ここから本文です

書庫全体表示

「とにかく、人見知りを直さないとね」
と私は言うと、妹はため息をついた。
「はあ―――。直さないとダメなの?やっぱり―――。でも、人見知りの声優さん、いるんだよ?」
「へえ―――。大人でもいるんだ―――」
私は言った。しかし、
「人見知りは直すように―――!」
と強めに私は言った。すると、
「ちぇ―――っ」
妹は嫌そうな顔をする。
「そうしないと、周りとコミニケーションがとれないし、友達できないよ?分かってる?」
「分かってる。どうしたらいいと思う?」
私に尋ねてきたので、
「あんたは、どうすればいいと思う?」
私は逆に聞いた。

「うーん。こっちから積極的に話しかける」
そう言って、軽く笑った。
「よし! じゃあ、この話はおしまい」
私は妹の頭をなでた。髪の毛はさらさらしていた。


午後11時15分。終電が近くなってきた。夜中なのに、人が多い。
「そういえば、お父さん帰ってこないね」
妹が私にそう言った。口調から“寂しい”というのを感じた。
でも、私にはどうすることもできない。
「私には、どうすることもできないよ」
と妹をなぐさめた。

スーツ姿の人たちがまったく減らない。ますます、増えているように感じられた。
「ちょっと、見てくるね」
妹にそう言って、秘密の部屋の扉を開けた途端、人が増えている理由が分かった。
私は、隣の駅事務室に行った。
「あっ、コンホートさん。大変なことがあったんですよ。君の携帯に何度か電話をかけたんですが・・・・」
「すみません。いろいろありまして・・・・・」
と言うと、別の駅員さんが
「まあ、来てくれてよかった。で、君に伝えておきたい大事なことがあって――――」
と言って、
「さっき、まあ、午後10時55分ごろに人身事故があってね―――」
「ひかれた人は誰なんですか?」
こう言った後に、なぜか寒気がした。
「驚かないで聞いてくれる?」
「はい」

「ひかれたのは、この駅の駅長さん、つまり君のお父さんなんだよ」

その瞬間、私は凍りついた。
(お父さんが、―――電車にひかれた―――?)

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
  • 名前
  • パスワード
  • ブログ

開くトラックバック(0)

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事