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足早に訪れる Assisi の夕刻。
音も無く流れ出す冷たい風が頬に当たり始める頃、古街の風情も極まります。
先刻まで溢れた嬌声の観光客は、それぞれ暖かな車中の人となり、煌びやかな大都市の懐へと向かい始めます。取り残された Umbria の平原にぽつりと浮かぶ小さな街並みは、冬只中の冷たい静寂の中、再び黙して佇む時刻を迎えます。真冬の夜の侘しい小村に、宿を定めて逗留するのは、一種胸を詰まらすような旅情に自ら身を委ねる事を意味します。
Francesco が開いた街の帰すべき姿は、やはり 「 静寂 」 となる筈です。
小山の中腹に据えられた Assisi の落ち着いた立ち姿は、「 下界 」 から離れ、永遠の瞑想に沈もうとする聖人が選ぶに相応しい風情を帯びます。真冬の夕刻、屈んだ身を伸ばすように冷気が聖地に降りて来る頃、かつて同じように聖人が吸い込んだ清廉な空気が辺りに充満します。
街路を照らす独特の形をしたランタンに頼りない灯りが 1 つ 2 つと点もります。
それを潮に、人通りは拭い去るように消え、Assisi に、ただただ静かな時間が流れ始める ・・・ 侘しげな風情の中に、「 聖人の開いた街 」 という思いを重ねると、冷たい空気が張り詰め、聖地が持つ凛とした別の姿が浮かび上がるようです。夕刻の静かな街に佇み、抑え切れない侘しい旅情が胸に迫る ・・・ それは、この街にまた 1 つ、言い知れぬ魅力を重ねる事になるのかも知れません。
Francesco の名を冠した聖堂の鐘楼が、短く低い音を響かせます。
その音が、澄んだ空気に乗って小さな街を包み込む ・・・
Assisi の冬。
聖地の静寂。
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静寂が神々しく感じられるのですね・・・
Assisiの冬をいつの日か経験してみたいものです。
美しい文章に傑作を・・・
2011/1/30(日) 午後 7:41
やはりアッシジには「冬」「夜」「静寂」が似合うようです。
少し寒いですが、清廉な空気が好きです。
明日まで冷え込むようですね。
暖かくしてお過ごし下さい。
2011/1/30(日) 午後 7:51
今 イタリアにいるのですか
映画で見て依頼のアッシジ また、見せて下さってありがとう。
神様の前に立つ心備えをするには、にぎやかさよりも、静けさがいいですね。
2011/1/30(日) 午後 7:56 [ ローズマリー ]
冬にアッシジで一夜を過ごすのは、なかなか旅程に余裕がないと出来ませんが、訪れる時はいつも宿泊しています。静かな夜がアッシジには一番似合うと思います。
東京の自宅で、ゆっくり過ごしています。春休みに入りました。
2011/1/30(日) 午後 8:05
群青色からうすい桃色へのグラデーションが幻想的ですね。
静寂の中にも、地上と天とのつながりをかんじます。
ルルドで、このような雰囲気をかんじましたが、聖地の空気は場所が違ってもどこか似ているのかもしれませんね。
東京の妹から今日は雪がちらついたとメールが届きました。
寒さも明日までのようですが、どうぞご自愛くださいね。
2011/1/30(日) 午後 8:18
アッシジの地理的な特性をいつも考えます。
フランチェスコが、この地を選んだ理由は今となっては分かりませんが、この街の清廉な空気は未だ色濃く残っていると思います。
東京は、かなり冷え込みました。
今日は、湯たんぽを入れて眠りたいと思います。ありがとうございます。
2011/1/30(日) 午後 9:34
鐘の音・・冬・・
遠い昔、吟遊詩人は竪琴を抱え、石畳の小道を歩いていたのだろうか
彼の歌うメロディーは静寂なこの地のかなたにのこっているのだろうか・・・
今夜も寒いそうです。
お休みゆっくりお過ごし下さい・・・☆
2011/1/31(月) 午後 2:55 [ CHIE ]
朝方、新聞を取りにドアを開けるとピリッとした冷気が肌を差しました。この記事を書いている時に、久し振りに冬の欧州の寒さを思い出しましたが、東京も昨日今日と随分冷え込んだようです。
何も無いアッシジの冬も良いものですね。
2011/1/31(月) 午後 4:24
美しいですね〜
この静寂に身を置いてみたくなるショットです。
ぽち!
2011/2/3(木) 午後 0:16 [ ノラネコたぬき ]
アッシジの夏の夜は、どのような雰囲気なのか・・・こうなると気になるところです。
冬の澄んだ美しい星空に勝る魅力が見付かるかも知れません。
2011/2/3(木) 午後 6:01
素晴らしい写真ですね!
2011/2/6(日) 午後 8:44 [ mlle.kiki ]
アッシジの雰囲気を少しでも言葉の網で掬い取る事が出来ればといつも思います。
2011/2/7(月) 午前 0:24
素晴らしい景色ですね!
そして 説明もテレビで聞かれるような語りだから
しばし 見入っていました(*^^)v
2011/2/8(火) 午前 10:24 [ satoko☆ ]
アッシジの冬は、空気が澄んでいて景色も映えますが、「聖人の街」という雰囲気もまた大きな要素なのだと思います。その意味で、冬の厳しい冷たさも、この古都に合うのかも知れません。
2011/2/8(火) 午後 5:51
旅の空のした、凛とした冬の空気のなかに身をおくことは旅情を呼び起こすだけではなく、自らの思索も深めてくれるものだと思います。特に今日のお話は遠い昔を想像し、この街で、この聖堂で、聖人の修養する様子が目に浮かぶような気がしました。
2011/2/8(火) 午後 8:31
冬のピンと張り詰めた空気は、否が応でも聖人が残した雰囲気を蘇らせるものですね。アッシジは、聖人の名が付いた聖堂以外、特に何もない街ですが、フランチェスコを思い描いて眺めると、また違った印象を受けます。
2011/2/10(木) 午前 11:10
アッシジ、いいですね。
いつかは訪れたい街のひとつです。
冬の静寂がステキな一枚ですね。
2011/2/15(火) 午後 8:32 [ かりん ]
アッシジの様な、田舎町はイタリア各地にありますが、それゆえ、この街が持つ独特の空気感が際立ちます。
小鳥の声を聞きながら、暖かい日を浴びてオリーブ畑の間を散歩する・・・そのような滞在をしてみたいと思います。
2011/2/15(火) 午後 10:28