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仕事でイタリアの美術館(博物館)に行くことが多い。
自分の研究テーマについて、意見を伺わなくてはならない学芸員や研究員が、どこそこの美術館や博物館にいるということが分かると、旧知の人から紹介状を貰って会いに行く。例外なく親切な人ばかりで、多忙にもかかわらず、時間を取って丁寧に応接してくれる。せっかく遠いところを来たのだからと、自ら館内を案内してくれる人もいて、展示物を見ながら受ける説明も存外な勉強になることが多い。
美術館は、収蔵品に関する研究機関でもある。普段、決して表に出てくることはないが、学芸員や研究員達が労を惜しまず行う研究によって収蔵品に関する様々なことが明らかとなり、芸術文化発展の基礎となっている。膨大な数の「ただの古い絵」が、彼らの精緻な仕事によって芸術的価値を見出され、文化遺産としての地位を確立している。
イタリアの美術館には、さすが本場、それぞれの専門分野におけるエキスパートたる有能な学芸員、研究員が綺羅星のごとくいる。
仕事を離れて、一観光客として美術館を訪れるのも、もちろん楽しい。
気に入った絵や作品の前で、好きなだけ立ち止まり、眺め入ることが出来る幸せに勝るものはない。専門的に見ると決して評価の高い作品ではないが、「綺麗!大好き!」と思うものは幾らでもある。
「他人が何と言おうと、俺はこれが好きなんだ!」という絵(作品)が沢山あるから、イタリアの美術館は大好きだ。
そして、そう思わせてくれる美術館を裏で支えている学芸員・研究員に敬意を払いたい。
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