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美術館の建物の美しさを味わう「アール・デコの館」(建物公開)に行ってきました。
思えば最初にこの美術館に来たのは開館してすぐの頃。随分とご無沙汰してしまいました。
桜の花びらがはらはらと散るなか、足を踏み入れた旧朝香宮邸(庭園美術館)。
ラリックの女神さま、香水塔、シャンデリア…懐かしさでいっぱいでした。
各部屋、全部違う空調のラジエーターカバーのデザインと照明との調和を味わい、
優美なカーテンに縁取られた窓から見える桜の花を愛でることもできました。
この邸宅を作った朝香宮様についての展示もありました。
妃殿下の允子(のぶこ)様は、パリ滞在中に観たアール・デコ博覧会(1925年)に影響を受け、
この屋敷の装飾の一部分は自分でデザインされています。
允子様のデザインしたラジエーターカバーは、妃殿下の部屋がグラジオラス、
姫宮様の部屋はユリの花の形。
それほどまでに力を入れた邸宅だったのに…竣工から僅か半年、
42歳の若さで逝去されたと年譜で見た時は、驚きました。
写真は、ラリックの作品の優美な女神さま(裏側)。
彼女の心残りか、悲しみに心が張り裂けんばかりだったのか…。
それがこの“ひび割れ”なのかと勝手に解釈しつつ、
春の日差しが溢れる庭園を抜けて、帰途に着きました。
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