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 「暮らしと建築の美ー遠山邸研究会ー」発足、という興味深いチラシを
歴史と民俗の博物館で入手し、第一回のこの日を、心待ちにしていました。

 第一部は講演会「数寄屋邸宅建築の粋」について、京都大学名誉教授・宗本順三先生のお話。
写真の投影をたくさん使ったわかりやすいお話でした。

 近代の邸宅は海外から入ってきた洋風建築も多かったのですが、それと対をなす「近代和風」。
 ここで“近代建築”とはという話題になり、いきなり出てきたル・コルビュジエにびっくり。
5つの要点(ピロティ・屋上庭園・横長窓・カーテンウォール・ドミノ構造)、
サヴォア邸(1929)の写真もありました。

 ここから“『いき』の構造”(九鬼周三)の話となり、いき(粋)→意気地…
いなせ・やせ我慢・伝法・気品・品格などの言葉を連想。
華やかなものの残像、鼠色などが“粋”の色。

 近代和風の数寄屋造りが並ぶ、京都東山邸宅群。(無鄰菴、清風荘、對龍荘など)。
数寄屋は“数奇屋”とも表記され、手間を惜しまず人手をかける…でもそう見せない。
それが“いき”なのでしょうね。
 和風庭園を手掛けたのは小川治兵衛(植治)。何気なく見えて、育ち続ける植物の管理は
手間と費用が掛るもので、庭園を美しく保つことは本当に大変!と力説されました。

 同様にこの「遠山邸」も贅を尽くした造りで、もっと評価されるべきだし、
できれば庭園も当初の状態に再整備したら更によい、とのことでした。
 遠山邸で使われている“面皮柱・玉杢・鞍馬石・那智黒石”など、
初めて聞く言葉は新鮮な響きで、材料の産地にも興味がわきました。

 宗本先生はときおり柔らかな京都弁を思わせる言葉遣いでユーモラスに語り、
難しい内容もありましたが、とても楽しい講演でした。
 第二部に続く。

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