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ワインは余り詳しくない。
イタリアワインに限れば、知識は皆無と言って良い程だ。
もちろん「赤」と「白」の相違ぐらいは分かるが、「産地」がどうの、「畑」が何やらと言われても今一つピンと来ない。ワインに関する「知識」は、レストランに行った際、プロフェッショナルなソムリエに教えを請えば良い事だ。自宅でワインを楽しむという「趣味」を持てば話は別だが、基本的にワインは「外で飲むもの」という観念があるので、レストランに行く時は、全くの「丸腰」である。敢えて自らの脳ミソの容量をワイン「知識」に割り当てる必要もないと感じるから、信頼出来るソムリエに勧められたものを「美味しく」飲むことで満足している。
だが、そうは言っても「社交」の範囲で何がしかのワインを知っていることも「大人の嗜み」だ。
フォーマルな会食で「何を飲みますか?」と全面的に選択権を委ねられた際に、「いやいや、どうもイタリアワインには疎くて。全然分かりませんねえ・・・。」というのも無粋だから、何か1つくらいは「芸」を身に付けておきたい。
その意味で、イタリアワインの「赤」で唯一、昔から飲み続けているのが Chianti Classico だ。
初めてフィレンツェに行った時に、トラットリアで「ハウスワインではなく、何か銘柄のものを・・・」と注文し、勧められて以来、気に入って愛飲している。Chianti も良いが、トスカーナらしい野趣溢れる素朴さが Classico にはある。イタリアワインを紹介する本に「スミレの香りが漂う・・・」という表現を頻繁に見掛けるが、Chianti Classico には、それがよく当てはまると思う。
もちろん、Chianti Classico にも雑多な種類があって、新しいものを見掛ける度に試している。
今、気に入っているのは Carobbio だ。86年に創業した新しい蔵元で、革新的なワイン造りを旨とすることで定評を得ているが、Chianti Classico の素朴さを踏襲しつつも、喉越しが柔らかく、「赤」とは思えない程、飲みやすい。生産量が少ないにも関わらず、安価であるのも嬉しい。日本のレストランで Carobbio を置いている店は、そう多くはないと思うが、見掛けたら試す価値はあると思う。
都内で、Chianti Classico, Carobbio を、常にそのワインリストに載せている店を1件知っている。
小さいが、静かで小奇麗な店・・・。「Carobbio をお願いします。」と言うと、何もかも心得た女性ソムリエが嬉しそうに微笑む。
暫くご無沙汰だけれど、また行ってみたいなあ・・・。
1人で Carobbio を楽しむのも詰まらないから、まずは「デート」してくれる女性を探さなくては・・・。
イタリアワインを「楽しむ」のも、なかなか道は険しい。
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