまで至らない理由なのです。ちなみに米中は 今回の事件発生より1時間後、軍当局同士での電話会談を行っています。誰も本気で 戦争など望んでおらず、単に「戦争経済」を廻すために軍需を高めたいだけだという ことがこれでお分かりになるでしょう。 総理、はっきりと申し上げます。米国の本当のリーダーシップが貴職を現在の「日本 国内閣総理大臣」という座に止めおいているのは貴職自身を「無策である」と考えて いるからです。変に独自の政策がとられることで、これまで戦後一貫して続いてきた 「日米同盟」の根幹、とりわけコア中のコアである資金の我が国から米国への移転シ ステムが害されてしまっては困るのです。そうであれば「日本国内閣総理大臣は無策 であった方が良い」という価値判断がそこにはあります。 また1回目にその座を射止めてから後、精進され、決して不作法なことをされなかっ たことも米国は高く評価しています。その点が当時同様に総理の座を射止めたもの の、その後、総理に再びなっていない同僚議員たちとは(「毛並み」は同じとはい え)一線を画しているのです。これはこれで誠に喜ばしいことです。 しかし、米国とそれを「鏡」として表現される術を持たれている件の我が国の根元的 権力は、この「無策さ」が徐々に決定的で取返しのつかない問題を起こし始めている と感じ始めています。そしてそのことをマーケットの猛者たちは機敏に感じ取り始め ており、早ければこの2〜3週間内にまずは「はっきりとした円高転換」となってこう した我が国を巡る考え方の変化は誰の目にも明らかになる可能性が高まっています。 さらにいえば12月にはより顕著となり、「アベノミクスとは一体何だったのか」とい う大合唱が始まるはずです。 それだけではありません。時宜をとらえて出て来るのが、福島第一原子力発電所を巡 る健康被害の実態です。「福島県」全域のデータを云々するのであれば何とか誤魔化 しがきくかもしれませんが、同発電所の現場でこれまで作業を行って来た数千人の作 業員たちについてはもはや隠しようがないのです。必ずやその健康状態の急激な悪化 がリークされるに至り、国民世論を恐怖のどん底へと突き落とすはずです。そしてそ の反作用としての怒りが、誰にぶつけられることになるのかは、総理、貴職ならば十 分ご存じであるはずです。 大変長くなりましたが、以上、卑見を申し上げました。これをお読みになり、どうす れば良いのかは総理ご自身のご判断に委ねたいと思います。そしてそのために然るべ き方に然るべき形で小生からのこのメッセージをお届けすることにしたいと考える次 第です。「局面」が本当に変わり始める前に対処されることを心から祈念しておりま す。残された時間は、トルコ・アンタルヤで行われるG20サミットまでしかありませ ん。 草々 2015年11月1日 東京・仙石山にて 原田 武夫記す |
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① 決戦兵器(相手中枢部を瞬時に破壊する兵器)を持つもの同士では
戦争は政治目的を達成する手段としては無力になる。
② 現在の 核武装した戦勝国同士の軍事的状況がこれに当たる。
③ 一方 決戦兵器を持たない相手に対し 政治的目的を達成する為 戦争は依然として有効な手段だ。
しかし 個人を中心とした 義勇軍的なネットワーク型軍事組織 が 持久戦に持ち込むと 統制型軍事組織は無力化される。
④ このことは 米軍の中東での惨敗の結果に 現れている。
⑤ 更に 統制型軍事組織が 決戦兵器を持たない相手との持久戦に挑むことは
⑥ 最終的に 決戦兵器=核テロ を誘発することになり 統制型軍事組織は 其の中枢部さえも防御できないことが露呈される結果となる。
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