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歴史の特別日 013 昭和天皇崩御 昭和から平成に 87歳の誕生日を迎えられた昭和63年(1988)4月29日、皇居での一般参賀で。 昭和天皇の在位は、戦前18年8ヶ月、戦後43年5ヶ月。 昭和64年(1989)1月7日、午前7時55分、藤森宮内庁長官が 「天皇陛下におかせられましては、本日午前6時33分、吹上御所において 崩御あらせられました」と発表。 ここに昭和の時代が去り、平成の時代となった。 天皇陛下は、昭和62年(1987)天皇誕生祝賀会で途中退席されて以後の容体の変化。 昭和63年9月19日、大量の吐血と下血をされ、111日もの闘病生活のなかで 刻々と気力と体力が衰え、崩御あらせられた。 高木顕・侍医長は崩御から3時間後に「御容体書」を読みあげ 「十二指腸乳頭周囲腫瘍」と発表。 皇位継承の儀式、「剣璽等継承の儀」は、10時1分に始まり、10時5分に終了。 その後政府は皇位継承にともない、午後2時1分から臨時閣議を開き、 「平成」「修文」「正化」の三案から新元号を「平成」と決定した。 1月7日、皇居・宮殿松の間での「剣璽等承継の儀」 剣璽(剣と勾玉)と国璽を新天皇に伝達する儀式。 日本各地では天皇崩御に対して、様々な思いが駆けめぐり、昭和の時代を生きた、 まさに国民の一人一人の表情は、複雑で万感こもごもであった。 天皇に忠節を尽くした人、天皇の加護を信じる老人などのショックを隠しきれない人々。 対照的に天皇崩御に無関心な若者、年寄りと若者の表情は対照的であった。 まさに昭和はそこを通過した人々の、それぞれの立場で激動であり、 過酷でもあった時代でもあった。 「天皇の戦争責任はあると思う」と市議会で発言、波紋を広げた本島等・長崎市長は、 「御冥福をお祈りするだけ」と短いコメントを読みあげた。 一人一人の表情は複雑であった。 1月7日、天皇崩御の報に接し、弔問記帳のため、皇居・坂下門に訪れた人々。 朝日新聞社 昭和天皇の「大喪の礼」は、平成元年(1989)2月24日に行われた。 朝から氷雨が降り続く寒い日であった。 警視庁は警官3万2千人を動員する厳戒態勢、学校は休校、商店も休業状態。 悪天候にもかかわらず、皇居から武蔵陵墓地まで沿道で葬列を見送った人々は 57万人にものぼった。 東京・三宅坂にはブラジルから戻ったもと陸軍少尉・小野田寛郎さん(日本の敗戦・戦争終結を 知らずに、フィリピンの山奥に、残留兵士として留まり、30年ぶりに発見され、「任務解除」 命令で生還。 時代の隔絶による、価値観の相違に呆然とし、戦友を亡くし、自分だけ一人生還 したことに、自らを攻め苦しみ、ブラジルに新天地を求めて牧場を経営。「小野田自然塾」を 福島に設立、子供に自然に接する素晴らしさを教える。)の姿もあったとの事。 大喪は神道の皇室儀式と国の儀式に分けて東京・新宿御苑で行われた。 国の儀式であった「大喪の礼」には、163カ国、28国際機関代表ら、 内外から1万人が参列。 1963年ケネディ大統領のときの75カ国、80年ユーゴスラビア・チトー大統領のときの 121カ国を超す葬儀となった。 天皇のご遺体は夕刻、東京・八王子の武蔵陵に埋葬された。 2月24日、「大喪の礼」の日、昭和天皇の柩を葱華輦(そうかれん)とよばれる 輿に乗せてお運びする徒歩の列 朝日新聞社 「大喪の礼」にご参列の新天皇・皇后 朝日新聞社 昭和天皇の新陵「武蔵野陵」 東京都八王子市長房町にある。 武蔵野陵は大正天皇も葬られている。 共同通信社 「昭和天皇一周年祭」の平成2年(1990)1月7日、「武蔵野陵」墓前での皇后。 朝日新聞社 天皇崩御に関する各国の報道は、第2次世界大戦当事国の指導者として、
また世界に誇る経済大国日本の天皇として、各国の反応は様々であった。 アメリカ・ニューヨーク・タイムス誌は、「裕仁の病気が明らかにされたときの、 あの感情の高まりを見ていると、皇室を取り巻く神秘のベールは相変わらず存在し、 日本のデモクラシーはアメリカとは別種のルールによって動かされていることが判る」と 天皇に対する日本人の特別な感情を紹介。 イギリス・エコノミスト誌は、「日本が世界大戦に参戦したことは、日本人の愛国心を鼓舞した ばかりか、アジア人全体からも、にっくきヨーロッパ帝国主義への服従に、やっと終止符を 打ったものとして、大いに歓迎されたし、実際そのとおりにアジアを隷属から解き放った」と 昭和天皇への賛辞を表した。 中国・人民日報は、「裕仁天皇は戦前、日本を統治する『現人神』で在位期間中に、 日本は対中侵略戦争と太平洋戦争を起こした」と報道。 韓国・中央日報は、社説で「韓民族に対するおびただしい罪科に究極的な責任を負わなければ ならない象徴的な人物。 真心から哀悼の意を表せないのを移管に思う」としながらも、 「90年代以降の新時代を開く明仁・新天皇の承継を歓迎する」と 日韓新時代への期待をも表明した。 |

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