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随分前の、八重桜がきれいに咲いていた4月下旬の土曜日。
誘われて上の界隈を散歩していた時「ここが無縁坂だよ」と教えてもらいました。
さだまさしさんの歌が好きだった私は周りをきょろきょろ見回して、
〜忍 不忍 無縁坂〜と歌詞を思い浮かべていたものです。
その後、この坂が舞台になっている森鷗外の「雁」を読んで
鷗外記念本郷図書館(当時)にも行きました。
その時、案内をしてくれたのは最初の職場の人で、この辺りに住んでいたのです。
翌年職場が変わり、もう会うことはありませんでしたが、
上野桜木〜不忍池〜無縁坂〜三四郎池〜と、延々歩いた“あの日の記憶”は鮮明です。
まだ土曜日も出勤があった頃で、午後から夕刻にかけてでした。
うんと年上だった彼は、お寺(寛永寺)や森鷗外、夏目漱石の話を熱心に聴かせてくれました。
夕暮れの街に重たそうに咲いていた八重桜の花とともに忘れられない思い出です。
先日「旧岩崎邸庭園」に行った時も、敢えて無縁坂の方は通りませんでした。
記憶に上書きをしたくなかったので…。
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