|
雨の玉川上水沿いを辿ると、瀟洒な洋館=「山本有三記念館」が現れました。 門の前には大きな「路傍の石」が。 建物の外観は山小屋風、手仕事の温かみが感じられる内装と、階段室から見える ステンドグラス(写真)はすっきりと美しく、趣味の良さがうかがえます。 この素敵な作品の建築家が“不明”のままというのは驚きでした。 暖炉を囲むような“イングルヌック”という設えは、天井が高く冬は冷え込む洋館に 暖炉の熱が溜まる形にし、そこに家族が集まって団欒した、というコーナー。 “イングル”という単語で「イングルサイド(炉辺荘)のアン」(赤毛のアンシリーズ・7巻)を 思い出しました。 展示物は、山本有三の自筆原稿、愛用の靴や鞄、湯のみ茶碗、和服、 国会議員として出馬した時のポスター、それに写真の数々。 「路傍の石」や「真実一路」の作者という以外、国会議員(貴族院〜参議員)だったとは、 今回初めて知りました。国語審議会の委員も務め、 戦前の漢文調の“一般にはわかりにくい文章”を口語の平易なものにしていく… それが民主化を進めることになる、と考えたようです。 “名誉市民”にふさわしい、端正な人生を送った山本有三。
直前に観てきた太宰治との好対照を感じながら、緑濃い三鷹の街を、駅まで戻りました。 |
全体表示
[ リスト ]




