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書庫オリジナル小説 2

ヒカリの旅日記


オリジナル小説です。

途中で、実際にある駅や地名が出てきますがまったく関係ありません。ご注意ください。
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「何年ぶりかしら? 久しぶりね。」
まっすぐヒカリを見つめる母。その目線に思わず目線をそらす。

少しの沈黙。

「まあ、いいわ。ヒカリに逢おうと思って来てあげたの」
そう言ってテーブル以前見た「診断書」と最近もらったと思しき「母子手帳」を置いた。

「まあ、座って」
「・・・・言われなくても座るけど。というか、その新しい「母子手帳」は誰のですか?」
ヒカリは新しい母子手帳を見ながらそう言う。
「・・・・あっ、間違えた。ごめん」
そう言ってから、慌てて新しい母子手帳をバックの中に入れ古い母子手帳を取り出す。
「誰のです? 確実に私のではありませんよね?」

またも沈黙。

「・・・・・あれは、私の娘のよ。実は、あなたのお父さん以外に別の人と婚約してね。その人とできた娘なのよ」
「・・・・はぁ〜。あなたはお父さんや私をほって別の人とできていて娘もつくったと。最低ですね。それで、勝手にのこのこ帰ってくるとか・・・・バカですか? 最低のもっと下ですよ!」
と怒鳴って、ヒカリはテーブルを思いっきり叩いた。

「・・・・・ごめん」
「ごめんで済まされるような話じゃないんですよ? いろいろ大変だったんです!」
「・・・・・ごめん」
「はぁ〜。それだけしか言えないんだったらすぐに出て行ってください! あなたを本当にお母さんだと思っていた私がバカだった・・・・・」
ヒカリがそう言うと、母は荷物を持って「謝罪の礼」をして出て行った。


「ほんと、2人ともバカ・・・・・」
母が出て行ってから、ヒカリ以外いないリビングでつぶやいた。

廊下へ出てみると、誰もいないはずの1階、リビングからテレビの音がする。
( なんでだろう? )
と思いながら、リビングへ。
ドアを開けると、リビングは誰もいないはずなのにテレビの電源はオンになっていた。
「誰!? テレビをつけたの?」
と誰もいないのに、言ってみた。しかし、答えはなかった。

なので、もう1度自分の部屋へ行こうとしたときに、誰かがヒカリの両目を覆った。
なぜか、ヒカリは声をあげず冷静な態度をとっていた。


少しの沈黙の後、後ろで
「・・・・・・・私は、誰でしょう・・・・・?」
声を無理に低めにしているようで、声は高めだとヒカリは思った。
「・・・・早く、覆っている手をどけてくれないかな?」
「・・・・あっ、忘れてた・・・・・」


どけたときに、両目を覆った人物が「母親」だと分かった。
「今更、何をしにきたんですか?」
「えっ?・・・・・・・ああ、あなたと一緒に暮らそうと思ってね」

「私を捨てた人間と、また暮らせるわけがないじゃないですか!」
「私に反抗するようになったか・・・・・」
「あんたが思っている以上に、私は“大人”になりました。しかも、もうあなたがいなくても1人でやっていけます!」

ヒカリがそう言ったときの「母親」の顔が悲しそうにも見えたし、怒りの表情にも見えた。

夏の学校の昼休み。屋上でたそがれる髪の長い少女は、ヒカリという。

少女は、いつも“何をするために生まれてきたのだろうか”と思うことがある。

それに、けっこう最近まで「人見知り」という単語を知らなかった。

その単語を知るきっかけになったのが、高校に入学して初めて見た「母子手帳」にかかれてあった。


―ヒカリは、自閉症の疑いがあり普通の子よりも言葉を覚えるのが遅い――


それを隅々にわたって読んだヒカリは、小学校のころおばあちゃんから聞いた話を思い出した。


−−保育所の時。ヒカリは、保育所の友達に嫌な事をされなぜかその友達の手にかみついた。

私は当時は専業主婦だった母親と一緒に謝りに行った。−−


人見知りは、たいていの人なら治っていてもおかしくないはずなのに、私は今も治っていない。

なぜだろう――? と思うたびに、頭が痛くなる。最近は考えすぎで胸まで痛い。

彼女は正直、「人見知り」をなくそうと考えているのだが、行動は空回り・・・・・。



家に帰宅。時計は5時をさしていた。

外が明るいにも関わらず、彼女はカーテンを閉めていた。

そして、制服のままベットに倒れこむ毎日。

両親は、共働きで帰ってこない日が多い。

最初はさみしいとか思うこともあったが、慣れたらそう思うこともなくなった。


ベットから起き上がり、カーテンをあけると、

(まぶしっ・・・・・)

目をこすって、目を慣れさせると部屋を見渡す。

彼女の部屋は、アニメ雑誌・声優雑誌にライトノベルなどが積みあがっていて、地震が起きたら

崩れ落ちそうな感じがするが気にしていない。

そんな場所から、本と本の間を慎重にすり抜け、なんとか、2階廊下に出ることができた。

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