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ひとり言017 王之渙の詩 盛唐の詩人・王之渙(688-742)の辺塞詩の一節に 「欲窮千里目 更上一層楼」 (鸛鵲楼(かんしゃくろう)に登る(広辞苑))という言葉がある。 「千里の目を窮めんと欲し、さらに上がる一層の楼」と読む。 これを色紙に書いて残したのは、中野正剛である。 中野正剛は早稲田大学出身の政治家で、太平洋戦争の最中の昭和17年、 時の東條英機内閣を痛烈に批判して拘束され自決した硬骨漢である。 正剛の小学校の恩師・柴田文城先生は、子供達を山に連れて行って、 「山に登れば景色が良く見えるように、自分の見識が深まれば、 障害になっていたものも、自分の味方になる。 自分を妨害する者を敵とせずして、 自分の見識を高める者と思って、自分を磨かねばならない」 と教えたという。 このことは、拙述「ひとり言 希望」に記載した、二宮尊徳翁の言葉に共通するものである。 正剛はこのことを忘れず、王之渙の詩を愛吟したものと思われる。
この色紙は、子息の中野泰雄アジア大学名誉教授の手元にある。 |
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2009年01月28日
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