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あまりに有名な太宰治の写真。バー・ルパンでのこの写真は
最後に1枚残ったフィルムで一発撮りだった…という話には驚きました
太宰より先に織田作之助を撮り、ルパンと似た雰囲気のカフェで
田中英光を撮り…彼らが早世してしまったことから、この後は
酒場で写真は撮らなくなったそうです。
この展示は59名の文士たちの肖像約80点で構成されていますが、
キャプションも充実し、1点ずつ読んでいくとかなり時間がかかりました。
しかしそれは、写真の背景を感じさせ、モノクロの文士さんたちに
息吹を感じさせる助けにもなっていました。
撮影時期はかなり以前で、昭和46年に出版された写真集のものが主で、
若々しい遠藤周作や三島由紀夫の姿が新鮮でした。
川端康成の鋭い眼光、志賀直哉のしっとりと落ち着いた雰囲気、
吉川栄治の生真面目な佇まい、源氏鶏太のやさしい笑顔…印象に残った作家だけでなく、
全員、見ごたえある“味のある風貌”でした。
加えて写真家・林忠彦氏。実年になってからのポートレイトも端正な方ですが、
20〜30代の頃の写真を見て、イケメン!と驚きました。
小学生位の戦災孤児2人が裸足で煙草を吸っている有名な写真も、
林氏の作品と、初めて知りました。
たばこと塩の展示は、時間切れで全く見ることが出来なかったのが心残り…
渋谷に来たら今度はぜひ“常設展示”も見たい!と
閉館時間を知らせる蛍の光が流れる中、博物館を後にしました。
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